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テレビ発アイドルに注目 青春高校3年C組、豆柴の大群らに感じる新しいグループの形

リアルサウンド

20/3/1(日) 6:00

 おニャン子クラブ、モーニング娘。、アイドリング!!!、ラストアイドル……といつの時代にもテレビ番組から誕生したアイドルグループは、数多く存在している。若者のテレビ離れとYouTubeや定額ストリーミングサービスなどを筆頭にした動画メディアの台頭が叫ばれる現代だが、まだまだテレビが力を持っていると言える一つにアイドルグループの誕生がある。

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■青春高校3年C組

 今年1月、青春高校3年C組がメジャーデビューシングル『君のことをまだ何にも知らない』をリリースした。テレビ東京と秋元康がタッグを組み、2018年4月からスタートしたのがバラエティ番組『青春高校3年C組』(テレビ東京)。シングルのジャケット全タイプを女子生徒が飾っているため勘違いしやすいが、青春高校3年C組は言わば男女共学のグループで、彼らはそれぞれがアイドル部、男子アイドル部、ダンス&ボーカル部、軽音部といった部活に所属している。

 アイドル部が表題曲を担当した「君のことをまだ何にも知らない」では、女子生徒13人がそれぞれ初めての告白に挑戦する。センターを務めるのは、頓知気さきな。家に引きこもりがちのニートだったという彼女だが、人懐っこい笑顔とひたむきなオーラを放っている。

 放送スタートから2周年を迎える4月には、放送が平日の夕方枠から月曜の深夜帯に変更、関東ローカルから放送地域拡大、日比野芽奈主演でドラマがスタートなど、取り巻く環境が大きく変わる。今後も“理想のクラスを作る”というコンセプトのもと、生徒たちが輝かしい青春の1ページを歩んでいく中で、新たなアイドル像を模索してほしい。

■豆柴の大群

 豆柴の大群は、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)内のシリーズ企画「MONSTER IDOL」発のアイドルグループとして誕生した。クロちゃんプロデュースとして始動するものの、プロデューサー解任が決定し、BiSH、BiS、GANG PARADEらが所属する株式会社WACKのもとで活動を継続。売り上げ枚数対決に続く、YouTube対決において再生回数を上回ったクロちゃんが、現在、豆柴の大群のアドバイザーとして就任している。

 青春高校が2年間の放送で生徒たちの成長、出会いと別れを映し出してきたのに対して、豆柴の大群は昨年12月の企画開始から約3カ月という短いスパンの中で急成長してきたグループだ。『水曜日のダウンタウン』内のシリーズ企画「モンスターハウス」をはじめに狂人であることが知れ渡ったクロちゃんは、大量のアンチを抱える一方で、何をしても注目が向く話題の人でもある。そんなクロちゃんと『水曜日のダウンタウン』の相性の良さ、それに加え過激なプロモーションで知られるWACKの組み合わせは、結果的に1200万回という爆発的な再生回数を生み出した。

 そして、豆柴の大群の特徴的なのは、オーディション番組ありきのアイドル番組ではない、元々長く続いていたバラエティ番組から突然に誕生したアイドルグループだということだ。『水曜日のダウンタウン』は、2014年から続くプライムタイムの全国ネット放送の番組。アイドルに関心のない視聴者層も巻き込んでいったことで、豆柴の大群の知名度はMVの再生回数以上に知れ渡っていることだろう。

 YouTubeにないテレビの強みは、様々なターゲット層を視野に入れられることにある。個人の自由な発信が注目を集める中、テレビならではの強みを活かしたアイドルグループが誕生することにも期待したい。(渡辺彰浩)

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