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『花と雨』笠松将、自作のリリックでラップを披露 「SEEDAさんの痛みをこの映画に刻んだ」

リアルサウンド

19/12/18(水) 19:55

 2020年1月17日に公開される映画『花と雨』の特別試写会が、12月17日にヒューマントラストシネマ渋谷にて開催され、主演の笠松将、ラップ指導に携わったラッパーの仙人掌、土屋貴史監督が登壇した。

参考:動画はこちらから

 撮影の際のこだわりを聞かれた土屋監督は、「生であること。リアルであること。言葉の映画なので言葉だけで表現せずに、映像で表現したかった」と語る。笠松のラップ指導をした仙人掌は、本作に参加してみて、「音楽は少数で動いていることが多いけど、映画だとたくさんのスタッフがいて、自分の中ですごく良い刺激になりました」と撮影を振り返った。

 笠松は「難しいこともあったけど、演じてみて作品から得る物の方が多かった。こういう芝居をしようとかじゃなく、SEEDAさんが当時何に悩んで、何に喜んでだかということを自然に演じた。今大変なことがあっても、壁を超える力になった」と本作の原案であるSEEDAへの思いを語る場面も。

 仙人掌は笠松のラップについて、「笠松くんは勘がいいので、何か言うとすぐにできる。指導として大変なことはなかったけど、自作のラップを大量に送ってきたので、それを見るのが大変だった」と笑い、笠松も「SEEDAさんのものまねじゃダメだ。自分の想いを言葉にしないとダメだよ。と言われたので、日記みたいなやつなんだけど送ったんですよ。それを踏まえてのことですからね(笑)」と笑顔で反論。SEEDAとも交流の深い仙人掌は、「笠松くんとSEEDAくんは似てる。ふとした時に自分の世界に入ったり、情熱的なところ、突然興味がなくなったりするところ」とSEEDAと笠松の共通点も挙げた。

 ラップシーンの撮影について笠松は、「曲に関しては大変だったけど、それ以外は普段やっているお芝居と同じでした。曲に関してはSEEDAさんのお手本があるので、難しかったし、納得してもらえないかもしれないけど、僕は納得しているのでそれはいいかな」と話し、自身のアイデンティティについては、「変えられないもの。どんなにそれがマイナスになることでも、胸をはって生きていくことだと思う」と熱く語った。

 土屋監督は「SEEDAさんのファンに観てほしい。批判してもらってもいいんです。それと映画ファンに見てほしい」と本作をアピール。さらに、「SEEDAさんには音楽を監修してもらっているんですけど、スピーカーの感じでクラブっぽくしたり、音楽のことに関してはかなりこだわりがありました」とSEEDAから音楽面でのアドバイスがあったことも明かした。笠松も「最初、僕の声でラップをやるかどうか決まっていなかったんですけど、SEEDAさんが『笠松さんの声でやりましょう』と言ってくれて。『大丈夫ですかね?』と聞いたら、『だって笠松くん死ぬ気でラップの練習するでしょ?』と。プレッシャーのかけかたがすごい(笑)。練習は、曲を何度も聞いて書いての反復でした。仙人掌さんは最初、何も言ってくれなかったんです。でもライブに行かせてもらった時に、パンパンのお客さんの中で『10年間俺が最高のMCと言われたわけを教えてやる!』と言った時に床が抜けるぐらいの歓声があって。そこから指導してもらう時に、恥ずかしがらずにやるようになってから、ちょっとずつラップを教えてくれるようになったんです」と秘話を披露した。

 さらに「映画を観てくれた人からは、なんでラッパーじゃなくて僕がやることになったのか、言われ続けると思う。僕はSEEDAさんの痛みをこの映画に刻んだし、楽しかったし。何が一緒で何が違うのか、ちょっとラップで言ってもいいですかね?」と話すと、笠松は自作のリリックでラップを披露。会場からは大きな歓声が沸き起こった。 (文=リアルサウンド編集部)

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