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『ウチカレ』岡田健史の存在がまさに“光” 空の電信柱にもたれかかるようなハグは名シーンに

リアルサウンド

21/2/18(木) 6:00

「私、かーちゃんの娘じゃないの?」

 『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ系)第6話は、空(浜辺美波)による碧(菅野美穂)への問いかけで幕を閉じる。「かーちゃん」と呼んではいるが、内心では「他人」だと思っている空。病院の献血で自分がAB型だと知り、O型の碧のことを「あの人、他人?」と呼ぶセリフはなかなかに生々しい。そんな今にも心に雨が降り出しそうな曇天の空のそばにいたのが、光(岡田健史)だった。

 本物のデートで渉(東啓介)への恋心が加速する空と、その思いを閉ざしてしまった光。第4話のエンディングでは、家入レオが歌う「空と青」の2番の歌詞〈青く光る ビー玉/夕焼けに吸い込まれ/届かないこの思いごと 落ちていく〉に乗せて、光の恋の終わりが印象的に描かれていた。

 渉は空にとって初めて運命と思える人だった。9歳の時の約束をずっと守り続けている純粋な男性。気がつけば走り出してもう一度デートをお願いしてしまうような、空にとって初めての燃え上がる恋。

 光は、共通の趣味である漫画をきっかけに、渉とのデートのことも何げなく相談できる存在。碧との血液型のことも、頼りになってくれたのは光だった。

 血が繋がっていないという結果に、感情が溢れ出し泣き出す空。光は彼女の肩を支え、「俺がいる、大丈夫だ。1人じゃない」「必ずいるから。何があっても、俺がいること忘れんな」と励まし、空は電信柱にもたれかかるように光とハグをする。

 予定に入っていた渉とのデートも早々に切り上げ、空が向かった先は光の家。「一緒にいたい」という空の思いに光がやっと気づくのは、逃げ込んだはずの漫画喫茶に空がついてきてからだった。

「私、入野といると心が自由になる。こんなに泣きたいのに、どうしようもないのに、何かちょっとだけ心が抜け道見つける。その抜け道の先には光が見える」
「俺は『水無瀬』って呼ぶたびにその先に、青い空が広がって行くような、そんな気がしたけどね」

 光の肩を借りて寝てしまう空。「かーちゃん……」という寝言とともに空は一筋の涙を流す。そこで流れるのが「空と青」の〈君が泣いたら 空も泣くよ/星の隠れた夜は そばにいて〉というフレーズだ。象印の灯りが消えるくらいに明るい早朝、本所吾妻橋駅前。3コールでいつでも出るという約束を確かめ、2人が視線の先で見つけるのが『はたらく細胞!!』のガチャガチャ。大当たりは空の好きなビー玉が入ったカプセル。ここで一発で引き当ててしまうのが、入野光である。

 街が逆さまになって新鮮だと、夜景を楽しんでいた空。今、見つめる朝焼けの街に見えるのは光。お守りのビー玉となって、これからは光がそばにいてくれる。それはあの日、光が川に捨てたはずの思いだった。

 光の心強い後押しもあり、碧に「私、母ちゃんの娘じゃないの?」と切り出すことができた空。第7話では、空に隠していた真実が碧の口から語られることとなる。さらに次回から、怪しげでありながらどこか雰囲気がある謎の男が登場するとのこと。『ウチカレ』第2章は最終回に向け、さらに加速度を上げていく。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』
日本テレビ系にて、毎週水曜22:00〜放送
出演:菅野美穂、浜辺美波、岡田健史、沢村一樹、川上洋平、有田哲平、中村雅俊、福原遥、大地伸永、長見玲亜、吉谷彩子、中川大輔、東啓介ほか
脚本:北川悦吏子
チーフプロデューサー:加藤正俊
プロデューサー:小田玲奈、森雅弘、仲野尚之(AX-ON)
演出:南雲聖一、内田秀実
主題歌:家入レオ「空と青」(ビクターエンタテインメント)
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/uchikare/
公式Twitter:@uchikare_ntv
公式Instagram:@uchikare_ntv

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