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『なつぞら』広瀬すず、清原果耶、大原櫻子ら表情で語る名演 次週はなつの恋路にも注目?

リアルサウンド

19/7/7(日) 6:00

 『なつぞら』(NHK総合)が、第14週「なつよ、十勝さ戻って来い」でちょうど折り返しに入った。

参考:『なつぞら』大原櫻子の初登場で“天陽ショック”の激震再び なつの心境はいかに?

 これまで、『なつぞら』は節目、節目で放送日にこだわりを感じさせていた。例えば、なつ(広瀬すず)が初めて東洋動画を訪ね、仲(井浦新)や下山(川島明)に出会いアニメーターとしての才能を見出される第6週「なつよ、雪原に愛を叫べ」第31回の放送日、5月6日はなつのモデルと思われる奥山玲子の命日であること。なつが新宿へと上京してきた第8週「なつよ、東京には気をつけろ」では、かつてのムーランルージュで一世を風靡したダンサーとしての亜矢美(山口智子)と子供時代の咲太郎(渡邉蒼)がタップダンスで心を通わすシーンが描かれる第48回の放送日、5月25日は「タップダンスの日」である。

 そんな『なつぞら』において、折り返しの第79回で登場するのが、生き別れになっていたなつの妹・千遥(清原果耶)。事前告知なし、放送を持ってキャストを発表というのは、視聴者に先入観を与えたくないという演じる清原果耶の強いこだわりからだと言うが、放送日にも制作陣の作品への愛が感じられる(参照:清原果耶が明かす、『なつぞら』に千遥が登場するまでの裏側 「自分ができる最善を尽くそうと」)。

 柴田家の人々との対面、なつ、咲太郎(岡田将生)との電話、食卓を囲み酪農を経験する千遥。戸惑い、恐れ、喜び……といった清原による繊細な表情の機微が、後に明かされる千遥の本心へと繋がっていく。千遥はなつに別れを言いに来ていた。養女として暮らし、結婚する相手の家の人には戦災孤児であったことを知られたくないという理由から、もう2度と兄妹が会うことはできないと決断したのだ。千遥からの手紙に書かれた「一生会うことはもうありません。会えません」の文字を声を震わせ柴田家の家族に伝えるなつ。あまりにも寂しい選択ではあるが、これでなつ、咲太郎、千遥、3人それぞれが別の家族の元で、幸せを見つけていたことが分かる。

 だからこそ「一人で生きなきゃならん時が来る」「離れていたって支え合える」という泰樹(草刈正雄)の言葉は胸に響く。脚本執筆を担当する大森寿美男は、「僕らは宿命的に境遇を選べず生まれてくるけれど、その先は誰と出会いどんなことが起きるかによって、人生は無限に変わっていく」とインタビューの中で話しており、ヒロインのなつだけでなく、咲太郎、そして千遥にもその人生が描かれている。

 第14週では千遥ともう一人、初登場の人物がいる。それが、天陽(吉沢亮)の妻・靖枝(大原櫻子)。清原は表情によって、千遥の奥深い心情を伝えていたが、なつと靖枝が初めて対面する際の、広瀬すずと大原櫻子も決して負けていない。3年ぶりに天陽の家を訪れるなつは、いつものように自転車に乗り彼に向かって右手を振るが、そこには靖枝の姿が。「陽ちゃん」「やっちゃん」と呼び合う2人。なつは結婚式には参加できなかったが祝電もあげ、夫婦になったことは理解していた。しかし、その姿を見るのは初めて。視線が泳ぐのは、動揺のサインだ。

 一方の靖枝も、なつがやってきたことに気付きながらも、畑仕事を続け、なつと天陽を2人にしている。幼なじみと天陽から聞かされていることから、後ろめたさが勝っているのだろうが、一瞬見せる靖枝の表情から複雑な心情が垣間見える。久しぶりに訪れたなつを、山田家はかつてのように蕎麦がきや牛乳で歓迎するが、なつはどこか萎縮してしまう。「お義父さん、したってそれも大事だから」とすっかり山田家に溶け込む靖枝を目の当たりにし、「もう寂しくないっしょ……牛も2頭に増えたし」と苦し紛れのなつのセリフ。場の空気を読んで一番に笑い出す靖枝は、心を推し量ることができる良妻だ。

 天陽の絵を描くという夢が今も続いていること、その中で靖枝と出会い好きになったことを聞き、なつは山田家を後にする。天陽と靖枝に背中を向け、自転車を漕ぎだすその表情がすでに寂しげに曇っていることが、無理をしていたなつの心情が表れている。

 第15週「なつよ、ワクワクが止まらない」では、北海道大学に通う夕見子(福地桃子)の帰省を経て、なつが初めて原画を務める漫画映画の制作がいよいよ動きだす。新人アニメーター・神地航也(染谷将太)を新キャストに迎え、坂場(中川大志)との恋の予感も。タイトルの“ワクワク”とは、仕事の面白さのほかに、坂場との恋路も意味しているのだろうか。(渡辺彰浩)

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