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テーマは「光」 ポーラ美術館の20周年記念展「モネからリヒターへ ― 新収蔵作品を中心に」4月開催

ぴあ

ゲルハルト・リヒター《抽象絵画(649-2)》 1987年 油彩/カンヴァス 200.7 × 200.8 cm (C) Gerhard Richter 2021(20102021)

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ポーラ美術館の開館20周年記念展「モネからリヒターへ ― 新収蔵作品を中心に」が4月9日(土)~9月6日(火)に渡り、同美術館で開催される。

2002年9月6日に開館したポーラ美術館は開館以来、創業家2代目の鈴木常司(1930-2000)が戦後約40年をかけて収集したコレクションを公開し、これを基盤としてさまざまな企画展を開催。2012年の開館10周年を機に、当館は森の遊歩道の整備と開放、野外彫刻の設置、現代美術ギャラリーの開設、体験型の展示の開催、ラーニング・プログラムの実施など、その活動を広げてきた。

また、近年では従来のコレクションに加えて、20世紀から現代までの美術の展開を跡づけるために重要な作品の収集を行っています。本展覧会は、鈴木常司が収集したコレクションと、近年新収蔵した作品を合わせて紹介する初の機会となる。

本展の企画にあたり、主要なテーマとしたのは「光」。クロード・モネをはじめとする印象派の画家たちは光の表現を追究していますが、ゲルハルト・リヒターやケリス・ウィン・エヴァンスなどの現代の作家たちの作品にも、光への強い関心をうかがうことができる。本展覧会では、ポーラ美術館のコレクションの「現在(いま)」をご紹介するとともに、美術館の未来とコレクションの可能性を探っていく。

見どころは以下の通り。

<1・従来のコレクションを拡充し、近代と現代をつなぐ新収蔵作品を一挙初公開>
鈴木常司のコレクションは西洋・日本とも19-20世紀の近代絵画が中心。しかし新収蔵作品はこれを拡充するものと従来のコレクションにない、近代と現代をつなぐ戦後の日本や欧米の絵画、そして同時代の作家たちの作品であり、そのほとんどが初公開となる。

<2・新旧の名品を並べて展示する第1部、新収蔵作品の特徴がわかる第2部の全2部構成>
本展覧会は、鈴木常司のコレクションと新収蔵作品を組み合わせた第1部と、従来のコレクションには含まれていない、近代と現代を結ぶ作家たちの作品を紹介する第2部とで構成。特に第2部では初めて収蔵する作家の名品が多数含まれており、コレクションの新たな展開が明確にわかる内容となっている。

<3・ポーラ美術館全館と森の遊歩道を会場とした、当館史上最大の超大型企画>
本展覧会では、従来のコレクションと新収蔵のコレクションをできるだけ多く観覧するため、館内の5つの展示室、2017年に新設された現代美術を展示するアトリウム ギャラリー、ロビー空間、森の遊歩道にいたるまで作品を展示。ポーラ美術館開館以来、最大規模の超大型企画となる。

<4・印象派から現代へ―。「光」にまつわる作品がラインナップ>
「箱根の自然と美術の共生」を設立のコンセプトとするポーラ美術館にとって、「光」は建築や照明デザイン、そしてコレクションの重要なテーマ。移ろう光を絵画に描き留めようとしたモネやルノワールら19世紀の印象派の画家たちの作品から、シャイン(光=仮象)を表現し続けるゲルハルト・リヒター、光の色そのものを写し撮る作品を展開する杉本博司、ネオン管を用いたケリス・ウィン・エヴァンスの作品まで、印象派から現代までの「光」にまつわる作品を数多く紹介する。

<展覧会構成>
​第1部:
鈴木常司が収集したコレクションと、これをさらに拡充する新収蔵作品を、テーマや時代、作家ごとに組み合わせて紹介。例として、鈴木常司のコレクションの中心となる印象派絵画では、女性像(ルノワール、レジェ、ロベール・ドローネー他)、水辺の風景(モネ、ニコラ・ド・スタール他)、静物(セザンヌ、ベン・ニコルソン他)、マティスとフォーヴィスムなどテーマ別に展示する。

日本の近代洋画では、時代や流派、作家ごとに展示。例として大正の洋画(岸田劉生、村山槐多、関根正二)や日本のフォーヴ(里見勝蔵、佐伯祐三他)、その他、レオナール・フジタ(藤田嗣治)や松本竣介、坂本繁二郎など、作家ごとに観覧可能。

第2部: 従来のコレクションには含まれていない、近代と現代を結ぶ作家たちの作品を紹介。とりわけ重要なのは、山口長男、山田正亮、猪熊弦一郎らの戦後日本の抽象絵画、ジャン・デュビュッフェ、斎藤義重、白髪一雄、中西夏之らマティエール(材質感)を探究した画家たち、そしてモーリス・ルイスやヘレン・フランケンサーラー、ゲルハルト・リヒターら欧米の作家たちによる抽象絵画だ。

その他にもアニッシュ・カプーア、中林忠良、杉本博司、三島喜美代、ケリス・ウィン・エヴァンス、ロニ・ホーン、スーザン・フィリップスなど現在も精力的に活動する多様な作家たちの作品も含まれており、ポーラ美術館の新しいコレクションの在り様を楽しめる。

■展示情報
ポーラ美術館開館20周年記念展「モネからリヒターへ ― 新収蔵作品を中心に」
4月9日(土)~9月6日(火)会期中無休
会場:ポーラ美術館道
主催:公益財団法人ポーラ美術振興財団 ポーラ美術館

関連プログラム:
詳細が決まり次第、展覧会ウェブサイトにてお知らせ。

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