Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

小芝風花、中条あやみ、杉咲花 同世代の若手女優がヒロイン役で大奮闘

リアルサウンド

21/3/13(土) 6:00

 2021年1月クールドラマも終盤に迫り、俳優たちの迫真の演技が、物語に夢中にさせている。『君と世界が終わる日に』(日本テレビ系、以下『きみセカ』)では、まさかの恋人に弓矢で撃たれてしまうヒロインを演じている中条あやみ。『モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~』(テレビ朝日系、以下『モコミ』)では、ずっと優しかった兄に突然逆上されるヒロインを演じる小芝風花。そして、朝ドラ『おちょやん』(NHK総合)で波乱万丈なヒロイン役を演じている杉咲花。1997年生まれ、同世代の若手女優たちが、ヒロイン役で大奮闘中なのだ。

『モコミ』で存在感の光る芝居を披露 小芝風花

 卓越した芝居のセンスで、個性的な役もなんなくこなす小芝は、連続ドラマ初主演となる『トクサツガガガ』(NHK総合)を筆頭に、『美食探偵 明智五郎』(日本テレビ系)や『妖怪シェアハウス』(テレビ朝日系)などで多くの人に認知されるようになる。明るく一生懸命で、テンポの良い芝居が持ち味の小芝は、いわゆる“普通”の女性よりは個性の強い役に抜擢されることが多い。『書類を男にしただけで』(TBS系)では男装し男として会社に入社するなど、特異なシチュエーションの中でも光る芝居を見せてくれた。また『妖怪シェアハウス』では妖怪と一緒に暮らす女性を演じ、妖怪たちに負けない存在感を放つ。突飛とも言えるストーリーの中でも、堂々と自らの芝居を貫ける“対応力”の高さこそが小芝の強みだろう。『モコミ』では少し変わった“能力”を持つヒロインを熱演。繊細なヒロイン像を丁寧に演じ、女優としての新境地を拓いた。コメディエンヌとしての力も十分あり、難しい役も難なく乗り越えるガッツで今後も羽ばたいていくことが期待される。

長身小顔のモデルが見せる意外な表情が魅力 中条あやみ

 中条といえば、ドラマ、映画で見せる突き抜けた芝居での意外性が多くの視聴者を惹きつける所以だろう。映画『ニセコイ』(2018年)では金髪に赤いリボンという奇抜な格好、『白衣の戦士!』(日本テレビ系)では驚くほどの“変顔”を披露。長身で小顔、女性ファッション雑誌『CanCam』(小学館)のモデルであり、ラグジュアリーブランド「CHANEL」のアンバサダーも務めるという煌びやかな経歴を持ちながら、飾らない姿で視聴者を虜にする。現在は『きみセカ』で主人公の恋人でありながら知らずのうちに敵対するという複雑な役を演じており、可憐な中にも意思の強さを感じさせる芝居を見せてくれている。

方言の習得で新たな才能を見せる 杉咲花

 『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(TBS系)で連続ドラマ初主演を飾ったことで知名度を上げた杉咲は、現在放送中のNHK連続テレビ小説『おちょやん』でその実力をさらにお茶の間に知らしめた。もともと演技力に定評のあった杉咲は朝ドラ『とと姉ちゃん』(NHK総合)で主人公の妹役を演じ注目を集めたほか、映画『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016年)では日本アカデミー賞で助演女優賞及び新人俳優賞を獲得するなど賞レースでも実績を積み上げている。そんな杉咲が多くの視聴者の度肝を抜いたのが、『おちょやん』で“方言”を自在に操る姿だろう。杉咲が主演を務める竹井千代は普段は道頓堀で生活しているため、大阪弁を話す。だが南河内出身であることから、感情が昂ると自然と「河内弁」が出るのだ。ここですごいのは、杉咲は東京出身であり、普段は河内弁どころか大阪弁すら使わないという点だ。千代を演じるために短期間で方言をマスターし、その上で芝居の中で河内弁と大阪弁を使い分けていたのだ。こうした天性の勘の良さも味方し、杉咲は芝居の世界に生きる千代をたくましく演じている。

 また、先日発表された第106作目朝ドラ『ちむどんどん』(NHK総合)ヒロインの黒島結菜や、公開中の映画『ファーストラヴ』で父親を殺害した女子大生役で鬼気迫る演技を披露している芳根京子など、同世代の若手女優たちが映画・ドラマでより中心に立って活躍する機会が増えているように思う。既に主演の経験も多い彼女たちが今後、ポスト新垣結衣やポスト石原さとみとして日本のドラマシーンを牽引していく姿に期待したい。

■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter

■放送情報
『モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~』
テレビ朝日系にて、毎週土曜23:00~23:30放送
出演:小芝風花、加藤清史郎、工藤阿須加、田辺誠一、富田靖子、橋爪功、水沢エレナ、内藤理沙ほか
脚本:橋部敦子
演出:竹園元(テレビ朝日)、常廣丈太(テレビ朝日)、鎌田敏明
音楽プロデュース:S.E.N.S. Company
音楽:森英治
エグゼクティブプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー:竹園元、中込卓也(テレビ朝日)、布施等(MMJ)
制作著作:テレビ朝日
制作協力:メディアミックス・ジャパン(MMJ)
企画協力:オスカープロモーション
(c)テレビ朝日

『君と世界が終わる日に』
Season1(全10話):日本テレビ系にて毎週日曜22:30〜放送
Season2(全6話):Huluにて、3月配信開始
出演:竹内涼真、中条あやみ、笠松将、飯豊まりえ、大谷亮平、笹野高史、マキタスポーツ、安藤玉恵、横溝菜帆、鈴之助、キム・ジェヒョン、滝藤賢一
脚本:池田奈津子
音楽:Slavomir Kowalewski A-bee
主題歌:菅田将暉「星を仰ぐ」(Sony Music Labels Inc.)
制作:福士睦、長澤一史
チーフプロデューサー:加藤正俊、茶ノ前香
プロデューサー:鈴木亜希乃、鬼頭直孝、伊藤裕史
協力プロデューサー:白石香織
演出:菅原伸太郎、中茎強、久保田充
制作協力:日テレアックスオン
製作著作:日本テレビ、HJ Holdings,Inc.
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/kimiseka/
公式Twitter:@kimiseka_ntv
公式Instagram:@kimiseka_ntv

NHK連続テレビ小説『おちょやん』
総合:午前8:00~8:15、(再放送)12:45~13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30~7:45
※土曜は1週間を振り返り
出演:杉咲花、成田凌、篠原涼子、トータス松本、井川遥ほか
語り:桂吉弥
脚本:八津弘幸
制作統括:櫻井壮一、熊野律時
音楽:サキタハヂメ
演出:椰川善郎、盆子原誠ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/ochoyan/

アプリで読む