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第44回菊田一夫演劇賞 授賞式より、左から高田次郎、生田絵梨花、古川雄大、若村麻由美、橋爪功、大竹しのぶ。

第44回菊田一夫演劇大賞の大竹しのぶ「これからも光を与えられたら」

ナタリー

19/4/26(金) 16:13

本日4月26日、第44回菊田一夫演劇賞の授賞式が東京都内で実施され、大竹しのぶ、橋爪功、若村麻由美、古川雄大、乃木坂46の生田絵梨花、松竹新喜劇の高田次郎が出席した。

2007年に第32回菊田一夫演劇賞を受賞し、今回「ピアフ」のエディット・ピアフ役の演技で大賞に輝いた大竹は、自身の初舞台を振り返りながら「『舞台に立つってこんなに楽しいのか!』と思った気持ちのまま、約40年続けています」と胸の内を語る。大竹は「ピアフ」について、「ある日カーテンコールで、後ろの席から走ってきた女性が『もう一度歌ってほしい』と泣きながら言ってくださった。それで客席の皆さんと一緒に『水に流して』を歌ったことが忘れられません」とエピソードを紹介し、「演劇は一瞬のものかもしれませんが、人の心にこんなにも光を当てるものなのかと。これからも、皆さんに光を与えられたら」と笑顔を浮かべた。

「Le Pere 父」のアンドレ役の演技で演劇賞を受賞した橋爪は、菊田一夫作のラジオドラマ「君の名は」にちなんで「忘却とは忘れ去ることなり」と口火を切り、「私は(ラジオの放送当時)小学生でしたが、母が夢中になっていました。あの菊田一夫さんのお名前が付いた賞をいただけるとは」と感慨深げに述べる。さらに大竹のコメントを受けた橋爪は「天才・大竹しのぶと違い、舞台に立つことは別に楽しくないです! 毎回『なんでこんな商売を選んだのか』と思う(笑)」と話して場内の笑いを誘い、続けて「でも賞をいただくと『もっとやれ』と言われているような気がして……しょうがないからもうちょっとやろうかなと」と話し、大きな拍手を浴びた。

「チルドレン」のローズ役の演技で演劇賞を受賞した若村は、ルーシー・カークウッドが原発の処理をする科学者3人を描いた本作を「イギリスが舞台ではありますが、まさに日本の話。『日本で上演することに意味があった』とお客様に言っていただけました。私は18歳で演劇を志しましたが、演劇の力をとても感じることができた」と振り返る。受賞に対しては「『お芝居って何だろう?』と自信のない数年を過ごしていましたが、賞をいただけたことで励まされた。もう少しがんばってみようと思いました」と感謝を語った。

古川は、ミュージカル「モーツァルト!」のヴォルフガング・モーツァルト役、ミュージカル「マリー・アントワネット」のフェルセン伯爵役、ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」のロミオ役で演劇賞を受賞。12年のミュージカル「エリザベート」にルドルフ役で出演し、同作のトート役に憧れたことで本格的にミュージカルを志したと言う古川は、「それからの約6年は大変でしたが、ゆっくりでいいから前に進もうという気持ちを忘れずやってきました。僕は今年の『エリザベート』で念願のトートを演じさせていただきますが、このような素晴らしい賞までいただけて幸せ」と思いを口にし、「僕1人では何もできませんでした。たくさんの方にご指導とチャンスをいただけたおかげで、今日ここに立てています」と感謝を述べた。

ミュージカル「モーツァルト!」のコンスタンツェ役、ミュージカル「ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812」のナターシャ役の演技に対して演劇賞を受賞した生田は「受賞を聞いてすぐのときは、『いやいやいや』とか『恐ろしい……』という気持ちが勝っていましたが、だんだんうれしさや感謝が込み上げてきました」と胸中を明かす。続けて生田は「至らない点は山積みですが、このタイミングで偉大な先人から贈り物をいただいたことには大きな意味がある。功績や実力というより、『新時代に向けてがんばっておくれよ』というエールをいただいたのだと思う」と真剣な表情で語り、「令和の時代では私たちの世代が先輩方からバトンを受け取り、私も少しでも(演劇界の)活性化に貢献できるようがんばります」と意気込んだ。

演劇賞特別賞を受賞した松竹新喜劇の高田次郎は、「特別賞なんて『間違いか?』と思いましたが、間違いでもいただけるものはいただきます」と満面の笑みを見せ、会場を沸かせる。高田は「受賞理由は『永年の松竹新喜劇における舞台の功績に対して』とのことですが……功績なんて全然残してません! みんなには迷惑をかけてばかりです!(笑)」と再び場内を笑いで包み、「現在87歳ですが、こんなにがんばらせていただけるのはご支援くださる皆さんのおかげ。これからも一生懸命、涙と笑いの人情喜劇に邁進していきます」と力強く話した。

第44回菊田一夫演劇賞

菊田一夫演劇大賞

・大竹しのぶ(「ピアフ」のエディット・ピアフ役の演技に対して)

菊田一夫演劇賞

・橋爪功(「Le Pere 父」のアンドレ役の演技に対して)
・若村麻由美(「チルドレン」のローズ役の演技に対して)
・古川雄大(ミュージカル「モーツァルト!」のヴォルフガング・モーツァルト役、ミュージカル「マリー・アントワネット」のフェルセン伯爵役、ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」のロミオ役の演技に対して)
・生田絵梨花(ミュージカル「モーツァルト!」のコンスタンツェ役、ミュージカル「ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812」のナターシャ役の演技に対して)

菊田一夫演劇賞特別賞

・高田次郎(永年の松竹新喜劇における舞台の功績に対して)

※「Pere」の1つ目のeはアクサングラーブ付きが正式表記。

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