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娘は戦場で生まれた

20/2/29(土)

『娘は戦場で生まれた』

まず、ここにある凄まじい映像が、すべて本物であることに驚愕する。ドキュメンタリーだから当然だが、死にそうになりながらもカメラを回し続ける監督の決意、“何があっても世界に伝える”という使命感に、ただただ心打たれる。 2012年、シリアの首都アレッポに住む学生だったワアド・アルカティーブ監督は、アサド政権への市民の反発をスマホで撮り始め、その後ビデオに持ち替え、内紛が勃発し街が陥落するまでの4年間を撮影し続ける。すぐそばに爆弾が落ちたときも、負傷者が息を引き取る瞬間も、子供が生まれたときも。 監督は当初、自分の話を語るつもりはなかったと聞くが、共同監督の勧めで結果的に本作は、紛争下で結婚、出産を経てついに脱出を計る監督の物語を主軸にまとめられている。それはこの息詰まる映像に、希望とほっとする瞬間をもたらし、かえって戦場の悲惨さを浮き彫りにする。

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