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「Reframe 2019」の様子。(撮影:上山陽介)

Perfume、バージョンアップした圧倒的な演出と新曲で「Reframe」8公演完遂

ナタリー

19/10/28(月) 13:32

Perfumeが「Reframe 2019」と題したワンマンライブを10月16日から8公演開催。昨日27日の公演をもって全公演を完遂した。

この公演は、最先端のテクノロジーを駆使してPerfumeがこれまで築き上げてきたものを分解し、新たな視点から再構築しようという企画。2018年3月に東京・NHKホールで初演され、これまでのPerfumeのライブとは異なる世界観のステージが大きな話題を呼んだが、建て替え工事を終えて再オープンした東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)のこけら落としとして2019年バージョンが上演されることになった。この記事では10月22日の公演の様子をレポートする。

完成したばかりの真新しいホールで、満員のファンが開演を今か今かと待ち構える中、舞台の全面を埋め尽くす白壁に映像が映し出され、2018年の「Reframe」と同じくオープニング演出「Recollect」がスタート。壁の中央から姿を現したPerfumeの3人は、ステージ上を動き回るLEDに囲まれながら「DISPLAY」を歌った。このLEDは自走するようにアップデートされており、その動きはモーションキャプチャを用いてコントロールされた。その後メンバーは、ボーカルレコーディングブースのような箱の中でマイクスタンドの前に立ち、それぞれの声をその場でサンプリングしてビートにする「Record」を披露。メンバーが発する声はリアルタイムで照明や映像に反映された。

ここまでは2018年の「Reframe」と同じ流れでライブが進んできたが、続けて始まったのは昨年はセットリストに組み込まれていなかった「VOICE」。オープニングは極端にBPMを落とした神秘的な雰囲気の漂うアレンジが施され、メンバーは1人ずつ生々しい声で「点と点をつなげてこ everythingを合わせてこ」と歌い上げた。「VOICE」のパフォーマンスが終わると、今度は「Pose - Analysis」と題した演目がスタート。これは公演当日に会場内のロビーに設置されたブースで撮影した観客の動画を解析し、事前にキャプチャしたモーションデータに類似した画像データを抽出して1つの振り付けにするというもので、客席にいる人々がダンスをしている大量の映像が怒涛の勢いでステージに映し出された。

再びステージにPerfumeが登場すると、彼女たちは2006年の「コンピューターシティ」から2018年の「Future Pop」までの18曲の、曲中に登場する特徴的なポーズを次々に披露。これらのポーズは「Photogrammetry」と呼ばれる3Dデータ復元技術を用いてレンダリングされ、普段では見ることができないさまざまな角度からの3人の3D画像がLEDに上映された。18曲分のポージングが終わるとのっちがステージの中央に立ち、あ~ちゃんとかしゆかはその周囲を周りながらカメラでのっちを撮影。この映像はリアルタイムで画像セグメンテーションが行われ、人物のシルエットのみを切り出してさまざまな数値を計測し、さらに2D映像から深度推定を行うことで、LEDには3D化したのっちの姿が映し出された。

続いて始まったのは、昨年の「Reframe」以降「FUTURE POP」ツアーやフェスなどでも披露されてきた、仮想光源を用いて仮想の影を生成する“バーチャルシャドウ”という技術を演出に取り入れた「FUSION」。自走する6台のLEDが曲に合わせてフォーメーションを変え、昨年からバージョンアップした、より複雑な動きのパフォーマンスが繰り広げられた。さらに「edge」がスタートすると、彼女たちはその場で3Dデータ化された自分たちの映像と共にダンスを展開。ステージ中央に集まった3人はライトを浴びて虹色に光った。

その後、「Reframe2019」当日までに行われたワンマンライブやファンクラブ公演などのタイトルが次々に読み上げられ、LEDにはビジュアル化されたそのライブ会場などのデータが流れていく。メンバーは短くミックスされたその時々の楽曲を矢継ぎ早に踊り、自分たちのライブの歴史をダンスと共に振り返った。そして彼女たちは、天井から吊るされた3つの正三角形の紗幕スクリーンを背にして「シークレットシークレット」をパフォーマンス。後半は昨年の「Reframe」と同様に、過去の歌詞データを解析して使用頻度が高かった「キミ」「ボク」「オモイ」「セカイ」「ヒカリ」といった歌詞をカットアップして楽曲が再構築された。

「無限未来」では伸び伸びと踊るメンバーの手の動きを追って、ダンスにぴったりと合った位置に天井から15台のレーザーが照射され、観客はその美しさに息を呑む。「無限未来」は昨年の「Reframe」のラストナンバーだったが、ライブはここで終わらず「Dream Land」に突入。ステージ上にスモークが焚かれる中、天井から2枚の大きな布が垂らされ、風に吹かれてオーロラのように揺れるその布を背にした3人は1歩1歩踏みしめるように歩きながら歌い上げた。

一旦降りたステージの幕が再び開くと、ステージの両サイドに置かれていたミラーボールが光を放ち、この日最後の曲として「Challenger」が披露された。9月発売のベストアルバム「Perfume The Best "P Cubed"」に新曲として収録されたこの曲は、中田ヤスタカがPerfumeのプロデュースを手がけるきっかけになった原曲を、現在のPerfumeのためにリメイクしたもの。そのため曲中に“PPPH”を取り入れたダンスがあったり、「カウンターアトラクション」など初期曲の振り付けが盛り込まれていたりと、「デビュー当時のPerfumeだったらきっとこの曲をこうやって歌っていた」と思わせられるようなステージが繰り広げられた。「Reframe」では基本的にストイックで緊張感のあるパフォーマンスが行われることが多かったが、ここではうれしそうに踊る3人の姿が会場にも幸せな空気をもたらしていた。

技術面でも本人たちのパフォーマンス面でも昨年の「Reframe」を更新する公演を終えた3人は、最後に来場者に挨拶した。のっちは連日の公演について「MCなしの1時間の中で、2人と言葉を交わすタイミングはないんですけど、何日もやっていると皆さんの雰囲気も私たちの関係性も少しずつ違って、でもこの唯一しゃべるときに、その日の印象が同じなことが不思議です。今年で結成20周年ですけど、その年月の大きさを毎日楽しんでいます」と振り返り、かしゆかは「皆さんがどこかのタイミングで私たちのことに気付いてくれて、そこから応援してくれて、今ここに来てくれているからこういう挑戦的なステージができました。いろんな新しい挑戦がある中で、私たちが一番カッコいいと思うことを最大限に詰め込みました。それを皆さんに観てもらえて、これから一緒に未来を歩けることをうれしく思います」と感謝。そしてあ~ちゃんが「どんどんいろんなことが進化していって、どんどんどんどん新しくなっていきますが、未来はきっとすごく温かいものになっていくと信じています。私たちを通して、未来がもっと明るく楽しいものになるとみんなで信じていきたいです」と意気込み、盛大な拍手に包まれながら5日目の公演を終了させた。

「Reframe 2019」2019年10月16、17、19、20、22、23、26、27日 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)セットリスト

Scene 1. Recollect(Reframe2019 ver)
01. DISPLAY(Reframe2019 ver)
Scene 2. Record(Reframe2019 ver)
Scene 3. Koe - Interlude
02. VOICE
Scene 4. Pose - Analysis
Scene 5. Pose - Perspective
Scene 6. Body - Analysis
03. FUSION
04. edge
Scene 7. Kiseki - Visualization
05. シークレットシークレット(Reframe2019 ver)
Scene 8. Lylic Analysis
06. 無限未来
07. Dream Land
08. Challenger(Reframe2019 ver)

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