『歌舞伎家話』『紀尾井町家話』などオンライン対談やオンライン飲み会、オンライン舞踊会などZOOMを使った配信にも慣れてきた今日この頃。 ついに出ました。ZOOM歌舞伎ならぬ、図夢歌舞伎。 このお茶目なネーミングと発想はもちろん松本幸四郎だ。それも演目は『忠臣蔵』である。まるで歌舞伎座の昼の部を観るかのように6/27の11時から生配信上演だ。 通し狂言として全十一段を5回にわけて上演。幸四郎は大星由良之助はじめ主な役をつとめ、構成演出に携わる。別空間で演じる俳優たちと、事前収録の幸四郎がリアルタイムで“一座”する。 歌舞伎の演目の中でも傑作中の傑作、人気トップクラスの『仮名手本忠臣蔵』。今回の外題は『忠臣蔵』となっているのも新鮮だ。浪士のこしらえの四十七士がずらりと画面に並ぶのか否か？　いやがうえにも期待が高まる。ZOOM版の「両国橋 引き揚げ」もあるのか？（ちなみに木戸銭は四十七士に合わせて4,700円） さらに終演後は約30分のトークイベントも用意されている。こしらえのままの勘平と定九郎の裏話や苦労譚……などという“夢の競演”にも期待したい。 ZOOMの忠臣蔵を眺めながら、横ではチャットで芝居好き同士が盛り上がる……誰もこれまで経験したことのない上演スタイル＆内容だ。今しか体験できないレアな歌舞伎となるかもしれない。