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「散り椿」岡田准一のこだわりに西島秀俊が苦労、池松壮亮は「殺陣の先生」

ナタリー

18/8/27(月) 17:20

「散り椿」完成報告会見の様子。左から木村大作、麻生久美子、西島秀俊、岡田准一、黒木華、池松壮亮。

「散り椿」の完成報告会見が本日8月27日に東京・帝国ホテルで行われ、主演を務める岡田准一のほか、西島秀俊、黒木華、池松壮亮、麻生久美子、監督の木村大作が出席した。

葉室麟の同名小説を「劔岳 点の記」の木村が映画化した本作は、岡田扮する藩の不正や権力に立ち向かっていく瓜生新兵衛を主人公とした時代劇。西島が道場の四天王の1人であり、藩主の側用人として頭角を現す榊原采女、麻生が新兵衛の亡き妻・篠、黒木が篠の妹・坂下里美、池松が篠の弟・藤吾を演じている。

2017年公開作「追憶」に続き、同作にカメラマンとして参加していた木村と再タッグを果たした岡田。「生きる伝説の大作さんに『美しい本格時代劇を作ろう』と誘っていただいて。現場では日々、大作さんと戦うつもりで、斬り合うようなしびれる撮影を経験させていただきました」と晴れやかな表情で挨拶する。

西島は「劔岳 点の記」に参加していた役者仲間から「撮影じゃなくて修行」と木村の現場の過酷さを聞いていたという。「僕はつらい現場が大好きなので。『もし大作さんと会う機会があれば、西島が木村組に参加したがってると伝えてくれ』と何人かの役者に言っていたほど。だから今回のお話をいただき非常にうれしかった」と明かす。そして「散り椿」の撮影について「監督はときどき『馬鹿野郎!』と怒鳴ったりされるんですが、一番下の子たちまで笑顔。理不尽な厳しさはなく、映画を撮る喜びにあふれた素晴らしい現場でした」と語った。

黒木は衣装合わせのときに岡田からもらったアドバイスを披露。「監督を『大ちゃんと呼んであげて』って(笑)。さり気なく言ってみたら照れたように笑われたので。意外とシャイな方なんだと。撮影中も監督ご自身がムードーメーカー。居心地がいい現場でした」と振り返った。「大ちゃんって呼べなかった」と顔をほころばせる麻生は、撮影前に木村から手紙をもらったことを打ち明ける。「篠がどういう思いでいたかが、セリフとして記されていて。それを胸に撮影に臨みました」と笑顔を見せた。

「今まで見たこともないような殺陣を創造する」という木村の思いから、2017年5月のクランクインまで、およそ3カ月の稽古期間が設けられ制作された本作。岡田は「(殺陣を)作っては壊し、作っては壊しを繰り返しました」と回想する。そして木村は岡田の殺陣を「スピードだったら三船敏郎、高倉健、仲代達矢、勝新太郎を上回る。殺陣はひとえにスピードですから。斬ったあとの立ち姿も美しい」と絶賛。「すごい方々の名前にクラクラする」と恐縮した様子の岡田に対し、木村は「僕は嘘を言う人間ではありません。その人たちを見てきてますし」と語りかけた。

続いて西島は「岡田くんがひどかったのは、数カ月かけて練習してきた殺陣を(撮影)当日の朝に変えたこと」と暴露。横で笑う岡田は「2回ぐらいスルーされました(笑)」とし、1度目は撮影現場に向かう車中、2度目はメイク中に殺陣の変更を頼んだという。「3回目でやっと『わかったよ!』と言っていただいて。粘ってよかったです」と、岡田は新兵衛と采女が刀を交えるシーンの出来栄えに手応えを感じている様子だった。

また劇中の新兵衛と藤吾の師弟関係のように、現場で岡田から殺陣を学ぶ機会があったという池松。「次本番ってときに岡田さんに呼ばれて。3パターンぐらいの殺陣を見せられ『どれがいい?』って(笑)。こちらはほぼド素人で何もわからない中『そうですねー』と話を合わせてました(笑)。殺陣に関してはもう先生でしたね」と笑いを誘う。「大作さんの映画ではあるけれど、この映画の核になる部分、特に殺陣に関しては岡田さんが背負ってらっしゃいました」と語った。

「散り椿」は、9月28日より全国東宝系でロードショー。映画ナタリーでは本日、東京・TOHOシネマズ 日比谷で行われる完成披露舞台挨拶の模様もレポートする。

(c)2018「散り椿」製作委員会

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