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MWAM、堀込泰行……アーティスト同士のつながりから生まれる化学反応 コラボ&カバー作品をピックアップ

リアルサウンド

20/5/12(火) 12:00

 10周年企画第2弾としてリミックス集をリリースするMAN WITH A MISSION、約7年ぶりのカバーアルバムを発表する絢香など、カバー、コラボ、リミックスをテーマにした新作を紹介。オリジナル楽曲とは一味違う、アーティスト同士のつながりから生まれる化学反応を楽しんでほしい。

(関連:絢香「遊音倶楽部~2nd grade~」ティザー映像

●MAN WITH A MISSION『MAN WITH A “REMIX” MISSION』
 シングルカップリング曲、カバー曲を収めた『MAN WITH A “B-SIDES & COVERS” MISSION』(オリコンチャート1位を獲得!)に続く、MAN WITH A MISSION 10周年企画第2弾アルバム『MAN WITH A “REMIX” MISSION』は、これまでに発表してきたリミックス作品を中心としたベスト盤。日本のテクノを牽引するケン・イシイ、石野卓球、さらにBOOM BOOM SATELLITES、SlipknotのDJ StarScream、フューチャーベースの新鋭DJ・Slushiiなど国内外のクリエイター/DJによるリミックスは、完全に世界標準だ。新たなREMIXトラック「Take Me Under[TAKESHI UEDA(AA=)Remix]」は、AA=上田剛士がリミックスを担当。THE MAD CAPSULE MARKETS、AA=を通し、ヘビィロックとダンスミュージックを融合させてきた上田が、90年代以降のミクスチャーロックに影響されてきたマンウィズの楽曲をリミックスすることの意義を感じ取ってほしい。

●絢香『遊音倶楽部~2nd grade~』
 2013年の『遊音倶楽部 ~1st grade~』に続く、約7年ぶりとなるカバーアルバム『遊音倶楽部 ~2nd grade~』。前作と同じく「音楽を楽しむ」「尊敬するアーティスト達の楽曲から”学ぶ”」をテーマにした本作には、EDM風にアレンジされた「everybody goes ~秩序のない現代にドロップキック~」(Mr.Children)、打ち込みのトラックが鮮烈な「ルージュの伝言」(荒井由実)、管楽器、弦楽器を軸にしたクラシカルな「フレンズ」(REBECCA)、エレクトロニカ的なサウンドと有機的なストリングスが絡み合う「『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』」(サカナクション)などを収録。原曲へのリスペクトと大胆な編曲を共存させた、質の高いカバー集だ。テクニックをひけらかさず、歌詞を真っ直ぐに伝えようとするボーカルもさらに深みを増している。

●家入レオ『Answer』
 初めてのEP『Answer』の表題曲(NHK Eテレ『メジャーセカンド』第2シリーズ オープニングテーマ)は、作詞をKanata Okajima、作曲を久保田真悟(Jazzin’park)と共作した楽曲。ピアノ、ストリングスなどの有機的な響きとダンサブルな打ち込みビートが絡み合うサウンド、そして、手ごたえのない日々から抜け出し、〈あたらしい僕〉として生きる決意を歌った歌詞からは、25歳になった彼女のリアルな姿が刻まれている。さらに“家入レオに歌ってほしい・聴いてみたい楽曲”のリクエスト企画をもとに、彼女自らが厳選したカバー5曲を収録。「秋桜」(山口百恵/1977年)、「Swallowtail Butterfly ~あいのうた~」(YEN TOWN BAND/1996年)、「泣くかもしれない」(MOTEL(須藤もん&対馬照)/2014年)など時代やジャンルを超えた名曲を通し、彼女の歌の表現力をたっぷりと体感できる。

●堀込泰行『GOOD VIBRATIONS 2』
 『GOOD VIBRATIONS』(2017年)に続くコラボレーションEP第2弾『GOOD VIBRATIONS 2』には、独特の揺れるビート感が気持ちいい「Sunday in the park + STUTS」(“6月の晴れた公園”を描いた歌詞、STAY HOMEな日々に聴くと泣けてしまう……)、ギターの多重録音による浮遊感のあるアレンジが心に残る「強く優しく + TENDRE」、先鋭的なエレクトロニカとSF的世界観を映し出す歌が響き合う「蟻と惑星 + machìna」などを収録。堀込泰行の王道のポップセンスと気鋭のクリエイターたちによる化学反応を味わえる作品に仕上がっている。個人的にもっともツボだったのは、スカートとの共演による「サンシャインガール + SKIRT」。ポール・マッカートニー、XTC、さらにはエミット・ローズ的なマニアックなポップス感に思わずニヤリとしてしまう。

●Sano ibuki『SYMBOL』
 12編の空想上の物語からなるデビューアルバム『STORY TELLER』によって、アーティストとしての独創的なスタイルを提示したSano ibuki。新作『SYMBOL』は、『STORY TELLER』の舞台となった街(“emerald city”)の黎明期から行く末までを5編のストーリーで描いた作品。緻密に組み立てられた物語、登場人物たちのキャラクターと音楽が絡み合い、まるで映画を観ているような感覚に捉われる。トオミヨウ(あいみょん、菅田将暉など)、河野圭(森山直太朗、絢香など)、akkin(ONE OK ROCK、阿部真央など)というトッププロデューサーとともに作り上げたサウンド、語り部としての役割を備えたボーカルも豊かな広がりを見せている。アコギ弾き語りで、生身の歌を響かせる「記念碑」も聴きどころ。
(森朋之)

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