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生誕80周年となる今年、大規模に振り返る! 『大・タイガー立石展 世界を描きつくせ!』開催

ぴあ

《Milano Torino Superway》 1974年 うらわ美術館、埼玉県立近代美術館蔵(うらわ美術館、埼玉県立近代美術館展示)

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1960年代から絵画、漫画、イラストレーション、絵本といった幅広いジャンルで活動をしてきた、タイガー立石(立石紘一/立石大河亞)。生誕80周年となる今年、その活動を振り返る大規模展覧会が、千葉市市美術館を皮切りに巡回展として開催されてきた。その最終会場として、11月16日(火)より埼玉県立近代美術館とうらわ美術館の2館で『大・タイガー立石展 世界を描きつくせ!』が共同開催される。

タイガー立石は、1941年に福岡県で生まれ、漫画や映画を愛する少年として成長した。1961年に大学進学のために上京し、1963年の「読売アンデパンダン展」では、玩具や流木を大画面に貼り付けた作品を発表。その後、時代や社会のアイコンを引用した絵画作品を手がけ、和製ポップ・アートの先駆けとなった。

1965年からはセリフのないナンセンス漫画を描きはじめ、漫画は国境を越え、海外の雑誌でも紹介された。1969年には、イタリア・ミラノへ移住。漫画表現を応用したコマ割り絵画を描くだけでなく、当時のイタリアで建築・デザイン運動を先導していたエットレ・ソットサス、アレッサンドロ・メンディーニらと協働して、イラストレーションの仕事も行った。

1982年に帰国した後は、絵本を手掛けたり、軸物や巻物といった絵画形式を取り入れたりするようになる。こうした表現の横断だけでなく、富士山、月、虎といったモチーフを繰り返し用いたり、内と外、宇宙と日常といった空間が反転・融合したり、明治・大正・昭和の歴史という時代や時間を超えていくといったように、奇想天外な作品を次々と制作。立石は1998年に亡くなるまで精力的に活動し、魅力的な「立石ワールド」を確立した。

同展は、13歳の頃描いた漫画作品から遺作まで、絵画、漫画や絵本の原画、イタリア時代の資料といった、500点を超える作品や資料などが並ぶ、立石を十二分に知ることができる過去最大級の個展だ。埼玉県立近代美術館では画業の全体像を回顧。うらわ美術館では漫画、絵本にフォーカスし、紹介。現在も若い世代に影響を与えているタイガー立石の活動とその作品を、ぜひ会場で体感してほしい。

《タイガー・ゲルニカ》 1970年 courtesy of ANOMALY(埼玉県立近代美術館展示)
《立石紘一のような》 1964年 高松市美術館蔵(埼玉県立近代美術館展示)
《観光術》原画 1982年 courtesy of ANOMALY(うらわ美術館展示)
«顔の美術館»原画 1994年 個人蔵(うらわ美術館展示)

【開催概要】
『大・タイガー立石展 世界を描きつくせ!』
会期:2021年11月16日(火)〜2022年1月16日(日)

<埼玉県立近代美術館>
時間:10:00〜17:30 (入場は17:00まで)
休館日:月曜日(1月10日を除く)、12月27日~1月6日
料金:一般 1,100円、大高生880円
公式サイト:https://pref.spec.ed.jp/momas/great-tiger-tateishi

<うらわ美術館>
時間:10:00〜17:00 、金土は20:00まで(入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(1月10日を除く)、12月27日~1月4日 、1月11日
料金:一般620円、大高生410円
公式サイト:
https://www.city.saitama.jp/urawa-art-museum/exhibition/upcoming/p084358.html

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