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峯田和伸(銀杏BOYZ)のどうたらこうたら

【モテる男性の法則】いい人止まりにならないミステリアスさがあると良い

毎週連載

第138回

先週まで【モテる女性の法則】をエラソーにご紹介しましたが、「じゃあ男はどうなんだ」という意見にも僕はきちんと答えます。今週は【モテる男性の法則】をご紹介します。

これだけ好き勝手なことを言っておきながらナンだけど、僕は本当にモテません。謙遜でもなんでもなく、恋愛に発展しそうな出会い自体がない。そりゃバンドをやっているので、例えばお客さんからは「峯田さん、友達になってください」みたいなことを言われる機会はあるよ。でも、そういう声だって他のバンドマンに比べれば断然少ないと思う。それは僕自身のせいでもあって「やりまくってやる!」みたいな気持ちが他の人よりどうやら薄いみたいなんだよ。

そりゃ男だからムラムラ、ムクムクすることは僕にも定期的にあるんですよ。でもさ、どうしても我慢できないときはしかるべきお店に電話してお金を払って来てもらえば、それだけで十分満足。下手な女の人に手を出すくらいなら、家でじっとレコードを聴いている時間のほうが楽しいの、これはマジの話。

またさ、世間でよく言われてるような「バンドマン=モテる」法則って完全に幻想なんですよ。確かにステージで歌っていれるのを観ていれば「特別な人」として感じるのかもしれない。でも、あれは照明、音響、衣装とかも含めて「特別な人」に見せるような演出なのであって、ステージを降りて家に帰ったら普通に鼻くそほじったりしてるからね。だから、バンドマンだろうが、芸能人だろうが、大半はみんな普通の人。そこは見誤らないほうが良いでしょうね。

話がズレちゃったけど、本題の【モテる男性の法則】なんだけど、これね、月並みかもしれないけど「女の人に想像をさせない」という姿勢が良いと思う。

男は基本バカなので「優しくすればモテる」「いい人であればモテる」って一辺倒に考える人もいると思うけど、これだけじゃダメ。「1時間に1回LINEするね」「今日こんなことがあったんだ」ってなんでもかんでも連絡してたらモテないと思う。むしろ「どういうわけか連絡が取れない時間がある」くらいのほうが女の人はハラハラして、追いかけてくれるところはあると思うんだよね。

女の人って、基本的には「安心したい」はずだけど、その「安心」を求めるがゆえ、あるいはその気持ちとは裏腹に「追いかけ続けたい」みたいな気持ちも持っているものです。だから「この人、何をやってるんだろう」「この人、私に内緒で隠しごとしてるんじゃないか」みたいなミステリアスな部分も合わせ持っておいたほうがモテると思うんだよね。

そもそも男と女って、脳の構造が全然違うんだ。男の場合、「この女の人を自分のものにしたい!」みたいな占有欲、支配欲みたいなものがあるじゃん。色んなものをコレクションしちゃったりするのも圧倒的に男でしょう。これはやっぱり占有欲から来るもんじゃないかと思う。

これに対して女の人は占有欲、支配欲みたいなものは薄くて、それよりも世間的に評価の高いものを好む傾向があると思う。わかりやすく言うと「色んな人にモテている、この男が良い」みたいなね。逆に「誰も声をかけてこないような、こんなつまんない男が私の恋人か」とは思いたくないんだよね。

だから、仮に女の人と付き合っていたとしても、なんでもかんでもひけらかさないほうが良いんですね。ほどほどの距離感でさ、「もしかしたら私とは違う女に言い寄られているんじゃないか」と思わせるくらいのミステリアスさがあったほうが良い。

またさ、仮にその謎めいたところで問い詰められることがあっても「お前はそんなこと知らなくて良い」とバシッと言えるくらいの男のほうが良いと思う。いちいち質問に一個ずつ答えてると、「いい人」止まりになっちゃうからね。

この辺のさじ加減をうまくやってこそ、女の人から見て「追いかけたい」と思う男になれるんじゃないかと僕は思います。

8月3日まで、シアターコクーンで開催される三浦大輔作・演出の舞台『物語なき、この世界。』に出演中です!

構成・文:松田義人(deco)

プロフィール

峯田 和伸

1977年、山形県生まれ。銀杏BOYZ・ボーカル/ギター。2003年に銀杏BOYZを結成し、作品リリース、ライブなどを行っていたが、2014年、峯田以外の3名のメンバーがバンド脱退。以降、峯田1人で銀杏BOYZを名乗り、サポートメンバーを従えバンドを続行。俳優としての活動も行い、これまでに数多くの映画、テレビドラマなどに出演している。


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