柳家花緑 私の落語人生
前座~二ツ目時代
全10回
第2回
19/2/28(木)
9歳の時、母に言われて落語を始めた……と前回申しましたが、実はその後、度々母に意思表示を迫られていました。最初は、小学校6年生の3学期に入った頃でした。「お前、中学に入ったら部活動というものがある。部活動をやるなら落語家にはならない、落語家になるなら部活動はやらない、どちらかに決めなさい」と。ようするに、部活をやると時間を取られるから、落語家としての修行も含め、ほかにやるべきことに差し障るというわけです。僕は勉強ができなかったので、成功体験は落語しかない。答えはすぐに出るんですよ。「じゃあ落語家になるから、部活はやらない」。
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