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松下洸平、『スカーレット』出演で注目度上昇中! その高い演技力はどのように生まれた?

リアルサウンド

19/11/29(金) 6:00

 月曜日から土曜日まで放送されている朝ドラ『スカーレット』(NHK総合)。女性初の絵付け師としてキャリアをスタートさせた喜美子(戸田恵梨香)だが、絵付けの師匠である深野(イッセー尾形)が丸熊陶業を離れることになり、自身の進退についても思い悩んでいる。

参考:『スカーレット』福田麻由子、子役時代とは真逆の妹キャラに 今後の百合子の選択が大きな見せ場?

 9月末から放送が始まり、全体の3分の1が過ぎた『スカーレット』だが、第8週から丸熊陶業の若手社員として登場するのが松下洸平演じる十代田八郎。八郎は、京都で陶芸を学び丸熊陶業へやってきた、真面目で純朴そうな見た目と、どこかミステリアスな雰囲気を漂わせる青年だ。

 松下洸平は、2008年CDデビューを果たし、アーティストとして活動を始める。音楽活動のかたわらで俳優として、舞台やミュージカル作品への出演を重ねており、2018年には舞台『母と暮せば』で第73回文化庁芸術祭の演劇部門の新人賞を、また第26回読売演劇大賞の優秀男優賞および杉村春子賞を受賞するなど高い評価を獲得している。

 松下の舞台を以前から観ており、同じ事務所に所属する脚本家の登米裕一氏に、松下の舞台での評価や、『スカーレット』での魅力について語ってもらった。

「あくまで私から見た松下くんのイメージですが、一番初めは『歌もダンスもできるアーティスト』でした。それが『芝居ができるミュージカル俳優』というイメージになり、さらに『芝居だけでも抜群に上手い俳優』という印象に変わりました。「こまつ座」は座付き作者であった井上ひさし先生の脚本を汚さないようにと、選ばれた人しか関われないとても敷居の高い場所です。彼はそこに『木の上の軍隊』で初めて参加した際に、ストレートプレイでの二人芝居を見事に演じていました。そこでの高い評価が、賞も獲った同じ「こまつ座」シリーズの『母と暮らせば』にも繋がっていくのだと思います」

 第8週で『スカーレット』に初登場した時点から今まで、その演技力の高さを賞賛する声が上がっている松下だが、同氏は、彼の演技力のカギは耳と目の良さにあると言う。

「松下くん自身は生粋の東京出身です。でも『スカーレット』ではネイティブのように関西弁を操っています。もともと音楽をやっていたこともあるのか、ずば抜けた目と耳を持っているんだと思います。目立たないところですが、芝居はセリフをきちんと話せるかよりも、相手のセリフをきちんと聞けるかがとても大事です。そういう意味でも聞き上手で、耳の良さを感じます。また目の表現がとても多彩です。“目が泳ぐ”という一つの芝居をとっても、強い想いを秘めている時や、悲しさを帯びている時など、いくつもの表情を持っています」

 さらに、今後の役者としてのさらなる飛躍については以下のように語る。

「松下さんは役者としてとても質のいい欲を持っているように見えます。いい芝居をしてやろうとか、自分の芝居をぶつけてやろうとかではなく、ただドラマの中に生きることに集中していて、そこにはとても貪欲なように感じます。表現することが本質的に好きなんだと思います。現時点での実力もありますが、これからもっとすごい表現者になっていく気がします」

 朝ドラという国民的な場所で、大きく注目を集めることとなった松下。今後の喜美子との関係性だけでなく、役者としてテレビ、映画での更なる活躍に期待だ。

(文=安田周平)

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