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NMB48 山本彩、ラストセンター曲で描かれたアイドルとしての8年間 笑顔で別れ告げたMVを解説

リアルサウンド

18/9/30(日) 7:00

 NMB48が19thシングル曲「僕だって泣いちゃうよ」のMVを公開した。

 キャプテン・山本彩の卒業シングルとなる同曲は、NMB48の全メンバー71名が出演。振付は「青春のラップタイム」「太陽が坂道を昇る頃」「ピーク」など初期からNMB48のダンスを手掛けるAKIRA、監督は「高嶺の林檎」や「僕はいない」などを手掛けたスミスが担当している。71名による圧巻のダンスシーンをはじめ、山本彩がグループで過ごした8年間のドキュメンタリー映像や彼女が選抜メンバーにメッセージを送る描写などがファンの間で「エモい」と話題を呼んでいる。

 山本彩がSHOWROOMにて「卒業センターみたいのは嫌やなと思って。これからもみんなで歌っていってほしい、明るくて楽しいけど、ちょっと寂しさもあるような曲がいいなと思ってた」と語っていたように、同曲はアップテンポな曲調と新たな旅立ちを予感させるような歌詞が印象的だ。山本彩をはじめ、48グループへの取材を数多く担当してきた松本まゆげ氏は、同曲について「山本彩さんの心情がストレートに伝わってくるような曲」と説明する。 

「48グループの楽曲では明るい部類に入る曲調ですが、歌詞はトップクラスに切ないと感じます。それに、具体的でストレートです。去ってしまう人の「後ろ髪を引かれているけれど、ここで決めないと次の人生が始まらない」という寂しさと覚悟が入り混じっていて、「これは山本さんの心情では?」と思わせてくれるくらいわかりやすいですね。あと、卒業シングルでありながらジャケットが明るいのも珍しく思いました。卒業シングルのジャケットは、メンバーが少し憂いを帯びた表情をしていたり、明るいイメージでも全体的に暗めのトーンだったりすることが多い印象ですが、今回のシングルはすごく明るく見えます。ジャケットやダンス衣装などの表面は明るく見えるけれど、歌詞などの聴き込まないとわからない内面的な部分には寂しさが見えるというギャップがこの曲にはあって、もしかすると山本さんもこういう心情だったのかもしれないなと思いました」

 続けて、MVから見える山本彩の存在感の大きさを聞いた。

「山本さんは、絶対的エースでありながら、所属チームとグループ全体をまとめるリーダーでもあります。そんな大役をここまで長く務められたのは、山本さんの人柄あってこそではないでしょうか。一人ひとりに気を配って信頼関係を築ける人望は、彼女だからこそ持ち得たもの。そういう前提で見ると、メンバー全員が出演していることは納得。大好きなキャプテンのために、みんなが集まったというストーリーも感じますし、会話のシーンも最後の別れを惜しんでいるように感じます。それに、過去の映像でも、彼女がメンバーを牽引している様子や仲の良い様子がわかりますよね。山本彩さんが、アイドルとしての8年間で積み上げてきたものが改めて感じられます」

 最後に松本氏は、「『僕だって泣いちゃうよ』はメンバーやファンにとって複雑な曲になるかもしれない」と語った。

「アップテンポで乗りやすく、コーラスもしやすい曲なので、今後ライブなどで聞く分には、湿っぽくならない気がします。でも、山本彩さんの存在が大きかっただけに、メンバーや熱心なファンは彼女の姿を思い出してしまう……ちょっと複雑な曲になるかもしれません。歌もダンスも48グループトップクラスで、それだけ人望もあってファンも多い山本さん。最近はソロ活動もしていて、次の夢がわかりやすかったのでファンも応援しやすいですね。今年の5月にはニューヨークに行っていたそうですが、今後の活動にもつながる勉強のためだったのだと思います。山本さんなら、一人になっても十分活躍できると思いますし、MVでも最後の瞬間まで笑顔だった彼女のまま信じた道を駆け抜けていってほしいですね」

 9月25日公開されたMVは、すでに100万回再生を突破。SNS上でも山本彩の卒業を惜しむ声、エールを送る声など、ファンの様々なコメントが溢れている。「僕だって泣いちゃうよ」のMVのラストシーンで山本彩は、笑顔でメンバーとハイタッチを行い、最後にメンバーの方へ向き直ってピースサインを送ったあと、新たな道へと駆け出した。NMB48としての山本彩を、最後の一瞬まで目に焼き付けておきたい。(文=泉夏音)

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