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福士蒼汰が語る、『Heaven? ~ご苦楽レストラン~』の楽しみ方 「“成長しない”のがポイント」

リアルサウンド

19/7/23(火) 15:00

 『動物のお医者さん』『おたんこナース』で知られる人気漫画家、佐々木倫子の原作を実写化したコメディドラマ『Heaven? ~ご苦楽レストラン~』(TBS系)。自分の欲求を叶えるためにフレンチレストラン「ロワン・ディシー<この世の果て>」をオープンさせた風変わりなオーナー、黒須仮名子を石原さとみが演じ、仮名子のもとに集まった個性的な従業員たちに、福士蒼汰、志尊淳、勝村政信、段田安則、岸部一徳らを配した本作。

 笑顔が苦手なシェフドラン(上級ウェイター)・伊賀観役の福士に、「実は普段以上に表情筋を駆使している」という伊賀についてや現場の雰囲気、CGを駆使しているという裏話など作品のことはもとより、20代後半に入り、挑戦していきたいことなどを聞いた。

【写真】インタビュー中の福士蒼汰

■「普段以上に表情筋を駆使しています」

――伊賀のどんなところにこだわって演じていますか?

福士蒼汰(以下、福士):伊賀は無表情な男なんです。でもすべてを無表情でやっていると、見ている方に気持ちが伝わらなくなってしまう。そのバランスに気を配っています。「ちょっとだけ明るく、ちょっとだけ嬉しそうに。でも無表情に」といったことを要求されるので(苦笑)、実は普段以上に表情筋を駆使しています。

――福士さん自身が、伊賀に共感できる部分はありますか?

福士:周りがよくなるなら、自分がちょっと我慢すればいい、といった考え方は、自分にもそういった時期があったなと思います。

――周りが頼りないので、伊賀が自分でなんとかしようとしますよね。初期の設定では融通が利かないキャラクターという紹介もありましたが、台本を読ませていただき、表情に動きはあまりなくても、実は柔軟なキャラクターだという印象を持ちました。

福士:自分も伊賀は融通が利く人だと思います。基本、この物語の登場人物たちは変わりません。言い方は悪いですが、“成長しない”のがポイントになっています。ただ、伊賀としては1話と、あと中盤からも少しずつ成長するところがあります。伊賀の感情は、「オーナーは」「川合くんは」といった主語が多いのですが、「僕は」「僕が」と心のスイッチを押す瞬間があって、もともと柔軟なところに加えて、成長を感じるときがあります。

■「頼られることってあまりない」

――「伊賀くん」「伊賀くん」と皆から頼られています。福士さん自身は、頼られるタイプですか?

福士:自分は頼られることってあまりないですね。どちらかというと頼るほうです。

――そうなんですね。少し意外な気がします。それは現場でも?

福士:現場では違います。というか、変わりました。昔は現場でも実際に分からないことばかりだから、頼るしかなかったのですが、主演をやらせていただくようになってからは、率先して自分がやらなければという意識になりました。

――普段は笑わない伊賀ですが、本作の登場人物は“諦観の笑み”という独特なほほ笑みをしますよね。

福士:最初に台本を読んだときには、“諦観の笑み”って何だろうと思いました。みんなで練習するのかなとも思ったのですが、相談すらすることもなく、それぞれの諦観の笑みで進んでいます。画面に“諦観”と文字が出たりと、漫画チックな表現もあるので、みなさんに“諦観の笑み”が伝わったらいいなと思います。

――心の声が登場するのも気になります。

福士:心の声を話すところはグリーンバックで撮影しています。何も喋っていない実際の伊賀の上に、グリーンバックで撮影した伊賀が登場して心の声を話す。物語的にはCGを使うような作品ではないのに、結構CGを駆使しているギャップが面白いです。

■「変な先輩後輩の壁がない現場」

――石原さとみさん演じるオーナーの仮名子はなかなか強烈なキャラクターです。仮名子のような上司、もしくは女性は、福士さん個人としてはいかがですか?

福士:仮名子は理不尽な上司です(笑)。でもたま~に良いことを言うんです。核心を突くような。本人は狙って言ってないんですが。だから2、3割の話を聞いていけばいい上司でしょうか(笑)。あとは自分がやらないとという責任感を出させる上司です。女性としては天真爛漫で可愛いと思います。一見わがままに見えますが、「これをやるの!」と決めたら、そこにまっすぐで。

――現場の雰囲気はいかがですか?

福士:コメディということもあって、非常に和やかです。勝村政信さんの存在が大きいです。大先輩ですし、現場のムードメーカーです。勝村さんが志尊淳くんをいじるという関係性ができ上がっていて、本当に楽しい現場になっています。

――勝村さんが志尊さんをいじっているとき、守る方はいます?

福士:常に石原さんが守っています。「私はみんなの味方よ!」と言ってらっしゃいます。僕自分はというと、いじりに参加するほうで、勝村さんをいじらせてもらったりしています(笑)。みんな年齢はバラバラですが、変な先輩後輩の壁がない現場です。

――上級ウェイター役です。その点の研究は?

福士:知り合いに実際にフレンチのサービスを担当している方がいるので、見学に行ったり、疑問に答えていただいたりしました。リサーチとは関係なくイタリアンやフレンチに行ったときにも、テーブルセッティングやサービスを、自然に見てしまいます。

――伊賀はウェイター歴3年でありながら、みんなに教えなければいけない立場です。技術的に難しかったことは?

福士:お皿の3枚持ちはやはりバランスが難しかったです。撮影までに時間もなかったので、2日間の先生からのレクチャーと自主練習で頑張ってマスターしました。意外とすぐにできたのは、パンの提供です。スプーンとフォークでパンを挟むんです。割と難しいらしいんですが、これに関してはすぐにできました。パンはいつでもサービスできます(笑)。

――「ロワン・ディシー」は墓地のなかにあるフレンチレストランということで、セットについても非常に気になっています。

福士:墓地はロケとCGの両方で作っています。「ロワン・ディシー」についても、外観はロケで撮影しています。墓地のなかに「ロワン・ディシー」のようなキレイな建物がある場所が、実際にあるんです。そこがモチーフになったんじゃないかと思うくらいです。

■「何か技術を身に着けたい」

――改めて見どころをお願いします。

福士:火曜夜10時という、週平日半ばに差し掛かる夜、ふと息つくタイミングにとっておきのドラマだと思います。コミカルなシーンのたくさんあるコメディなので、パッとテレビをつけて、すぐに楽しんでただけます。すごくキレイで美味しそうな料理にも注目です。

――最後に、本作では微妙な表情の動きに挑戦しているとのことですが、20代後半に入り、福士さんが今後挑戦していきたいことを教えてください。

福士:何か技術を身に着けたいです。感情面でのお芝居を磨くのはもちろんですが、アクションとか所作といったものは、ちゃんとやっておかないとできないことなので。挑戦していきたいというより、着実に積み重ねていきたいと考えています。そういったものの積み重ねで、自分に自信を持てるようになっていたいです。

(望月ふみ)

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