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KinKi Kids 堂本光一は、ジャニーズイズムを体現し続けるーーKing & Prince 岸優太や神宮寺勇太にも刺激与える生き様

リアルサウンド

 KinKi Kidsの堂本光一がラジオ『KinKi Kidsどんなもんヤ!』(文化放送)1月18日放送回に登場。King & Princeの岸優太、神宮寺勇太から「いい匂いがする。男っぽいシャンプーとかボディソープの匂い」と言われて、「なん……そうなん(笑)?」と照れ笑いする一幕があった。

 「そんな匂い発してるのかどうかっていう。ちょっとわからないですけど。もう、もうカレイ臭がすごいですよ。あの、“華の麗”と書いて“華麗臭”ね」と続けた堂本。ジャニーズアイドルならば、加齢に伴って華麗になっていくものだといって笑いを誘う。そんな“華麗臭”というワードを考案したのは、錦織一清だったそう。「昔、錦さんが言ってた。“ヒガシ(東山紀之)からは華麗臭が出てる”って。ふふふ。さすがうまいなと思いました」と、楽しげに思い出を話す。

 岸、神宮寺が、堂本の華麗な匂いを嗅ぎ取ったのは、彼らが出演しているミュージカル『DREAM BOYS』で、堂本が演出を手掛けたことがきっかけだ。『DREAM BOYS』は2004年に上演されて以来、東京・帝国劇場で続いてきたジャニーズの伝統ある舞台作品。初代座長は滝沢秀明氏、以降KAT-TUN亀梨和也、Kis-My-Ft2玉森裕太と、そうそうたるメンバーによって引き継がれ、2019年より岸が座長を務めることになった。ボクシングをテーマに夢、挫折、友情を描く物語は、亡きジャニー喜多川氏による作・構成・演出。しかし、2019年の上演前にジャニー喜多川氏が旅立つという試練が、岸たちの前に立ちはだかる。そこで陣頭指揮を執ったのが初代座長で、今は舞台裏からジャニーズアイドルたちを支える滝沢氏だった。

 さらに、滝沢氏は演技指導を堂本に依頼。そして「光一くんに憧れて芸能界に入った」という滝沢氏の熱望で、堂本と演出面での初コラボが実現する。『DREAM BOYS』の「原点回帰」を強く意識した2人は、滝沢氏主演の2004年初演時に使用した堂本作曲の楽曲を再び使用。その熱い想いに応えるべく岸も神宮寺も肉体改造に励み、1.5メートル四方の巨大キューブを操りつつフライングをするなど、派手なアクロバット技を披露してファンの胸を熱くさせた。

 そして2020年。ご存知の通り、コロナ禍でエンタメ業界全体に暗雲が立ち込める。その過酷な状況の中で、堂本は『DREAM BOYS』の演出を買って出たのだ。堂本は、雑誌『週刊朝日』(2020年12/25号)にて岸、神宮寺との鼎談を披露。以下のような言葉を発していた。「台本をまとめる中で、僕なりに作品の鍵になると感じたのが、『やがて来る未来を今よりもいいものにするんだ』というセリフ。今年はコロナ禍で、派手な演出がかなり制限される。派手に飾られた部分だけじゃなくて、2人が持つ役者としてのいい部分をしっかり引き出してあげたいと考えました」。

 「これだ」と決めた後の堂本のストイックさについては言わずもがな。誰よりも早く稽古場に来て、そして遅くまでいてくれたと岸が語っている。ジャニーズにおいてレッスンといえばダンスが中心で、歌や演技、楽器演奏やMCについては、それぞれが経験を積みながら掴んでいくものだった。手探りながら挑戦し続けてきた岸、神宮寺にとって、堂本の熱心な指導は、貴重な経験だと喜びを隠しきれない様子だった。

 「僕が見てきた後輩の中でも、2人はすごく努力する」堂本から見込まれた2人だが、それぞれのタイプに応じて指導方法を変えていたようだ。岸とは堂本が主演を務める舞台『Endless SHOCK』で共演したこともあり、その距離感は近い。『KinKi Kidsどんなもんヤ!』(2020年8月3日放送回)でも、初めてジャニー喜多川氏が岸を連れてきたときに「飛び抜けて踊りが上手かったわけでもなく、正直なんでこんなおサルさんみたいな子を(笑)?」と思ったという赤裸々な本音を明かしていた。

 だが「一緒にやるとね頑張りすぎるくらい頑張る子で、“ここ練習しといてね“って言ったら、しばらく席をあけてから戻ると“え、まだそこお前やってたの?”みたいな。ずーっと練習するんですよね。そんな感じがデビューした今も変わってないところが良さ。ちょっとおバカだけど、本当に頑張る子で、可愛くて、素敵な後輩だなと自分も思ってます」と絶賛。今回も全てをさらけだして納得がいくまで練習をこなす岸を温かく見守っていたようだ。

 一方、そんな岸に対して、神宮寺の印象は「いろいろ器用にこなすタイプの子」(2019年9月16日放送回)と話していた堂本。「教えたこととかも、それを器用にのっけて表現していこうっていうのができる子。こういう子が成長したら、どこまで成長するんだろうって恐ろしい感じもします」とも。また鼎談でも「演出する側からすると、いろんなことをさせたいなと思える」とし、神宮寺本人に「岸を見て、“じゃあ自分はどうしようかな”と思ってるところない?」と質問。「あ、あります」と答える神宮寺に「神宮寺は気遣いなんだよね。裏で努力するタイプというか。いいぞ、悩め悩め〜(笑)」とドS発言で、笑い合う2人が印象的だった。

 2019年の時間がない中での演出は、立ち位置や仕草を細かく指定していく演出だったと振り返り、「本来はそれぞれが探していく作業が一番楽しいはず」という堂本。2020年は、コロナ禍ゆえに制限が数多くある中ではあるが、岸と神宮寺には「その役を楽しむ」という役者の真髄がしっかりと伝わっているようだ。

 堂本も若き後輩を指導しながら、自身の研鑽に余念がない。2020年2月に中止を余儀なくされた舞台『Endless SHOCK』を、無観客にて撮影。2月1日から全国の映画館で2週間限定上映を行う。無観客だからこそ実現できたドローンなども用いた新しい視点で、20年続く作品を楽しむことができる。「いろんなことにトライできる、いいきっかけだと思わないと」と語る堂本の視線は、『DREAM BOYS』にあるセリフ「やがて来る未来を今よりもいいものにするんだ」に通じているように思えてならない。そして何よりもジャニーズが掲げてきた「Show Must Go On」(どんなときでもショーの幕を開ける)の使命感が、堂本を年々華麗に輝かせているのだろう。

 ジャニーズイズムを体現し続ける男・堂本光一。その生き様、そして岸&神宮寺との師弟関係というリアリティショーが、引き続きファンを魅了し続けていくことを楽しみにしている。

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