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NMB48、小嶋花梨の新キャプテン像と先輩メンバーの活躍 『ベストヒット歌謡祭2018』振り返る

リアルサウンド

18/11/17(土) 10:00

 NMB48が、11月15日に放送された『ベストヒット歌謡祭2018』(読売テレビ・日本テレビ系)で「絶滅黒髪少女」を披露した。今回のステージは、キャプテンとしてグループを8年間先導した山本彩の卒業後、初のテレビ出演であり、NMB48新章を告げる華々しいパフォーマンスであった。

 今回の出演において、最も重要なのはセンターを小嶋花梨が務めていることだ。小嶋は山本からグループの新キャプテンに任命された5期生メンバー。元々NMB48のファンとして握手会、コンサートにも通っていたメンバーで、『AKB48選抜総選挙』のポスターにも「難波愛」と掲げる、NMBファンの心に最も近いアイドルだ。そんなグループ愛に溢れた小嶋になら、と山本もキャプテンのバトンを託している。小嶋花梨は、2017年のNMB48劇場公演出演回数1位にも輝いたことがあり、19歳とは思えぬ度胸とパフォーマンス力は先輩メンバーからもお墨付き。両隣の白間美瑠、太田夢莉に負けない気迫で大舞台をやり遂げた。

 開催場所がNMB48のホームと言える大阪城ホールであり、披露したのがデビュー曲の「絶滅黒髪少女」というのも、グループがまた新たなスタートを切ったことを強く感じさせるポイントだった。「絶滅黒髪少女」はタイトル通りに、メンバーが黒髪で舞台に立たなければならないルールがある楽曲で、この日も黒髪に染めた状態でステージに臨んでいる。振り返れば、2016年6月にお披露目となった5期生メンバーは、その年の8月に開催された『NMB48 コンサート2016 Summer ~いつまで山本彩に頼るのか?~』で「絶滅黒髪少女」を披露していた。山本彩の卒業コンサート『SAYAKA SONIC ~さやか、ささやか、さよなら、さやか~』においても、5期生を中心としたメンバーが山本とともにパフォーマンスしたのは「絶滅黒髪少女」。デビュー曲であったこの楽曲に、5期生を中心としたメンバーが新たに息吹を吹き込んでいるように感じてならない。『ベストヒット歌謡祭』でセンターを張った小嶋はもちろん、2016年の「絶滅黒髪少女」披露時にセンターだった山本彩加、人懐っこいキャラで先輩にも愛でられている梅山恋和、姉の上西恵に負けないプロポーションと毒舌キャラが人気の上西怜と、多くの5期生がカメラに抜かれていたのも象徴的だった。ちょうど2016年に思い描いていたグループの未来像が、形になった瞬間だったと言えよう。

 一方で、1期生を始めとした先輩メンバーも負けていない。白間は「絶滅黒髪少女」を披露後、すぐさま着替えてAKB48の選抜メンバーとして「NO WAY MAN」をパフォーマンス。緊急オーディションによって選ばれたSTU48の今村美月、門脇実優菜、AKB48 チーム8の谷川聖が話題となっているが、ほか姉妹グループで2ステージを踏んでいるのは白間のみ。“AKB48史上最高難度”と謳われる「NO WAY MAN」を完走しきっていることは、影の功労者である彼女だからこそ為し得たことだと称えたい。

 Twitterのライブ配信「Periscope」では、トレンディエンジェルがMCを務める裏配信番組が放送されていた。新キャプテンに任命された小嶋に質問が集中する中、トークをしっかりサポートしていたのは吉田朱里だった。途中でトレンディエンジェルが退席し、澤口実歩アナウンサーとともにトークする場面でも、MCのような立ち振る舞いを見せ、YouTuberとして鍛え上げられたトーク力を感じさせた。ファッション誌『Ray』専属モデルとしても活躍する吉田。初のコスメつきビューティーフォトブック『うるぷるリップつき IDOL MAKE BIBLE@アカリン』の宣伝を忘れないのも、さすがの一言だ。

 かつて、AKB48グループの総監督が高橋みなみから横山由依へと託された時、総監督としての立ち振る舞いに横山は悩んでいたが、いつしか京言葉で言う“はんなり”とした彼女らしい総監督の形を築いていった。山本彩が紡いてきたNMB48の歴史は遥かに重く、小嶋の大きな難波愛でも背負うのは一苦労かもしれない。「私は私だけにしかできないキャプテンになります」というのは、山本からキャプテンに任命された小嶋のセリフで、この言葉を聞いた時に、ふと今の横山の総監督としての形が脳裏をよぎった。NMB48の看板は、一人ではなく、メンバー全員が背負うーーこれは山本の卒業を受け、多くのメンバーが胸に誓った絆の言葉である。小嶋花梨は先輩メンバーの力も借りながら、独自のキャプテン像を築き上げていくのだろう。京セラドームでの単独コンサート、『NHK紅白歌合戦』への出演……目標とする次のステージに向け、NMB48の新章は始まったばかりだ。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

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