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YOSHIKIとのコラボステージも 多彩なゲスト出演したHYDE主宰『HALLOWEEN PARTY 2018』

リアルサウンド

18/11/13(火) 14:00

 HYDE主宰によるハロウィンイベント『HALLOWEEN PARTY 2018 supported by XFLAG』が、10月26日~28日、千葉・幕張メッセ国際展示場9・10・11ホールにて開催された。VAMPS時代から含めて10年以上の歴史を重ね、日本有数の大規模ハロウィンライヴイベントとして多くのファンから愛されている『HALLOWEEN PARTY』。来場者の仮装も個性的で、見ているだけでワクワクしてくる。なお取材陣も仮装が推奨されているほど、このイベントはハロウィンへの並々ならぬ想いが込められている。

(関連:『HALLOWEEN PARTY 2018 supported by XFLAG』写真

 今年は『不思議の国のアリス』をコンセプトに、多彩なゲストが出演した3日間に渡るロック&ホラーな宴に。本記事では最終日の模様をレポートする。

 ウサギの穴から落ちていったアリスの物語よろしく、天井からステージに落下する演出での登場となった分島花音。優美にチェロを奏でながら美しい歌声で「still doll」を披露し、オープニングを飾った。

 第一幕はHALLOWEEN PARTY常連のBREAKERZ。毎回趣向を凝らした仮装で楽しませてくれる彼らだが、最終日は大河ドラマの『西郷どん』の姿で登場し、「WE GO」を熱唱。西郷どんの仮装のために、頬にカステラを詰めて輪郭を変えていたというDAIGO(Vo)。「カステラが入ったまま歌うのは40年の人生で初めて」とコメントし、そのまま口の中のカステラを食する姿も笑いを誘った。なお、監修は大河に出演中の奥様とのことで、観客からの「ヒューヒュー!」という冷やかしの声をDAIGOが軽くいなす場面も。

 この日に照準を絞って1年の計画を立てており、ここで1番の演奏を届けられるように心がけていると、『「HALLOWEEN PARTY』への思い入れをDAIGOが語り、「DESTROY CRASHER」でロックスター然としたパフォーマンスを見せつけ、最後はお馴染みの”うぃっしゅ!”でステージと観客をひとつにした。

 ハロウィンブームが来る前から続いているイベントだけあって、先述したとおり来場者の仮装も見どころのひとつ。幕間に開催される『HALLOWEEN COLLECTION』では、選ばれし来場者がステージの花道に登場。豪勢な天使や花魁から、お年寄り風、エイリアンまで、アイデアあふれる面々が花道を賑やかに彩り、来場者だけでなく、淳士、Shinya(DIR EN GREY、SERAPH)、柩(GREMLINS、NIGHTMARE)、YUKI(Rayflower、DUSTAR-3)、MiA、逹瑯(MUCC)らが登場し、それぞれの仮装に大きな歓声が沸き起こった。

 ゲスの極み乙女。による第二幕がスタート。アニメ『カードキャプターさくら』の主題歌が流れる中、それぞれが作品キャラクターに扮してステージにあらわれると「猟奇的なキスを私にして」「私以外私じゃないの」といったヒットチューンを繰り出していく。川谷絵音(Vo/G)がMCでアウェイだと語っていたが、そんな気配は微塵も感じさせないのは、さすが。

 L’Arc~en~Cielのコピーバンドで「HONEY」を演奏したこともあるという川谷。「音楽やっていて、1番嬉しいのは聴いていた人たちと同じステージと立つこと。子供みたいに心がざわついている」と嬉しさを表現し、新曲「ドグマン」を披露。ラストは、ダンサブルな「キラーボール」で、言葉と音の波に会場全体が飲まれていった。

 ものまねアーティストの青木隆治も『HALLOWEEN PARTY』常連のひとり。EXILEや浜崎あゆみのものまねから始まり、SIAM SHADEやT-BOLAN、そしてL’Arc~en~Cielのメドレーで、観客を大いに沸かせた。

 第三幕、HYDEへのリスペクトを公言するジェジュンは、hide with Spread Beaver「ピンクスパイダー」、レミオロメン「粉雪」を歌い上げる。スタイリッシュな吸血鬼風の衣装をまとった彼だが、出演者はもちろんのこと、「皆さんどこで(仮装に着替えて)やってきたんですか?」と観客の仮装のクオリティに驚き、「もし来年も出演できたら、もっと面白い仮装で参加してステージに立ちたい」と、早くも次回の参加へ意欲を見せる。続いてリリースされたばかりのロックチューン「Defiance」で会場を沸かせ、さらにHYDEプロデュース・作曲の「GLAMOROUS SKY」を投下、サビをアカペラで披露する姿に観客は感嘆の声をあげる。そして最後は尾崎豊「Forget-me-not」で締めくくった。

 ちなみに各幕間にて、アリスに扮した喜矢武豊(ゴールデンボンバー)と、ウサギに扮した柩(GREMLINS、NIGHTMARE)、ASH DA HEROらによって、コミカルな寸劇(?)が繰り広げられ、回を重ねるごとに何故か喜矢武が薄着になっていき、最後にはバスタオル一枚に。ゴールデンボンバーのライヴさながらの身体を張ったプレイに「”好きにやって”と言われたけど、本当にHYDEさんの意図と合っていたのかわからないのよ!」とコメントした。

 第四幕はお待ちかね、HYDE with HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA。トランプの兵隊がずらりと並んだステージ中央に裁判台が鎮座。そこに立つのは赤の女王に扮したHYDE、この日1番の大歓声が幕張を揺らす。荘厳な「HALLOWEEN PARTY –裁判Ver.-」からスタートし、「ようこそ! 今夜はもっとも恐ろしいことに……なるぞ!」と、小槌をコツンと叩くHYDE。「お前たちは裁判にかけられた、全部私の権限で決まるのよ!」と再び小槌を振い、「判決を下す! お前ら全員死刑!」と始まった「AFTER LIGHT」でさらにヒートアップ。そして安室奈美恵「Hide&Seek」をカバーし、裁判台に乗ったまま花道へ。

 そのまま後方サブステージへ移動し、そこに控えるSakura(gibkiy gibkiy gibkiy / Rayflower / ZIGZO)、YUKI(Rayflower、DUSTAR-3)、分島花音へ「素敵な音楽が聴こえるわ」と、うやうやしくHYDEが挨拶。「あたくしも1曲歌いたい気分になってきたじゃないの、歌っていいかしら? 古い、あの曲を」と、L’Arc~en~Cielの1stアルバム『DUNE』に収録されている「Entichers」を披露。ライヴで演奏されること自体が久しい曲だけあって、悲鳴に近い声を上げる者、じっと涙を浮かべる者、観客らの様々な想いが交錯する中、ロマンティックに歌い上げ、「ああ、気持ちよかった」と満足そうな表情を見せた。

 HYDEがステージを去ったあとには、ROLLYが登場。グラマラスでゴキゲンなギターをかき鳴らし、続いてDAIGOがデビュー当時(DAIGO☆STARDUST)の衣装をまとい、彼がボーカルをとり、L’Arc~en~Cielの「SEVENTH HEAVEN」へ。HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRAの面々も、ステージ狭しと、それぞれがフロアを盛り上げていく。

 陽気に挨拶するROLLY、そして「ROLLYさんはギターで魅せるギタリスト、俺はパンツを見せるギタリストです!」と、超絶技巧ギタリストの前で開き直る下着姿のエアーギタリスト・喜矢武豊(ゴールデンボンバー)。そんなやりとりの中、DAIGOが「HYDEさんはどこへ行ったんだろう?」とつぶやくと、白い女王の姿にチェンジしたHYDEが花道へ降り立つ。紙吹雪が舞い落ちる中、「VAMPIRE’S LOVE」から、「FAKE DIVINE」へ、静と動の鮮やかな対比を見せつけたかと思えば、その姿は鮮血に染まり、幕が閉ざされる。

 3年連続の出演となるYOSHIKIと、HYDEによるコラボステージを今か今かと待ち構える観客たち。「Miracle」が流れ始め、世界各国で演奏しているYOSHIKIの映像がスクリーンに映し出される。そして幕が上がると「Forever Love」を奏でるYOSHIKI。「みんな元気? ハッピーハロウィン! 今日はYOSHIKI&HYDEってことで」と笑顔で挨拶すると、HYDEも再びステージに登場する。ウェーブヘアに真っ白な衣装という出で立ちに「その格好は? デビュー当時のHYDEくんですね」と呼びかけるYOSHIKI。一方、赤いジャケットとエクステンションの彼も「僕もね、デビュー当時っぽくしようと思ったんだけど、半分くらいしかできなかった(笑)」と照れくさそうに語り、これまで(『YOSHIKI CLASSICAL』はあったものの)“YOSHIKI”の冠をつけてリリースしたのは初めてなので、YOSHIKI feat. HYDE名義の『Red Swan』は実質デビューシングルみたいなものだと言い、「デビューシングルをHYDEに歌ってもらえるなんて、なんて幸せなんだろう」と語るYOSHIKIに、HYDEも嬉しそうに頷いた。

 「Red Swan」の後は、HYDEが“海外の人から見た日本”をイメージして作ったという「ZIPANG」を2人で披露することに。

 X JAPAN「ENDLESS RAIN」 では、観客を巻き込んだシンガロングが幕張メッセに響き渡り、続いては再びHALLOWEEN JUNKY ORCHESTRAのメンバーが登場。YOSHIKIもギターを手にすると、HYDEが「バンドで練習してきた曲があるんですけど、いいですか?」とYOSHIKIに尋ね、「X」を全員で演奏。ド派手な火柱の上がる中、花道を練り歩くHYDEとYOSHIKI、そして観客の“Xジャンプ”で会場はひとつになり、それをDAIGOが「これはSKG……3度目の神々ですね」とまとめた。

 最後はジェジュンや青木隆治も登場し、全員でお菓子をフロアに投げ込みながらの「HALLOWEEN PARTY」で大団円となった。

 今年は意外なカバー曲やファン感涙のレア曲、大型コラボも飛び出した『HALLOWEEN PARTY』。もはや日本の風物詩といっても過言ではない、この幸せすぎる地獄のパーティー、来年の開催も期待しながら待っていたい。(藤谷千明)

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