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『グッド・ドクター』山崎賢人の“新しい表情”に反響 木曜劇場2年ぶりの視聴率2桁発進に

リアルサウンド

18/7/13(金) 15:25

 7月12日にスタートした山崎賢人主演ドラマ『グッド・ドクター』(フジテレビ系)の第1話が、11.5%(関東地区、ビデオリサーチの調べ)の平均視聴率を記録した。木曜劇場枠としては、2016年7月クールに放送された『営業部長 吉良奈津子』以来の2桁発進となり、主演の山崎の演技や物語へに対して好意的な声が上がった。

 本作は、自閉症スペクトラム障害を抱える青年・新堂湊を主人公としたメディカル・ヒューマンドラマ。これまで、『ATARU』(TBS系)で主演を務めた中居正広や、『アルジャーノンに花束を』のユースケ・サンタマリア(関西テレビ・フジテレビ系)、山下智久(TBS系)など、障害を抱えた主人公を数々の俳優が演じてきた。本作で山崎が演じる湊は、コミュニケーション能力に障害を持つ一方、驚異的な記憶力を持つサヴァン症候群と診断されている。第1話では、山崎が患者の情報や難しい医療用語を用いた説明を早口で話す台詞回しや、対人関係や言語の発達に偏りがある障害を、相手と話すときの目の動きや体の動きで巧く表現。慌てる様子や驚きをストレートに、特に嬉しさを素直に表情に出すときの湊の笑顔には、ネット上で「かわいい」との声が溢れていた。

 山崎は、『トドメの接吻』(日本テレビ系)のホスト役や映画『オオカミ少女と黒王子』『ヒロイン失格』などの少女漫画原作の作品でヒロインと恋に落ちていく王子様ポジションをはじめ、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』『斉木楠雄のΨ難』などのヒーロー的な役どころを演じてきた。『グッド・ドクター』の放送直後、山崎のこれまでとの演技の振り幅に、ネット上には「演技に引き込まれる」「演技すごい」と反響が寄せられている。本作が山崎とタッグを組むのが『水球ヤンキース』『好きな人がいること』に続き3作目となるフジテレビの藤野良太プロデューサーは、「企画を立てる上で念頭においていたのが“山崎賢人さんの新しい表情をどう引き出すか”ということ」と話しており、今後、湊が成長していく過程を山崎がどのように演じていくのかには、目が離せないだろう。

 原作となる韓国で放送された『グッド・ドクター』に比べ、第1話では親子の温かいエピソードが綿密に描かれていたのが印象的だった。湊は、レジデントとして東郷記念病院の小児外科に飛び込むも、すぐさま小児外科主任の高山誠司(藤木直人)や、小児外科長の間宮啓介(戸次重幸)、同僚のスタッフたちからも強い風当たりを受ける。しかし、小児外科に入院していたまさきの急変に湊が気づき、湊に偏見を持っていたまさきの母親が謝罪をする。湊が「大丈夫です。僕は人と違います。慣れています」と答え、母親に対しても「かわいそうであることは病気であること、まさきくんはかわいそうな子ではありません。まさきくんはとっても強い子です」と伝えた。病室でまさきから誕生日を祝われた母親が、息子が退院したかった本当の理由を知り、涙を流した。

 湊が子供たちの心に寄り添い、情感豊かに描かれていた第1話。原作では、序盤から小児外科内や病院の上層部との人間関係などがより細かく描かれるが、リメイクされた本作では、今後もより患者のエピソードが細かく描かれていくのだろう。

 本作で舞台になっている小児外科は、現在、日本にたった0.3%しか存在していない。2008年7月の木曜劇場枠で放送され、その後、10年に渡って愛されることとなった『コード・ブルー』シリーズは、“ドクターヘリ”に乗り込むフライトドクターを目指す若者たちの姿を初めて取り上げ、真摯に命と向き合う姿が大きな反響を呼んだ。「救急医療用ヘリコプターを用いた救急医療の確保に関する特別措置法」(ドクターヘリ特別措置法)が公布された2007年の翌年に放送がスタートした同作が、実際にドクターヘリの普及促進に大きな効果を発揮したとの報告が寄せられている(参考:コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~ – とれたてフジテレビ)。『グッド・ドクター』も、同じように今後の医療界に影響を与えていく作品となっていくことを期待したい。(文=大和田茉椰)

※山崎賢人の「崎」は「たつさき」が正式表記

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