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新ロイヤル大衆舎伝説の旗揚げ公演『王将』KAATアトリウム特設劇場にて開幕

ぴあ

新ロイヤル大衆舎『王将』-三部作-チラシ

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5月15日(土)から、KAAT神奈川芸術劇場にて新ロイヤル大衆舎の『王将』三部作が再演を果たす。

2017年に行われたこの公演の初演は大いに話題を呼んだ。「新ロイヤル大衆舎」が、福田転球、大堀こういち、長塚圭史、山内圭哉という、それぞれに演劇界で独自の存在感を示している4人が集まった新団体であったこと。彼らが旗揚げに選んだのが関西将棋界の伝説と呼ばれる坂田三吉の一代記を描いた北條修司作『王将』三部作という大作であったこと。それだけでも大注目に値するのに、彼らはそれをわずか客席80席あまりの小劇場「楽園」で行ったのだ。小さなステージに日本を代表する舞台美術家・堀尾幸男がミニマムでありながら印象的な美術を建て、そこに十数人の役者が入れ替わり立ち替わりひしめきあい、長塚の演出によって、三部で計345分の超大作が上演された。

新ロイヤル大衆舎は、昨年にも緊急事態宣言によって予定された公演の中止を余儀なくされたかと思うと、「緊急事態軽演劇八夜」として35人だけの観客を入れ、配信もする形で毎日日替わりで公演を行った。何かと思いがけない形で私たちを驚かせる団体なのだ。

とくに旗揚げ公演であった『王将』は、前述のとおり各回80人ほどしか入れなかったため、観たくても観られない人が続出した。その作品が、長塚がKAATの芸術監督に就任した初年度である今年、4年ぶりに蘇る。しかも劇場やスタジオではなく、KAATで芝居を観たことのある人ならば誰しもが「この空間で演劇ができそう」と思うことでおなじみのアトリウムに特設劇場を作ってそこで上演するという。やはり一筋縄では行かない団体だ。

コロナに左右され、チケットをとっていてもいつ突然公演がなくなるかわからない。『王将』は、そんな状況にさえ慣れかけている私たちが、再び観劇の喜びを取り戻す作品になるに違いない。

文:釣木文恵

公演情報
新ロイヤル大衆舎『王将』-三部作-
作:北條秀司
構成台本+演出:長塚圭史
音楽:山内圭哉
出演:
福田転球 / 大堀こういち / 長塚圭史 / 山内圭哉(以上、新ロイヤル大衆舎)
常盤貴子 / 江口のりこ / 森田涼花 / 弘中麻紀
櫻井章喜 / 高木稟 / 福本雄樹 / 荒谷清水 / 塚本幸男
武谷公雄 / 森田真和 / 田中佑弥 / 忠津勇樹 / 原田志

【神奈川公演】
2021年5月15日(土)~2021年6月6日(日)
会場:KAAT 神奈川芸術劇場 アトリウム特設劇場

【大阪公演】
2021年6月11日(金)~2021年6月13日(日)
会場:近鉄アート館

チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2105602

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