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清水尋也・板垣瑞生・間宮祥太朗が語る『ホットギミック』 「傷ついた女の子たちの背中を押せる映画」

ぴあ

19/7/6(土) 12:00

(左から)板垣瑞生、清水尋也、間宮祥太朗

独特で強烈な映像美が話題となり、口コミで大ヒットした『溺れるナイフ』(2016年)の山戸結希監督の待望の新作『ホットギミック ガールミーツボーイ』が公開中だ。

本作は3人のタイプが違う魅力的な男性が1人の少女に恋をする、販売部数累計450万部を超える伝説的人気コミックの映像化。恋をするからこそ、自分自身と向き合うことになる、恋愛の真髄を圧倒的な映像美とスケールで描く注目作だ。

少女マンガをベースとしながら、山戸監督は本作で男の子の、女の子への生身の欲望を、女性監督の目線から生々しく表現している。初の弱みを握る同級生・橘亮輝(たちばなりょうき)役の清水尋也、転校し、数年ぶりに帰ってきた幼なじみ・小田切梓(おだぎりあずさ)役の板垣瑞生、初の3個上の兄・成田凌(なりたつむぐ) 役の間宮祥太朗、3人に本作について話を訊いた。

「少女マンガの世界を映像化するということで、登場人物の行動やセリフが自然に見えるように、と意識して演じました。梓に関しては、山戸監督からずっと『色気を出してください』と言われていたので、男らしさよりも色気を出すようにしました」(板垣)

「亮輝は思春期をわかりやすくこじらせていて、そこにうずまく男子の生の感情も含めて演じることを意識しました。原作のポップさを山戸監督がいい意味で排除していたので、思春期の男子の生々しさがより映画のほうが出ていると思います」(清水)

山戸監督の演出は独特のものだったようで、3人は口々に「楽しかった」と語った。

「亮輝が「悲劇だよ、悲劇」っていうシーンがあるんですけど、山戸さんから「言いながら足で悲劇を描いてください」とか言われるんです。僕らはいくら抽象的なことを言われても、言われたことを感じたまま演ってみる、という感じでした」(間宮)

「山戸さんの演出って言語化できないし、かみくだけないんです。かみくだけるものなら、かみくだいてハナから言ってくれると思うんです。そうじゃない時点で、それ以上でも以下でもないんです」(清水)

「みんな長セリフが多いんですけど、僕は早く話して、って言われるたびにかんでしまってました(笑)焦るとセリフが出てこなくなってしまって。でもそういう大変さも含め、『映画を撮っている!』って感じがしてすごく楽しかったです」(板垣)

ヒロイン、堀未央奈の演技に関しては、3人ともが「そこにいるだけで初だった」と絶賛。

「演技経験があまりないからこそ、できる演技なんじゃないかと思います。山戸監督が表現したい、女の子が女の子として生きていくことへの価値観を深くまで意思疎通できていた」(清水)

「初は自分(凌)としゃべっているときはそんなに感情の発露がないから、他の2人といるときの映像を観て、自分の知らない初がいる、と思いました。2人がうらやましいなって思うくらい、未央奈ちゃんは初そのものでした」(間宮)

「これが初なんだ、というのがたたずまいから伝わってきて、自分たちはそんな彼女に向かって演技をした、という感じです」(板垣)

3人は、女の子が恋愛に傷ついて、異性に振り回されて、自分自身を見つめるようになる『ホットギミック』は、「女の子を救ってあげられる映画」だと言う。

「非現実な世界を観て、キュンキュンする作品ではないので、恋愛について思い出したくないことを思い出させられてしまう映画かもしれない。だからこそ、確実に女の子の背中を押してくれる映画になっていると思います。」(清水)

圧倒的な映像美とともに、男女のリアルな姿を描いた『ホットギミック』。自らの恋愛を振り返りながら観てみれば、感じる痛みの中から自分の本音が見えてくるかもしれない。

『ホットギミック ガールミーツボーイ』
公開中

ぴあ(アプリ)では、このインタビューのロングバージョンを公開中!

撮影/高橋那月、取材・文/藤坂美樹

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