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GLAYによる“エンターテインメントの逆襲”が始まった 痛快さと気合に満ちたTAKUROプロデュース公演

リアルサウンド

21/3/29(月) 16:00

 ついにGLAYによる「エンターテインメントの逆襲」が始まった!

 3月27日、4カ月連続配信ライブの第1弾『THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK魁☆照男達(シャイニングメン)』が配信。リーダーのTAKURO(Gt)がプロデュースを手掛けたこの日のライブは、画面の向こうのファンを全力で楽しませる、そして自分たちも全力で楽しむという気合が伝わってくるGLAYらしさが詰まった濃密な1時間であった。

 配信当日のTwitterでは「#GLAY_TESB」がトレンド入り。ファンが各々の鑑賞スタイルを紹介するこのハッシュタグでは、GLAYグッズを身につけて家族やペットと共にテレビの前で待機する姿や、メンバーの故郷である北海道の名産を食卓に並べてパソコンを準備する姿など、微笑ましい画像が次々と投稿されていた。新しいスタイルのGLAYのライブを全力で楽しむという意気込みは、ファンもメンバーに負けていないようだ。

 開演してまず流れたのは、未知のウイルスの襲来によりエンタメが崩壊していくという、今の世の中を描いたアニメーションムービー。そこからステージに映像が切り替わると、いよいよメンバーが登場。一曲目は、「KISSIN’ NOISE」から軽快にスタート。画面には曲に合わせたエフェクトが流れ、ステージを盛り上げる。TERU(Vo)とTAKUROが向かい合いながら演奏し合う光景には早くも胸が熱くなった。続く「WET DREAM」ではTERUの激しいシャウト、HISASHI(Gt)とTAKUROがかき鳴らすハードなギター、ノリの良いJIRO(Ba)のベースが絡み合い、画面越しに伝わってくる熱量がどんどん上がっていく。

 その熱をさらに高めたのが、おなじみの大ヒット曲「誘惑」。コメント欄に溢れる歓喜の声から、リスナーの興奮もガンガンと伝わってくる。きっと画面の向こうではたくさんのGLAYチョップが打ち込まれていたことだろう。TERUがマイクをカメラに向ける。曲終わりに「センキュー! センキュー!」とTERUが感謝の言葉を繰り返すと、そのまま激しいギターリフが流れ、「千ノナイフガ胸ヲ刺ス」へ。バックスクリーンには大量のナイフとハートのアニメーションが飛び交う。白いシャツをはためかせながらギターソロを奏でるTAKUROの姿が超至近距離から高画質で見られるのも、配信ライブならではの特典だ。

 ノリの良い雰囲気から一転して、TAKUROがムーディーなフレーズを情緒たっぷりに奏で始めると、照明も落ちていき大人っぽい雰囲気へ。それに合わせてTERUが美声を披露し、ハードなギターサウンドの「LOVE SLAVE」へと突入していく。TERUは飛び跳ねたりカメラを指さしたりとテンションもかなり上がっている様子。

 JIROのベースソロからTAKUROのギターソロへと繋がるパートでは「痺れた!」というコメントも。ここで突如、ステージ中央に乱れた映像が流れる無数のモニターが登場。そんな不穏な雰囲気漂うセットを背後にした4人は半円を描くようにステージに立ち、インディーズ時代の激レアの楽曲「Angelus」を披露。TERUの絶叫タイトルコールから始まったのは、ライブの定番曲「彼女の“Modern…”」。砂嵐の流れるモニターを背にステージはさらに激しさを増し、「HIT THE WORLD CHART!」。バックスクリーンやモニター、エフェクトには近未来的な映像が流れ、まるで4人が異空間にいるかのように見える。

 ライブもいよいよラストスパートというところで、本日のライブタイトルである「SHINING MAN」を繰り出す。TERUが生ライブと同じように手拍子をして画面の向こうを煽ると、コメント欄は拍手の絵文字でいっぱいに。配信でもGLAYとファンの一体感を強く感じていると、曲の終盤にミラーボールを頭にした巨大なシャイニングマンがステージに突如登場。まさに配信ライブでしか実現できない遊び心たっぷりの演出に、どこまでもファンを楽しませ続けてくれるGLAYの底力を感じた。そしてラストは「TILL KINGDOM COME」をパワフルに披露。曲中にTERUは「GLAYはまたこうやってスタートします。今、本当に生きている実感がわいています! これからもGLAYは走り続けますので、一緒にエンタテインしていきましょう!」と素直な気持ちを画面の向こうのファンに伝え、最高潮のテンションのままライブは幕を下ろした。

GLAY(写真=田辺佳子)

 GLAYをはじめとするミュージシャンはなかなか思うように活動できず、世間では「エンタメは必要なのか?」という問いすら生まれてしまった2020年。その1年間を乗り越えた彼らが全力で魅せてくれたエンタメはなんとも痛快で、音楽の楽しさ、素晴らしさを再認識させてくれるものであった。

 TERU、HISASHI、JIROがプロデュースする配信ライブも、4月以降に順次配信予定だ。

■南 明歩
ヴィジュアル系を聴いて育った平成生まれのライター。埼玉県出身。

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