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ムロツヨシ、“ふざける”を封印できず 『大恋愛』戸田恵梨香と“ツンデレカップル”に

リアルサウンド

18/10/5(金) 17:32

 10月12日22時スタートの金曜ドラマ『大恋愛〜僕を忘れる君と』(TBS系)。初回オンエアに先駆けて、10月5日、東京・六本木ヒルズにて特別試写会が開催された。さらに試写会後、ステージに戸田恵梨香、ムロツヨシ、草刈民代、松岡昌宏、そして脚本家の大石静が登場。ムードメーカーのムロを中心に、笑いの絶えないトークが繰り広げられた。

 本作は、“ラブストーリーの名手“大石静が紡ぐ完全オリジナルドラマ。34歳で若年性アルツハイマーに侵された女医・北澤尚(戸田)と、彼女と恋に落ちた健気な売れない小説家・間宮真司(ムロ)が、尚の元婚約者でエリート精神科医・井原侑一(松岡)や、尚の母親・薫(草刈)ら周囲を巻き込みながら、愛と死に向き合っていく純愛物語だ。

 過酷な試練に立ち向かうヒロインを演じる戸田は「今回、こんなに難しいって実感したのはなかったかもしれないって思うくらい、すごく悩みながら演じています。私も昨夜、第1話を観ました。どうなってるんだろってドキドキしてたんですけど、すごいパワーのある作品ができそうだなって、確かなものをつかめたような気がしています」と、言葉を選びながら真剣な面持ちで感想を述べた。

 難病という重い題材に「気持ちが持っていかれてしまう」という戸田。「昨日も泣いちゃいけないところで泣いちゃって。感情のコントロールが難しくなってます。今までそういう経験がなかったので、動揺しながらやってます」と話すと、松岡も「夜遅くスタジオでやってると、終わったときに“ハ〜ッ”てことになるんですよね。僕、あまりそういうのないんですけど、なかなか抜けなくて。こういう経験もあるんだなって毎日思いながらやってます」と共感。また、母親役の草刈も「ドラマのテーマもシリアスなところもあって、話の展開もどんどん進んでいきますので、難しいなと思って試行錯誤しながらやっています」と語った。その手探りな様子は、若年性アルツハイマーという病を前にしたときのリアルな反応かもしれない。死に向かっていく限りある時間の中で、どうやって愛に向き合えばいいのか。大石は「ポップな恋愛ドラマって流行ってると思うんですけど、魂をえぐられるような切ないものをやりたいなと思って頑張りました」と言葉を添えた。

 そんな現場を明るくしているのは、やはりムロの存在のようだ。登場するやいなや「こういう舞台挨拶は、いつも楽しくふざけたいと思うんですけど、今回のドラマそういうジャンルじゃないので、一切ふざけず! この舞台挨拶に臨みたい思います!」と一歩前に踏み出して熱弁。その様子に思わず会場からは笑いがこぼれた。さらに「スタイリストも気合い入れてセットアップの衣装を持ってきてくれたんですけど、ちょっとサイズ間違えてて、腕がね、見えません!」と、袖がすっぽりかぶった手を見せる。「もうすでにコメディです! ですけど、今回はコメディではありませんから。ここは見ないようにしていただきたいと思います」と、ムロ節を披露。

 これには、戸田も「アハハ、見せてる(笑)!」とたまらず大爆笑。司会者から「本格ラブストーリーは初出演のムロさん」と振られると、「本格的? 本格的は……初めてかな。みなさん、すごく心配されている。でも、僕はみなさんの知らないところで本格的なラブストーリーしてますから! ムロはね! お伝えしてないだけで!」とムロ。すると戸田が「(ムロと)カップルを演じるのは2回目なんです」とフォローしつつも、今回の共演では「どうやって好きになったらいいんだろうって(笑)。なんか今日勢いノリすぎて目ん玉出てるし!」と突き放す、ツンデレっぷりが炸裂。

 その歯に衣着せぬやりとりも、信頼関係があればこそ。「ムロさん自身が真司として現場にいてくれるし、包んでくれる大きいものを……あんまり言わないほうがいい? 大きいものを持ってる方なので、支えてもらっていて、救われています」と戸田が話すと、今度はムロが「恵梨香ちゃんは何言っても笑ってくれるんです。とにかく笑い声のトーンがいいんですよ。自分が面白いことをいった、面白い人だって勘違いできる。そんな成功体験を積み重ねて、自信になるんですね。こいつはいい女です!」と褒め合う、相性の良さを見せつける。ドラマで披露される、尚と真司の気さくなやりとりは「ナチュラルですね」と話した。

 また、大石が「佐々木蔵之介くんからメールがきて“『オードリー』の子役が大石さんとこ帰ってきましたね”って」と報告すると、戸田は口元をおさえて「うそー!」と驚愕の表情を浮かべるシーンも。2000年に放送されたNHK連続テレビ小説『オードリー』で子役を務めた戸田が、時を経て大石作品の主演を務めるという運命めいた縁深さも、このドラマにはあるようだ。さらに、松岡とムロが見つめ合い別のラブストーリーが生まれそうになった撮影秘話や、ムロの高い鼻や吸い込まれそうな目にキャストみんなが注目してること、そして大石の口から「尚と真司だけではなく意外なふたりが大人の恋に発展するかも」宣言が飛び出すなど、大いに盛り上がった。

 そしてトーク終了間際、ムロが「あ、言い忘れた! ひとつだけいいですか? “見た人が忘れないドラマを作ってます“って足しておいてください」と、取材陣に猛烈アピール。突然の展開に「全然(記者の)手が動いてないよ」と笑う松岡。「あ、サブタイトルが“〜僕を忘れる君と”だから、“見た人が忘れないドラマを作ってます”。どうですか? 文章的には!」と、ドヤ顔で補足説明をしてみせる。拍手が巻き起こると「昨日お風呂で考えました!」と満足そうに笑い、そんなムロにつられてみんなが笑顔になったところでお開きとなった。このムロの明るさが、ドラマでどう生きてくるのか注目したい。

(取材・文=佐藤結衣/写真=大和田茉椰)

■放送情報
金曜ドラマ『大恋愛~僕を忘れる君と』
TBS系にて、10月スタート 毎週金曜22:00~22:54
脚本:大石静
プロデューサー:宮崎真佐子、佐藤敦司
演出:金子文紀、岡本伸吾、棚澤孝義
出演:戸田恵梨香、ムロツヨシ、富澤たけし(サンドウィッチマン)、杉野遥亮、小篠恵奈、黒川智花、橋爪淳、夏樹陽子、草刈民代、松岡昌宏
製作:ドリマックス・テレビジョン、TBS
(c)TBS
公式サイト:http://www.tbs.co.jp/dairenai_tbs/
公式Twitter:@dairenai_tbs

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