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アイドル界に“ロック”派が台頭! 「暦の上~」だけでは分からないベイビーレイズの新しさ

リアルサウンド

13/9/9(月) 19:00

 9月6日のテレビ朝日系『ミュージックステーション』出演を契機に、注目度が増しているベイビーレイズ。もちろんキッカケは「暦の上ではディセンバー」。NHKの朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の劇中に登場するアメ横女学園芸能コースが歌う劇中歌として登場したこの曲は、7月2日にiTunesで先行配信され、iTunes Storeウィークリーチャートで1位を獲得した。しかし、劇中歌として発表された段階では、この曲をベイビーレイズが歌っているということは発表されていなかった。

 その後、7月下旬にアメ女メンバーの成田りな役の水瀬いのりと共にベイビーレイズが歌っていることが判明。同時に9月11日(当初は8月中が発表されていたが)のリリースが発表された。現在のあまちゃんブームもあり一気に注目を集め、前出の『ミュージックステーション』の他にフジテレビ系『SMAP☓SMAP』、日本テレビ系『スッキリ!』などに出演し、ブレイクの兆しを見せ始めた。

 2012年5月に結成され、同年9月にデビューしたベイビーレイズ。2年以内での武道館コンサート開催を使命付けられた彼女たちは、これまでもライブを中心に地道に実績を積み重ねてきた。ベイビーレイズのライブ会場では、通常のアイドルのライブで見られるようなペンライトやサイリウムをフロアで見かけることはほぼ無い。デビューシングルから元SEX MACHINEGUNのANCHANGや元EL-MALO、現HiGEの會田茂一をカップリングで起用。前シングル「ベイビーアンビシャス!」でも楽曲提供にTOTALFATやSNAIL RAMPと現役のパンク・バンドが名を連ね、本格的なロックサウンドを意識的に送り続けている。

ベイビーレイズ『暦の上ではディセンバー』

 その証明に「ベイビーアンビシャス!」のカップリング「スーパーノヴァ」に楽曲を提供している秀吉の柿澤秀吉氏に話を伺った際に、ベイビーレイズサイドに3曲楽曲をプレゼンした際、ベイビーレイズを意識して作ったアイドルらしさを意識した2曲ではなく、自分たちのバンド用に作ってあって、念の為に提出していた1曲が採用され、それが「スーパーノヴァ」となったとそうだ。

 Perfume以降のアイドルソングはダンスミュージックが中心であったが、AKBフォーマット以降、ファンを熱狂へと誘導するようなギターサウンドがアイドルソングの一つのキーとなった。そして昨今では、BABYMETALやひめキュンフルーツ缶など、メタル的要素を取り入れたパンク/ヘヴィ系サウンドを売りとしたグループが多く見られるようになった。これらのグループのライブには、多くの若いファンが男女問わず見られるようになってきている。その背景には今の10代後半から20代前半の世代が、ONE OK ROCKや9mm Parabellum Bullet、凛として時雨などのメタル的要素を取り入れたバンドや、シド、ガゼットなどのヴィジュアル系サウンドに慣れ親しんでいることが挙げられる。さらに、Perfumeによってアイドルへの偏見が取り除かれた環境が相まって、若いロックファンに新しいアイドルロックが浸透しているといえる。

 もっとも、ベイビーレイズが世間へと浸透するキッカケが「暦の上ではディセンバー」という2009年頃のアイドルソングを意識したと言われる、ハロプロ的な譜割りにAKB的なギターサウンドを融合した、メタなアイドルソング的要素が強い楽曲というのは皮肉かもしれない。ともあれ、新しいアイドルロックがアイドルシーンを席巻する日は近いだろう。

■エドボル
放送作家。『妄想科学デパートAKIBANOISE』(TOKYO FM水曜25:00-)『安田大サーカスクロちゃんのIdol St@tion』(目黒FM隔週木20:00-)、『Tokyo Idol Festival2013』(フジテレビNEXT)など、テレビ・ラジオなどの構成を担当。サイゾー、SPA!などでもアイドル関連のインタビューを中心に執筆中。

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