Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

超特急が振り返る『Sweetest Battlefield』の裏側 「ステージに胸を張って臨めるようになった」

リアルサウンド

19/1/21(月) 18:00

 最新アルバム『GOLDEN EPOCH』を引っさげた昨年末の同名アリーナツアーで、自身最大キャパの会場であるさいたまスーパーアリーナ公演を含め、のべ5万人を動員した超特急。1月期のドラマ『フルーツ宅配便』(テレビ東京系列)で新曲「ソレイユ」がオンエアされており、4月からは自身最大規模の33公演10万人動員のホールツアーもスタートと、2019年も加速度をつけて駆け抜ける中、昨年5~6月に開催されたアリーナツアーのBlu-ray『BULLET TRAIN ARENA TOUR 2018 Sweetest Battlefield at Musashino Forest Sport Plaza Main Arena』をリリースする。初の360度センターステージでMCをほとんど挟まず全30曲を披露するという怒涛のパフォーマンスを展開。その裏側も含めて振り返りつつ、このツアーでの経験がのちのステージにどう活きているかについても語ってもらった。(古知屋ジュン)

より腹をくくらなきゃいけないライブだった(タクヤ) 

ーーリアルサウンドでは、昨年のシングル『Jesus』のインタビューでも『Sweetest Battlefield』について振り返ってもらっているんですが。改めて、あのツアーではどんなステージを8号車(超特急ファンの愛称)に見せたいと思っていたのか、聞かせてもらえますか。

リョウガ:あの時は応援してくださっている8号車の方々にこのステージで僕らの決意を見せたいというのが、みんなの中にもテーマとしてあったんじゃないかなと思います。

ーーカイさんは以前のインタビューで、リハーサル期間の密度がすごく濃かったと振り返ってましたね。

カイ:内容自体のリハーサルは、いつものツアーとそこまで変わらなかったんですよ。ただ、リハと並行して振付やフォーメーションを、全曲変えたんですよね。2月のイベント『PERFECT VALENTINE』の後あたりから約3カ月近く、1日3曲とかを日々みんなで合わせてきたので、それを含めるとしたら、リハ期間がとにかく長かったですね。

ーータクヤさんは360度ステージについて“逃げ場がない”と発言されていたりもしましたが、それは“客席の8号車とバトる”という意味合いで……?

タクヤ:いやいや(笑)。ステージの作りによって気が抜ける、抜けないという話ではないですけど、普段はメインステージがあって、180度の視界にお客さんがいるのが基本なので、より腹をくくらなきゃいけないライブだったということです。本番ではさすがにみんななかったと思いますけど、リハで踊ってる最中に前がわからなくなっちゃったり、円形なのでフォーメーションがさらに複雑になっていて、混乱しやすい部分もありましたし。「今どっちが前で、自分がどっち向いてて、あれ???」みたいな。

ーーなるほど。ユーキさんは、ツアー前のファンクラブイベントで「僕らの言いたいことが一番伝えられるのはパフォーマンス」というような発言をされていましたよね。このツアーでは、その考えのもとに、8号車へのメッセージをパフォーマンスで伝えようというコンセプトがあったんでしょうか?

ユーキ:そうですね。言葉で伝えると、人によって受け取られ方がいろいろ違ってくると思いますし、ファンクラブイベントでも結構メッセージを伝えたつもりでいて。ライブは楽しむものだと思うし、せっかくいろんなところから超特急のライブを楽しみに来てくれているのであれば、みんなを笑顔で帰したいという思いが強かったので。「口を動かすより手を動かせ」って、よくいうじゃないですか? そんな感じで行動で示すというか、僕らの思いすべてを、体を使ったパフォーマンスで見ている人に伝えたいなっていう気持ちがありました。実際、終わった後全員倒れそうになるくらい、自分たちで自分たちを追い込んだライブになりましたし。

ーー客席で観ていて、そのメッセージはちゃんと伝わっていると感じました。ユースケさんは8号車のことをいつも気にかけているイメージが強いんですが、あの日の客席の反応をどう見てました?

ユースケ:今回のBlu-rayでも見られると思うんですけど、360度ステージだと、たとえばセンターステージで踊ってるときにちょっと後ろを向く振りとか、あるじゃないですか? 背中側の8号車さんにも表情をしっかり見られていると思うから、かっこいい曲でもちょっとニヤニヤしてみたりとか(笑)。ユーキも言ってましたけど、ステージングやセットリストを考えると、体力的には結構大変なんですよ。でも表情では多少の余裕も見せておかないと、8号車さんに心配されちゃうんじゃないかと思って。

 MCのときだったり新しいコールを叫んでくれているみなさんの声を聞いているうちに、自分も「もっとこのライブを楽しもう!」っていう気持ちにだんだんなれたかなって思います。会場の空気も予想してたより温かくて、包まれるような感じがあって……すごく嬉しかったです。体力的にはきつかったけど、いい経験になったなって。ここからまた一歩踏み出せそうな感覚がありました、8号車さんとともに。

ーータカシさんはチャレンジすることが多かったと思うんですが。終わったタイミングで“やりきった感”と反省する部分と、どちらのほうが強かったですか?

タカシ:どちらも同じくらいありました。でもしいていえば、反省する部分の方が大きかったかな。ただこの『Sweetest Battlefield』を通して、「これが今の僕たちなんですよ」と、きちんと提示できたんじゃないかなという風には思いました。あのツアーでは1人でも多くの8号車に“超特急の歌をみんなの耳に届ける”という意味では本当に、自分自身で今出せるものすべてを出し切ったツアーだったんです。

爪あとを残すようなパフォーマンスができた(リョウガ) 

ーーありがとうございます。今回はBlu-rayの内容に関して、何曲かのブロックごとにお一人ずつに解説をお願いできればと。号車順で、まずはカイさんからオープニング~6曲目の「SAY NO」までの印象深かったポイントを教えてもらえますか。2曲目でいきなり超ハイテンションな「超えてアバンチュール」が投下されたり、勢いのあるブロックですが。

カイ:一番覚えてるのは、この日頭の「超ネバギバDANCE」が始まる前ですね。僕らが登場する円柱型のLEDビジョンがあるんですけど、その幕が内側で引っかかって、上がらなくなりそうだったんです。それをリョウガとタクヤが頑張って直してくれたっていうのが……。

タクヤ:ライブ関係ないじゃん!(笑)。

超特急 ARENA TOUR 2018 Sweetest Battlefield DOCUMENT Teaser

カイ:だって、あれは全員慌てたよね? 僕らが全員あのビジョンの中に入って、スタッフの方が出入りする扉が閉まったあとだったんですよ。だから僕たちでなんとかするしかない! って感じだったから印象深くて。

リョウガ:もうSEの「Overture」が流れてたね。

カイ:なんなら(曲中でメンバーが号車順に)「カイ!」とか呼ばれ始めてて(笑)。 2人が幕を直してたときにはそれが「ユースケ!」まで進んでて、ガチで幕が上がる直前だったんですよ。逆にそのハプニングがあったからこそ、本番始まってからはちょっとリラックスして臨めたというのはありますね。

ーーそれを考えながら見たら、いやがおうにもドキドキしますよね(笑)。「OVER DRIVE」ではトロッコに乗ってアリーナを回りましたが。

カイ:3曲目でいきなりみんなのところに行ったから、早く一体感を感じられたというのもありますね。あんなに大きな会場なのに、思ったよりも客席とすごく近くて、1人1人の顔も見えるくらいだったので、それもすごく嬉しかったです。あとは『a kind of love』(2018年4月4日リリース)カップリングの「SAY NO」が、ついにここで初披露でしたね。リリースから1カ月半くらい空いたから、8号車がそれぞれ脳内でイメージしてるダンスがあったかもしれないですけど、それを全部覆したと思うんですよ、ユースケ発案の振付でね(笑)。今でもフェスとかで定番でやってる曲ですけど、“ぶっ壊す”という意味ではセットリストのどこに入れても一気に盛り上げられる曲だなと思います。あと、この曲では超特急全員のインパクトを強く出せるのもポイントだと思うんですよ。たとえば「バッタマン」だと「超特急の黄色のやつがヤバい!」的な印象になると思うんですけど、「バッタマン」とはまた違った見せ方ができる面白い曲なんですよね。

ユースケ:僕が遊びでやってた振付、というか動きを、振付のえんどぅさんが「これしかない!」と言って、組み込んでくれたのでありがたいなと思いました。今後も、こういうアイデアをどんどん出していけたらいいなとも思ってます。

ーー期待してます! 次は「One Life」から「Clap Our Hands!」まで、リョウガさんにコメントいただけたら……。

リョウガ:ここは“タクヤゾーン”なので、選手交代かな?

タクヤ:そうですね、このブロックではたまたま僕のセンター曲が続いたんですよね。ユーキが中心になって組んだセットリストで、少し時期的には遅いんですけど“新生活を応援する”という裏テーマもあったので、まさに新生活に一歩踏み出すような「One Life」から始めて。このブロックはよりセンターステージを意識した構成になっていて、特に「Billion Beats」はステージがウエディングケーキみたいな3段構成になっていて、みんながそれぞれ違う位置に立って踊ったんですよ。この形だとアリーナ席からも見えづらくないし、スタンド席からは自分たちと同じ目線の高さで見てもらえるというのもあって、8号車の方々との距離感の近さも感じられたんですよね。このライブの中でも流れがキレイで、より美しいパフォーマンスを見せられたかなと思います。タカシが歌った「Clap Our Hands!」含めて曲調的にも聴かせる楽曲が揃っていたし、印象深いですね。ほかが盛り上がって全力でふざけるようなところがあったので、このブロックがギャップでより映えるというか。

ーー「Starlight」ではメインダンサー全員の、「Billion Beats」ではタクヤさんのソロもありましたね。それぞれスタイルは違うと思いますけど、タクヤさんはどういう見せ方が得意ですか?

タクヤ:比較的、動きや表情だったりに感情を強く込められるダンスが、得意というよりも好きですね。曲調でも思いを表現しやすいバラードが好きだったりするので、このブロックはなおさら気合いが入りました。「Starlight」もこの東京公演のために1人ずつのパートを作ったので、ほかのライブにはなかったような世界観を楽しんでもらえるかなと思います。

ーー「My Buddy」から始まる「S.B.F.Medley」、続く「fanfare」でのカラーガードパフォーマンスについてはいかがですか?

リョウガ:ここは僕かな。このメドレーは“超特急らしさ”を見せる感じでいろんなジャンルの曲を詰め込んでいたり、あと「DJ Dominator」「Rush Hour」とか、比較的久しぶりな感じの曲もあったので、きっと古参の方にも最近乗車してくださった方にも楽しんでもらえるようなブロックになったんじゃないかと思います。早着替えのタイミングでもあったので、このときメイキングの裏の映像はかなりバタついていて面白いかもしれません。メンバー的にもカラーガードのパフォーマンスが近づいてきて、集中力を高めながらメドレーを披露している感じだったんじゃないかな。

超特急 ARENA TOUR 2018 Sweetest Battlefield DOCUMENT Teaser Ver2

ーーそして懸案のカラーガードパフォーマンスに入るわけですが。

リョウガ:個人的な感情を入れないように話しますと、新生活を送っている方にエールを送るという意味で「fanfare」が選ばれたんですよ。8号車の方々に勇気を届けたいというメンバーの気持ちもあって、今までのツアーでもトランポリンダンクやモンスターボックスだったり、何かしらの挑戦をシリーズ的にやってきたんです。今回は見た目がとても華やかですし、見た人がきっと心動くであろう、ということでカラーガードをやることになりまして。練習期間を考えると、かなり難易度が高い技も入れたりしているんですよね。なので、見た人全員の記憶に何かしらの爪あとを残すようなパフォーマンスができたんじゃないかなと思います。

ーー練習はめちゃめちゃハードだったとおっしゃってましたね。

リョウガ:個人的には練習があまりにも大変で心が何度も折れまして、旗も折りたいくらいの気持ちになったりもしたんですけども(笑)。でも振り返ってみて「やってよかった」と思えたし、映像をチェックしたら「こんなにきれいだったんだ」と、自分自身のことなのに感動できたので。これもこのツアーの一つの醍醐味的なポイントになっているんじゃないかと思います。

ーーツアーでのこういったチャレンジ企画もお馴染みですよね。

カイ:たぶん一番最初が『BULLET TRAIN ONE MAN SHOW ikkiにホールで福おこしだ!!!!!i!! 〜少年から青年へ〜』(2014年)の殺陣かな。

ユーキ:同じ年のZeppツアー(『BULLET TRAIN ONEMAN SHOW 2014 真夏の全国Zepp TOUR 〜孤高の戦士達が力を解き放つ時 感電注意報発令!〜』)でもやったよね。

カイ:テーブルクロス引きだ。

全員:懐かしい!

ーー昨年末の『GOLDEN EPOCH』ツアーではこういう企画は入らなかったですね

ユーキ:そうですね。どっちかにしてもいいんじゃないか? という話になって。

リョウガ:こういうチャレンジ系の企画はお決まりというわけではなくて、ランダムだったり、ゲリラ的に登場するものとして捉えていただければ。そういう挑戦があるライブもあれば、歌とダンスだけで勝負するライブもあるというふうに。

ーーなるほど。続いて、ダンスナンバー「S.B.F Rave Track」から「Synchronism」までの解説をユーキさん、お願いします。ダンスナンバーの振付はどなたが?

ユーキ:ここはえんどぅさんにつけていただきました。これまで、曲の振付はたくさんお願いしてきているんですけど、こういうライブでのダンスナンバー的な振付をお願いするのは初めてだったんですよ。なのでむちゃくちゃ新鮮だったんですけど、むちゃくちゃ難しかったです(笑)。振りの詰め込み方が、とにかく密度が濃いというか……。しかもライブの後半だから体力的には落ちてきているのに、そこから一段ギアを上げる感じなんですよね。ダンスナンバーは、みんなハアハア言いながらやってました。続く「Feel the light」も緊張感があるので、パフォーマンスとしてはさらにギアを上げていく感じで。

カイ:このあとにテンション高めの「We Can Do It!」「Kura☆Kura」が続くから、ホントに忙しいんだよね。

ユーキ:ここはダンスに特化したイメージで、定番の「超えてアバンチュール」や「バッタマン」とは違って、超特急の素のかっこよさを見てもらうブロックですね。そこは意識して曲も選んでます。

ーー「Feel the light」のオープニングで白い光に照らされたタカシさんがゆっくりと登場する演出が、神々しくて印象深かったです。

ユーキ:あそこにはめちゃめちゃこだわりました。歩くだけだったりするんですけど、ただ歩いているのではなく、曲の主人公が歩いている意味というか、そういうものを見せたくて。言葉で説明するのは難しいんですけど、8号車の方々が何かを感じたり、思わず見入ってしまうような、そういう演出にしたかった。

ーー武蔵野の森に神が降臨! みたいになってました。

ユーキ:タカシが(芥川龍之介の)『蜘蛛の糸』の主人公みたいに一つの光を求めてさまよっていて、僕らはその儀式に参加する人たち、みたいなイメージなんですけど(笑)。照明もすごく幻想的で、曲の世界観が強く出せたんじゃないかと思います。

ーー「Kura☆Kura」ではちょっと珍しい青と赤の炎の特効なんかもありましたね。

ユーキ:「We Can Do It!」と「Kura☆Kura」は、360度仕様の振付だったんですけど、その特効を使うので、実は立ち位置にもかなり気を使ってましたね。下手したら一番後ろにいるタカシが燃えちゃうんで。

タカシ:ちょっと背中がレアになりました。

ーー燃えなくてよかったです(笑)。「Synchronism」ではステージが変形したり、座って見せる部分もあって面白かったですね。

ユーキ:ここは“ダンスかっこいいゾーン”のまとめですよね。かっこよく踊って、ラストに向けて走り出すタイミングというか。再スタートにあたって8号車さんと気持ちをシンクロさせていきたいという意味合いで、ここであえて「Synchronism」をチョイスしました。座って振りを踊ったことは今までなかったので僕ら的にも新鮮だったし、360度のステージならではの見せ方にできたかなと思います。

ーーこのあとは「バッタマン」から始まるので、ぜひユースケさんにお願いできればと。

ユースケ:手前に「Synchronism」みたいな“みんなと一つになろう”という曲があるので、このゾーンではここまでで温まった空気をさらに熱くするような、怒涛の盛り上げソングたちをお見舞いするよ! ということで。まず「バッタマン」で盛り上げて。

ーー素朴な疑問なんですけど、この曲での「ぽんかい!」(ユーキ&カイのあだ名)みたいなコンビの呼び方は公式なんですか?

ユースケ:8号車さんがどう呼んでるのか知りたくて、ネットで調べたんです。あとはメンバーに「なんて呼べばいいかな?」って聞いてます。リョウガとタクヤとか、迷うんですよ。リョガタク? ガリ筋?

リョウガ:新手のYouTuberじゃないんだから。

ーー話の腰を折りましたけど、このブロックのテンションはホントに強烈でした。

ユースケ:「BREAK OFF」も盛り上がり、「浮つきWAVES」もトロッコで会場を走り回って盛り上がり。この3曲ではみんなと一つになろうというテーマもありつつ、8号車さんの声量というか反応を確かめたいという裏テーマみたいなものもありましたね。そして「a kind of love」は、僕たちの決意を表すような楽曲になっているので、それを最後に持ってきて、このライブを締めました。

ーーテンションが高い曲で終わるのもありだけれども。

ユースケ:僕たちが伝えたいことだから、あえて本編の最後に持ってきたというか……これまでよりもう一段階、深いところで一つになろうよっていうメッセージだったり、これからも8号車と一緒に夢を叶えていきたい、そんな気持ちの表れが、この本編最後だったのかなって。

ーー新しい曲はほかにもありますけど、「a kind of love」は今の超特急を象徴するような曲ですよね。

ユースケ:〈僕には君が必要なんだよ〉という歌詞がそうさせているのかもしれないです。8号車さんに向けた言葉のようでもあるし、僕らメンバーもお互いがお互いを必要なんだっていう意味にも捉えられる。このライブの本編最後にはすごくふさわしい曲だったなって思います。みんなも「まだ『a kind of love』やらないのかな?」みたいに、待ちに待ってたんじゃないかと思うし。

タクヤ:新曲のわりには、えらいふざけてましたけどね(笑)。リョウガが踊り出すところをユースケがやったりして、既存のパフォーマンスをかなり崩してて。まあそこも、このツアーならではの見どころなんですけど。

ユースケ:超特急らしいよね。唯一、本編でふざけられた曲かな、いい意味でね。

自分たちの殻を破っていこう(タカシ)

ーーそして「Party Maker」から始まるアンコールの解説は、タカシさんにお願いできればと。

タカシ:正直、「Party Maker」に関しては必死すぎて全然覚えてないレベルなんですけども。確か、ここで初披露じゃなかったかな?

ユーキ:そうだったね。

超特急「Party Maker」MUSIC VIDEO

ーーMVが先に公開されていたので、冒頭のパフォーマンスで「あの衝撃的なMVを再現するんだ?」と客席が騒然となって。

タカシ:ここはアンコールだけど気を抜かせないというか、最後の最後まで楽しんで帰ってもらおうというのがテーマですね。「Party Maker」に関してはまさにMVの世界観を大事にして、そのままの状態からみんなで盛り上がっていくっていう。で、それをアンコールでやるっていうことにすごく意味があるのかなと、個人的には思ってました。この武蔵野のライブはこれで終わりだけど、“自分たちの殻を破っていこう”とか“これからも自分たちは進んでいく”とか“諦めずに夢に向かっていくんだ”という気持ちを込めてパフォーマンスするブロックだったというか。「Burn!」や「走れ!!!!超特急」も、曲調や見せ方は違えど、目指しているもの、求めているものは一緒なんですよね。全然違うように見えて同じようなタイプの曲を、みんなに最後に思う存分楽しんでもらってゴールできたのかなと思います。

ーー「Feel the light」や「Party Maker」でも思ったんですが、TAKAHIROさんの振付ではタカシさんにもしっかり役割があって、“歌い手兼踊り手”として存在がフィーチャーされている印象を受けました。

タカシ:たしかにそうですね。TAKAHIROさんとお話する機会があったときに、ダンサーだけじゃなく歌い手にもすごく気を配ってくださる方なんだなと感じました。自分自身はほかのみんなほどダンスには参加してこなかった部分があるんですけど、そんな僕にも振付について、たとえば「Party Maker」なら自分の殻を破っていくという曲なので、どういう気持ちで立ち上がって、なぜここで歌いだすのか、一番最初のジャンプはどういう意味でそうするのか。そういったことについても、僕自身で考える機会を作ってくださったんです。パフォーマンスについていろいろ考えるヒントを与えてくださるので、ボーカリストとしてだけじゃなく、1人の演者として成長させてくださる方だなと思って、尊敬してます。

ーー「Feel the light」で醸し出す世界観には、役者としてのキャリアも反映されているのかなと思いました。

タカシ:少なからず、それもあると思います。これまでの一つ一つの小さな積み重ねが、ステージにも活かせているんじゃないかなって。

ーーいろいろと振り返っていただいたところで、この『Sweetest Battlefield』での経験が、その後のライブにどう活きているのかを少し聞いてみたくて。昨年の夏から秋にかけてはアリーナクラス、スタジアムクラスの会場でのフェスにもたくさん参戦されていましたよね。

ユーキ:パフォーマンスする上での佇まいという部分では、あの360度ステージでのライブがあったおかげで、それぞれが大きいステージでも緊張せず自然に動けるようになったのかもしれないなと思います。ここに立てば客席からはこう見える、というような360度での立ち位置の見方だったり経験も活きていると思いますし。大きい会場には正直、全然慣れないですけど「どう使ってやろうか?」みたいに考えられるようにはなったと思います。

ーー12月に日韓同時中継された『2018 Mnet Asian Music Awards (MAMA)』の授賞パフォーマンスも、360度のセンターステージでしたね。「Favorite Dance Artist Japan」受賞ということで、“BULLET TRAIN”の名前が世界に発信される形になりました。

カイ:“日本のダンスすごいで賞”みたいなことですもんね。光栄でしたし、ありがたいことです。

リョウガ:MCでしゃべってても、なんだか「夢見てるのかな?」みたいな気持ちだったんですけどね。

ーーパフォーマンスは「need you」1曲だけでしたけど、すごくインパクトがありました。

ユーキ:あのときは少しだけですけど、振りも360度仕様に変えました。授賞式の手前に自分たちのワンマンでもさいたまスーパーアリーナには立ってはいるんですけど、同じ会場でも不思議なくらい雰囲気が違って見えたんですよね。「すごい見られてる!」みたいな。

カイ:360度だからね(笑)。でも1曲しかないので緊張するよりも「やってやろう!」っていう気持ちのほうが全員大きかったと思います。日本から出てるのは僕たちだけでしたし。「need you」はもともと疲れる振付なんですけど、あの日はみんな1曲だけで気力体力を使い果たした感がありました。その分、あとから映像見直したら締まったパフォーマンスになっていたので。

ーー360度ステージでのパフォーマンスやツアーは挑戦ではあったと思いますけど、この経験がのちのちの財産になりそうな感じもありますね。

カイ:ステージの使い方ということとは別ですけど、このツアーが360度ステージでよかったです。ユースケも言ってましたけど、8号車に囲まれることで、心の底から安心してパフォーマンスすることができたんですよね。そのあとのいろんなステージに立たせていただく機会に胸を張って臨めるようになったのは、このツアーがきっかけといえるし、振り返るとこの経験は大きかったなと思います。

(取材・文=古知屋ジュン/写真=三橋優美子)

■リリース情報
『BULLET TRAIN ARENA TOUR 2018 Sweetest Bttlefield at Musashino Forest Sport Plaza Main Arena』

【通常盤】
価格:¥7,980(税込)
仕様:1Blu-ray+ブックレット40P+三方背+デジパック仕様

<収録曲>
1. Overture
2. 超ネバギバDANCE
3. 超えてアバンチュール
4. OVER DRIVE
5. Pretty Girl
6. No.1
7. SAY NO
8. One Life
9. Starlight
10. Billion Beats
11. Clap Our Hands!
S.B.F Medley
12. My Buddy
13. DJ Dominator
14. Turn Up
15. Yell
16. Rush Hour
17. HOPE STEP JUMP
18. fanfare
19. S.B.F Rave Track
20. Feel the light
21. We Can Do It!
22. Kura☆Kura
23. Synchronism
24. バッタマン
25. BREAK OFF
26. 浮つきWAVES
27. a kind of love
28. Party Maker
29. Burn!
30. 走れ!!!!超特急

【Loppi・HMV限定盤】
価格:¥10,356(税込)
仕様:2Blu-ray+ブックレット40P+三方背+デジパック仕様

<収録内容>
・DISC1 : 「Sweetest Battlefield at Musashino Forest Sport Plaza Main Arena」
※収録内容は通常内容と共通
・DISC2 : 「BULLET TRAIN ARENA TOUR 2018 Sweetest Battlefield DOCUMENT」
※ブックレット40Pは通常盤と共通

【WIZY限定盤】
価格:¥9,060(税込)
仕様:1Blu-ray+ブックレット40P+三方背+デジパック仕様
※Blu-ray・ブックレット40Pは、パッケージの絵柄を含め通常盤と共通

<WIZY限定盤特典>
『Sweetest Battlefield at Musashino Forest Sport Plaza Main Arena』公演映像に、メンバー6人が2人ずつに別れて、メンバー対話式で行なったコメンタリー音声を視聴出来るダウンロードコード付き。WIZYプロジェクトサイトにて期間限定予約のみで入手できる限定盤。

<コメンタリーメンバー分け>
カイ&タカシ
リョウガ&ユーキ
タクヤ&ユースケ

■ツアー情報
『BULLET TRAIN SPRING/SUMMER TOUR 2019 EUPHORIA 〜Breakthrough, The Six Brave Stars〜』
4月20日(土)【千葉】松戸・森のホール21 大ホール 開場16:15/開演17:00
4月21日(日)【千葉】松戸・森のホール21 大ホール 開場14:15/開演15:00
4月28日(日)【神奈川】カルッツかわさき ホール 開場16:15/開演17:00
4月29日(月・祝)【神奈川】カルッツかわさき ホール 開場14:15/開演15:00
5月2日 (木)【大阪】大阪国際会議場 メインホール 開場17:30/開演18:30
5月3日(金・祝)【大阪】大阪国際会議場 メインホール 開場14:00/開演15:00
5月5日(日・祝)【大阪】大阪国際会議場 メインホール 開場14:00/開演15:00
5月11日(土)【鳥取】とりぎん文化会館 開場16:30/開演17:00 ★初開通
5月12日(日)【島根】島根県民会館 開場16:30/開演17:00 ★初開通
5月17日(金)【福岡】福岡サンパレス 開場17:45/開演18:30
5月18日(土)【長崎】長崎ブリックホール 開場16:15/開演17:00
5月25日(土)【愛知】愛知県芸術劇場大ホール 開場16:45/開演17:30
5月26日(日)【愛知】愛知県芸術劇場大ホール 開場14:15/開演15:00
6月1日(土)【神奈川】パシフィコ横浜 国立大ホール 開場17:00/開演18:00
6月2日(日)【埼玉】大宮ソニックシティ 大ホール 開場16:15/開演17:00
6月8日(土)【広島】上野学園ホール 開場16:30/開演17:00
6月15日(土)【北海道】札幌文化芸術劇場 hitaru 開場16:15/開演17:00
6月16日(日)【北海道】札幌文化芸術劇場 hitaru 開場14:15/開演15:00
6月29日(土)【千葉】市川市文化会館 大ホール 開場16:15/開演17:00
6月30日(日)【千葉】市川市文化会館 大ホール 開場14:15/開演15:00
7月6日(土)【宮城】仙台サンプラザホール 開場16:15/開演17:00
7月7日(日)【宮城】仙台サンプラザホール 開場14:15/開演15:00
7月14日(日)【新潟】新潟テルサ 開場16:30/開演17:00
7月15日(月祝)【石川】本多の森ホール 開場16:30/開演17:00
7月20日(土)【大阪】大阪国際会議場 メインホール 開場16:30/開演17:00
7月21日(日)【大阪】大阪国際会議場 メインホール 開場14:00/開演15:00
7月27日(土)【愛媛】西条市総合文化会館 開場16:30/開演17:00  ★初開通
7月28日(日)【高知】高知市文化プラザかるぽーと 開場16:30/開演17:00  ★初開通
8月8日(木)【神奈川】パシフィコ横浜 国立大ホール 開場17:30/開演18:30
8月9日(金)【神奈川】パシフィコ横浜 国立大ホール 開場17:30/開演18:30
8月12日(月祝)【佐賀】佐賀市文化会館 開場16:15/開演17:00  ★初開通
8月13日(火)【熊本】市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館) 開場18:00/開演18:30  ★初開通
8月17日(土)【沖縄】沖縄コンベンションセンター劇場棟 開場16:15/開演17:00  ★初開通

ツアー特設サイト

オフィシャルサイト

 超特急 サイン入りチェキプレゼント

超特急のサイン入りチェキを2名様にプレゼント。応募要項は以下のとおり。

<応募方法>
リアルサウンドの公式Twitterをフォロー&本記事ツイートをRTしていただいた方の中から抽選でプレゼントいたします。当選者の方には、リアルサウンドTwitterアカウントよりDMをお送りさせていただきます。
※当選後、住所の送付が可能な方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
※当選の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。

リアルサウンド 公式Twitter

<応募締切>
2019年2月8日(金)まで

新着エッセイ

新着クリエイター人生

水先案内

アプリで読む