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中島愛、理屈を超えて気持ちがつながるライブ空間で「green diary」の世界観を表現

ナタリー

中島愛(撮影:KOBA[Sketch])

中島愛のワンマンライブ「中島愛 Birthday Eve Special Live ~green diary~」が、6月4日に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)で行われた。

6月5日で32歳になった中島のバースデー“イブ”を祝した今回のライブ。サブタイトルの「green diary」は彼女が今年2月にリリースした最新アルバムのタイトルで、ライブはこのアルバムの収録曲を軸に進行した。またこの日のライブはStreaming+で生配信も行われ、会場に足を運べなかったファンもリアルタイムでその一部始終を楽しんだ。

客電の消えたフロアにアルバム「green diary」の冒頭を飾る楽曲「Over & Over」の印象的なピアノの単音が鳴り響き、ゆっくりとステージに現れたバンドメンバーがピアノのGの音に少しずつ音を重ねていく。西脇辰弥(Key)、外園一馬(G)、BOH(B)、前田遊野(Dr)の4人の音が重なったところで、グリーンのドレスを着た中島が登場。複雑にテンポチェンジする「Over & Over」が巧みな生演奏で再現され、飛沫防止の観点から声を出せない観客は大きな拍手でパフォーマンスを称賛した。

「今夜は最後まで、よろしく!」と告げた中島は、「愛の重力」「Raspberry Kiss」「窓際のジェラシー」「サタデー・ナイト・クエスチョン」と「green diary」までの道のりを示すかのように新旧のナンバー4曲を立て続けに披露。ステージ背面の照明やピンスポット、天井のミラーボールが各楽曲のイメージに合わせて空間を彩る。着席し無言で拍手を送る観客とカメラの向こうのファンに向けて、中島は「皆さんには着席していただきつつ、拍手で気持ちを送っていただくスタイルのライブになっていますが、気持ちの熱さは何も変わらない。私はそう思っています。ここにいるみんなと、それぞれの場所で観てくれているみんな……『伝わってるよ』というのは本当に理屈じゃないと思うんですよ。『1つになるぞ』という気持ちがあれば1つになれると思うので、その気持ちでぜひ最後まで楽しんでください」と語りかけた。

「次は『green diary』の世界観からかわいいコーナーを」と前置きして歌われたのは、清竜人がアルバムのために書き下ろした「ハイブリッド▽スターチス」、同じく清が編曲を手がけた吉澤嘉代子作詞・作曲の「髪飾りの天使」の2曲。さらに中島はデビューのきっかけとなったアニメ作品「マクロスF」からランカ・リー=中島愛として歌った「ねこ日記」につなげ、場内をほんわかしたムードで包んだ。

その後は中島曰く「夏の湿度と、思い出の中にそっと旅をするゾーン」。児玉雨子作詞の「メロンソーダ・フロート」ではメロンソーダに浮かぶチェリーのように、緑の照明の中で真っ赤なミラーボールが回る。また中島が大ファンであるNegiccoに歌詞を提供した「硝子色の夏」のセルフカバーでは、Negiccoメンバー3人のイメージカラーであるピンク、黄色、水色のライトを一瞬点灯させるという中島ならではの細かいこだわりも見られた。続く「Kailan」は中島の母の故郷であるフィリピンのバンド・Smokey Mountainのヒット曲。中島はタガログ語によるオリジナルの歌詞でこのバラードを歌い上げた。

ライブ終盤、「夏の記憶」では中島が歌うラップのようなフロウが新鮮に響き、7色にまたたくミラーボールの光がフロアを覆う。続くtofubeats提供曲「ドライブ」のメロウなR&Bテイストで場内は心地よいムードで満たされて、シングル曲「水槽」でライブはクライマックスへ。「今日、この時間が私にとって宝物になりました」とライブ空間の愛おしさをしみじみ語った中島は、最後にアルバム表題曲「GREEN DIARY」を歌い、笑顔でステージをあとにした。

アンコールでは、バンドメンバーが楽しげに奏でるマーチに乗せて、鍵盤リコーダー・アンデスを抱えて登場した中島。歌われたのはアンデスの軽やかなサウンドが楽しい「green diary」収録曲「粒マスタードのマーチ」だ。そして中島は「やっぱりこの曲は外せないでしょって曲を。声は出せないけど、心でキラッしてね」と、ここでランカ・リー=中島愛としてのデビュー曲「星間飛行」を披露。「自分の原点の曲をこのバンドで、このメモリアルな日に歌えてよかったです」と大満足の表情を浮かべた。

中島は今回有観客でのライブ開催を決めたことについて「自分がどうすれば一番いいのか、すごくすごく考えて、今回は一歩踏み出すことを選択しました。オンラインによるよさもこの1年でたくさん教えてもらったから、演る側として『熱量が足りない』なんて思ったことはありません。それでも直接会えるライブには違った味わいがあるし、生配信によっていろんな人に観てもらえることもうれしいなと思う。これからどんなスタイルになっていくか、確かなことは何も言えないけど、私はこうやってステージに上がってくるので、また遊びに来てもらえたらうれしいです」と胸の内を明かした。彼女がこの日最後の1曲に用意した「All Green」は、観客とのシンガロングを想定して作られた楽曲。「いつか全部が今まで通りになって出会える日に、またみんなで歌いたいです」と告げると、中島は来場者、視聴者と心を通わせるようにたっぷり感情を込めて歌った。最後にバンドメンバーとマニュピレーターの須藤豪が紹介され、ライブは終了。中島は「帰らなきゃダメ?」とダダをこねつつ「絶対また会いましょうね!」と再会を誓った。

「中島愛 Birthday Eve Special Live ~green diary~」
2021年6月4日 Zepp DiverCity(TOKYO)セットリスト

01. Over & Over
02. 愛の重力
03. Raspberry Kiss
04. 窓際のジェラシー
05. サタデー・ナイト・クエスチョン
06. ハイブリッド▽スターチス
07. 髪飾りの天使
08. ねこ日記
09. メロンソーダ・フロート
10. 硝子色の夏(オリジナル:Negicco)
11. Kailan
12. 夏の記憶
13. ドライブ
14. 水槽
15. GREEN DIARY
<アンコール>
16. 粒マスタードのマーチ
17. 星間飛行
18. All Green

※「ハイブリッド▽スターチス」の▽はハートマークが正式表記。

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