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新しい地図が“新しい何か”に向ける眼差しーー特別親善大使やSPサポーターとして伝えるパラスポーツの魅力

リアルサウンド

20/1/20(月) 6:00

 東京パラリンピック開催まで、あと218日(1月20日現在)。国際パラリンピック委員会特別親善大使となった、稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の活動も、2020年になってさらに活発化。1月6日、7日には『スッキリ』(日本テレビ系)に出演し、「新春SPパラスポーツ対決」を実施し「ボッチャ」と「ゴールボール」で真剣勝負を繰り広げた。

(関連:新しい地図 香取慎吾、『スッキリ』生出演 パラリンピック/パラスポーツ応援の歩みを振り返る

 ことの発端は、東京パラリンピック開催まで、およそ1年をに迫った昨年8月28日放送回に、香取がゲスト出演したこと。そこで香取がオススメのパラスポーツとして「ボッチャ」と「ゴールボール」を紹介したところ、「ぜひ今度、新しい地図とスッキリチームで対戦を」という声が、有限実行された形だ。

 日本財団パラリンピックサポートセンター(通称:パラサポ)のスペシャルサポーターを務めてきた3人。『パラ駅伝』をはじめとした様々なパラスポーツイベントを盛り上げ、アスリートたちへの取材を通じてパラ競技との架け橋となってきた。パラスポーツ応援チャリティーソング「雨あがりのステップ」は、約3カ月間で9万9594ダウンロードにも上り、その売上金額2300万6214円が全額寄付された。

 その寄付贈呈式で、3人が初めて触れたのが「ボッチャ」だった。「ボッチャ」とは、赤と青の2チームに分かれて、カーリングのように目標球(白いボール)に、自チームのボールを近づける競技。地道に近づけていったとしても、いきなり白いボールが弾かれたら形成大逆転。そんな最後の1球まで目が離せない。

 そんな「ボッチャ」に魅了された香取は、すぐに道具を一式購入するほど。「障がい」の有無に関わらず、老若男女、誰でも親しめるスポーツとして注目を集めている「ボッチャ」。まるで香取自身が「ボッチャ」のような人だと思い返すと、彼がこれほどハマる理由にも納得がいく。そこに集った誰とでも一緒に遊んでしまう、それが香取慎吾の持つ「つなぐ」力。

 「聞いたこともない見知らぬ競技」から、彼らが楽しむ姿を見ることで「馴染みのある競技」へと変わっていく。それは、彼ら自身が目の前の人の思いを「自分ごと」にしていくからだろう。以前、香取は新しい地図を始めるとき、「何をしていけばいいのか先が見えず、立ち止まってしまう自分がいた」「そんな僕の行く手を照らしてくれたのがパラスポーツだった」と話していた。

 「僕は今までずっと、たくさんの人に支えられてきた。だから、自分を通してみんなにもパラスポーツを知ってもらって、もっと関心を持つ人が増えてほしい。支えられてきた僕が、今度は誰かの力になる番だと思う」とも。

 パラスポーツは「障がい」と呼ばれる試練を乗り越えてスタートする。今までできていたことが、ある日突然できなくなってしまうこと。みんなが当たり前のように感じていることが、とてもむずかしくなってしまうこと。その「障がい」というものは、状況の違いはあれど、「健常者」と呼ばれる人たちの生活にも決して関係ないものではないように思えてくる。きっと、それは国民的アイドルグループと呼ばれる人たちにだって……。

 自分がどうやって生きていけばいいのか。立ち止まって、悩んで、人の愛に触れ、「これだ」と思える方法で一歩を踏み出す。そして「障がい」を受け入れ、人生を楽しもうと努力し続けること。そんな自分たちの生き様と、パラスポーツに生きがいを見出した人たちの人生を重ねわせることができる3人。「親善大使」と聞くと、どこか近づきがたい印象もあるが、彼らの活動は、まさに「親善」=親しくつきあい、仲よくすることだ。

 1月11日には、パラスポーツを体験できるイベント『NO LIMITS SPECIAL 2020』にも香取と稲垣が登場した。足でアーチェリーを操り、見事に的を射るアーチェリー選手の姿に感激するなど、彼らはいつだって「新しい何か」を知ることにキラキラした眼差しを向ける。まだ知らない何かを、イチから知ることができるのもパラスポーツの魅力。もう多くのことを知ったつもりでいる人も、きっとそこには新たな感動があるはず。あと200日以上ある東京パラリンピックまでに、新しい競技を知る楽しみを見つけてみてはいかがだろうか。

 ちなみに現在、東京パラリンピックの観戦チケット第2次抽選申込期間中(1月29日まで)。筆者も、第1次抽選時に「ボッチャ」のチケットをゲットし、開催を楽しみにしている。これも、3人が魅力を教えてくれたおかげだ。新しい地図が親善大使を務めた東京パラリンピックが、「世界で最も盛り上がった」と話題になるパラリンピックになるように。私たちこそが「今度は誰かの力になる番だと思う」。(佐藤結衣)

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