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NMB48キャプテン 小嶋花梨に聞く、結成10周年の現状とグループの未来

リアルサウンド

20/8/25(火) 20:30

 リアルサウンドでは8月19日の23rdシングル『だってだってだって』のリリースを記念して、2回にわたりNMB48のメンバーインタビューを掲載。ダブルセンターを務める梅山恋和と山本彩加へのインタビューに続き、今回はNMB48のキャプテン・小嶋花梨が登場する。

 コロナ禍の中、結成10周年を迎えようとしているグループへの思いと不安。キャプテンとして、5期生として、小嶋花梨として、彼女は想像もしていなかった壁にぶつかりながらも、日々葛藤し続けている。インタビューから感じられるのは、グループへの人一倍強い愛と責任感。「孤独を感じている」と話す小嶋だがファンも、メンバーも誰もが彼女のひたむきな努力を認めている。前回のインタビューで、梅山と山本がかけた小嶋への言葉と合わせて読んでほしい。10周年、そして、その先に広がるグループの明るい未来が見えてくるはずだ。(渡辺彰浩)

オンラインだからこそ、無観客だからこそ感じたファンとの繋がり

ーー少し遅くなってしまいましたが、21歳のお誕生日(7月16日)おめでとうございます!

小嶋花梨:ありがとうございます!

ーー21歳になった心境はいかがですか?

小嶋:普段は直接ファンの方とお会いしてお祝いしていただく機会があったんですけど、今回はそれがなかったので寂しい気持ちもありました。今、この状況だからこそ配信でたくさんお祝いしていただいて、21歳になったんだなとしみじみ感じています。20歳から21歳までが、本当にあっという間だったのと、自分の理想の21歳とはかけ離れているので少し焦っていますね。もっとしっかりしているつもりだったんですけど、思ったより自分は子どもだと思うので……。今年は20歳の一年よりいろんな意味で大人になれるように、成長していきたいなと思っています。

ーーあっという間だったというのは、それほど濃厚な一年だったということですよね。

小嶋:そうですね。はじめの半年ぐらいはたくさんライブをさせていただいて、このコロナの状況になってからも、なんだかんだあっという間に時が過ぎたので、気づいたら21歳になっていました。

ーーファンやメンバーのみなさんからもメッセージをいただいたんじゃないですか?

小嶋:TwitterやLINEで、たくさんのメッセージをいただいて、ファンの方とも『オンライン個別お話し会』をしているので、オンラインでケーキを用意してくださったり、後ろの背景を使ってハッピーバースデーのお祝いをしてくださったり。逆にいつも以上にたくさんお祝いをしてもらっている気分になりました。

ーー7月20日にはオンライン生誕祭が開催されました。6月にはNMB48劇場『冠ライブ』もありましたが、無観客の劇場で公演をする感覚はどうですか?

小嶋:普段の公演はファンの方のコールあってのものですし、私たちもファンの方に思いを伝えるためにステージに立っているので、それが画面越しとなったらまた違ったりもするんですけど、私は無観客だからこそ出来る公演にしようと思ったんです。ソロ公演は自分なりにかなり工夫したので、無観客だからこそ『冠ライブ』をやろうと思えたし、ファンの方に少しでも楽しんで欲しいと思って挑戦出来たので、私なりに満足しています。

ーー公演での工夫というのは?

小嶋:普段だったら客席は絶対に使えないですし、客席目線からカメラを撮ることが出来ないんですね。それをファンの方目線でカメラを置くことによって、ファンの方が実際に公演を観ている目線を作り出せました。VRを観ているような感じです。今、ファンの方は劇場に行きたくて仕方がないと思うので、その劇場に入るところから退場するところまで全てを撮影しました。

ーー無観客だからこそ出来る演出を施したんですね。

小嶋:あとはステージに私が一人ぼっちだと画的にも面白くないなと思ったので、自分のソロのMVを作って、それを2曲流しました。人が少ないところに撮影に行ったり、映像を編集したり、それも時間がある今だからこそ出来たことでした。

ーー冒頭でも話題に挙がっていた、自粛期間にスタートした『オンライン個別お話し会』ですが、実際に会う握手会とは違うものですか?

小嶋:オンラインなので、時差があったり難しい部分もあるんですけど、職場の休憩時間に少し抜け出して会いに来てくださる方とか、北海道から沖縄、韓国などの遠方のファンの方も来てくださっています。これって普段の握手会では出来ないことですし、会場に行くまでの交通費も必要がない。握手会がまた始まったとしても、オンラインでのお話し会が一部だけ入っていてもいいくらい、これからも続けるべきなんじゃないかと思っています。直接会えないのは寂しいですけど、言葉を交わせるだけでも嬉しいですもん。

ーーファンの部屋を覗き見する感覚でもありますよね。

小嶋:そうですね。面白かったです。私のグッズをおうちに飾っていただいているのを初めて確認出来たので、こんなに私のことをおうちの中でも大切にしてくれてるんだと思うとすごく嬉しくて、毎回ワクワクしていました。

ーー自粛期間が始まってNMB48はYouTubeチャンネル『難波自宅警備隊』でいち早くステイホームでの取り組みを発信していました。緊急事態宣言が出されたのが4月7日、第1回目の配信が4月9日ですので、かなり迅速だった印象です。

小嶋:何かしなきゃという思いはあったので、早い段階から配信が出来たのは良かったなと思っています。ファンの方もずっとおうちにいる分、「配信をしてくれただけで本当に毎日楽しかった」って言ってくださっていたので、よかったと思いました。

ーー趣向を凝らした様々な配信がありますが、小嶋さんが印象的だった回はありますか?

小嶋:ここ最近、後輩の南羽諒と河野奈々帆と中野未来の3人とすごく仲が良くて、このメンバーで配信上でドッキリをしました。クールぶる奈々帆に3人でドッキリを仕掛けてみたという内容で、観ているファンの方にもそれは伝えずに、一緒に騙されてもらったのですが、すごく好評でしたね。

「今年1年は自分との戦いでした」

ーーNMB48としては思わぬ形の10周年になってしまっていると思いますが、小嶋さんはキャプテンとして今の状況をどう受け止めていますか?

小嶋:今までの集大成としての10周年で、先輩方が卒業して、新しいNMB48をファンの方に見てもらって盛り上げたいと思っていたので、本当に気合が入っていました。年明けの『NMB48選抜メンバーコンサート~10年目もライブ至上主義~』でも「やってやるぜ!」と出て行ったのに、コロナでこういう状況になってしまい、想像もしていなかった壁にぶち当たってしまっています。今もどうなるか全然分からなくて、あと数カ月で10周年を迎えるんですけど、自分がしたかったことはほぼ出来なかったです。それは本当に悔しいですし、ファンの方にもたくさん期待していただいていた分、申し訳なさがあるんですけど、そこはもう自分たちだけの問題でもないので。気持ちを切り替えて、今の状況だからこその10周年を迎えたいなと思っています。それは今も日々どうなるか分からなくて、自分たちのやりたいことも全て変わっていってしまうので、こうしたいと断言することは出来ないんですけど、必ず「10周年の時に応援していてよかった」、「今のNMB48を応援していてよかった」と思ってもらえるようにしたいなと思っています。

ーー山本彩さんからキャプテンを受け継いで1年半が経ちますが、今後について、先輩メンバーや運営スタッフの方と話すこともありますか?

小嶋:配信越しで会議をすることはあって、スタッフとも今後こうしていこうという話はしていますね。

ーーこの逆境の中でキャプテンとしての自覚はより芽生えたのでは?

小嶋:その責任感かは分からないですけど、自分が前向きにならないと駄目だなとは思うんです。自分が目指しているものに対して、無理だとかマイナスなことを言えば、ついてこようとしてくれている方も絶対にマイナスに受け取ってしまう。自分はプラスに考えていこうと思ってはいるんですけど、キャプテンとして何が出来ているのかなと、気持ちだけが焦って行動に移せていなくて。そこは自分でも、キャプテンになったからこその悩みだな、と。彩さんにキャプテンを任せていただいた時に、「キャプテンって孤独だ」という話をしてもらったことがあるんですけど、それを早くも感じているところですね。

ーー小嶋さんが彩さんに憧れていたように、小嶋さんのことを見ている人は絶対いるので。もしかしたら、小嶋さんのファンの中に未来のキャプテンがいるかもしれないですよね。

小嶋:ありがとうございます。それはいて欲しいなと思います。だからこそ、自分が何かしたいなと、すごく思いますし苦しいです。

ーーそもそも、小嶋さんがNMB48のファンになったのはいつからだったんですか?

小嶋:「カモネギックス」辺りなので、2013年頃です。私が中学校2年生の時に「僕らのユリイカ」のMVを観て、ハマりましたね。

【MV】僕らのユリイカ / NMB48 [公式] (Dance short ver.)

ーーそこから2016年にNMB48に加入して、今年で4年が経ちますが、5期生メンバーとしてこれまでを振り返っていかがですか?

小嶋:(グループに)入った頃はまさか5年目を迎えるとは思っていなかったんです。初期の頃は、自分がキャプテンになるなんて思ってもいなかったですし、苦しいことが多かった。自分なりに頑張っても結果として出なかったですし、何にも選んでいただけなかった。長く続けるとは思えなかったんですよ。自分が芸能界に残っていくとは思っていなかったので、今も「え、5年目?」ってなります。ここに自分がいるのはキャプテンという立場を任されたことが大きかったと思いますね。

ーー今ではグループの中堅メンバーですもんね。

小嶋:そうですね。びっくりです。4年間やってきて、5期生もいい環境にいさせてもらって。これからは5期生がグループを引っ張っていくというのは、初期の頃から言われていたんですけど、なかなかそれを自分たちが実感する場面がなかったんです。それが今回のシングル曲「だってだってだって」の選抜で山本彩加と梅山恋和がセンターになった時に「ああ、これなんだな」って、その景色を見た時に思いました。4年かけてその形が目に見えて実現できたのは嬉しかったですし、自分もそれに続いていけたらなと思っています。

【MV】だってだってだって / NMB48

ーーダブルセンターを務めた彩加さんと恋和さんは、小嶋さんから見てどのような方ですか?

小嶋:あーやんに関しては、初期の頃からずっと5期生を引っ張る存在としてセンターに立ってくれていたので、私たちからしたら「やっとか!」という感じではあるんですよ。いつセンターに立ってもおかしくないと思っていたので、今も変わらず頼もしい同期です。恋和は、初期はすごく悩んでいたと思いますし、何度も心が折れたと思うんです。自分もそれを近くで見ていたので、恋和が立派に真ん中に立っているのを見ると、勝手ながら成長を感じて母性が出てしまいます。恋和も頼もしくなったなと思いますね。

ーー今回のシングルには6期生も多く選抜されていますが、キャプテンとしてお墨付きのメンバーはいますか?

小嶋:みんなに期待していますが、特に横野すみれちゃんですね。勢いがすごくて、キャプテンとしても、いてくれてありがたい存在です。今までにない風を吹き込んでくれているので、これからもすーちゃんの勢いは止まらないと思います。今後も期待しているメンバーです。

ーー小嶋さん個人としては、2019年1月から『おはよう朝日です』(ABCテレビ)のリポーターに就任したのは大きなターニングポイントだったと思います。残念ながら関東からはオンエアが観られないのですが、リポーターには慣れてきましたか?

小嶋:最初の頃に比べたら慣れてきたなとは思います。リポーターが楽しくなりました。

ーー今年3月には番組の40周年記念特番で、フィンランドロケの模様がオンエアされました。

小嶋:フィンランドに行ったことは自分の人生の中でも本当に大きな出来事でした。一人でどこかホームステイに行くなんて考えたこともなくて、今思い返してみても、あの出来事はなんだったんだろうと不思議なくらいです。海外に行くと考え方が変わると言いますけど本当にそうで、髪の毛を切ったのもそれがきっかけだったんです。コロナの前に行けてよかったなと思います。また行きたいですね。

ーー沖縄での25キロマラソンにも挑戦しました。

小嶋:マラソンもまさか自分が挑戦する日が来るなんて想像もしなかったです。オファーをいただいた時は「私ですか!?」と言ってしまいましたが、自分のスタンス的に何かのためになるならなんでもやりたいと思っているので、やってみようと。マラソンって自分が足を止めれば止まるので、ただただ自分との戦いなんですよね。その時期は自分でも悩んでいる時期だったので、足が進まなくなりそうな場面もありましたが、何度もグループのことを考えて頑張ろうと思えたので、その時に自分の中のNMB48の存在の大きさに気づきました。

ーー20歳から21歳までがあっという間だったと言っていましたけど、こうやって振り返ると、逆境の中でどんどん逞しくなっているのが分かりますね。

小嶋:そうですね。今年1年は自分との戦いでした。

ーー最近『アメトーーク!』(テレビ朝日系)で麒麟の川島明さんが渋谷凪咲さんを「大喜利スキルが高い」とバラエティ力を評価していましたよね。NMB48にはほかにも様々なフィールドで活躍されているメンバーがいますけど、小嶋さんと渋谷さんのようにメンバーごとに求められているスキルが違うのも面白いなと思っています。

小嶋:凪咲さんはバラエティ方面だと思うんですけど、私はまた違った路線で番組にどんどん出ていきたいなと思っています。今の凪咲さんの波に乗って、私もついていきたいですね。

ーー今後もテレビには出ていきたいですか?

小嶋:自分はテレビのお仕事をしている時が一番楽しく出来るので、その方面で頑張っていきたいなと思っています。

ーーでは最後に、今年10月でNMB48が10周年を迎えますが、小嶋さんが見据える今後のグループのビジョンを聞かせてください。

小嶋:京セラドーム大阪でのコンサートは、常に目標にしてきました。今の世の中の状況もあり客席を満席にすることは出来ませんが、何年後になるかは分からないですけど、絶対にコンサートの開催は自分がNMB48にいる間に叶えたいと思っています。何年経ってもそれを実現するまでは私は辞められないです。ほかにも凪咲さんや、(吉田)朱里さんが私たちが活動しやすくなるような新しい道を切り開いてくださっているので、それを無駄にせずに、NMB48を衰退させないようにしていかなければいけない。ファンの方たちにどの時代のNMB48も好きだなと言っていただけるように、今後も活動していきたいと思っています。

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■リリース情報
23rdシングル『だってだってだって』
発売:2020年8月19日(水)
 ・通常盤Type-A(CD + DVD) 
価格:¥1,524(税抜)
・通常盤Type-B(CD + DVD)
価格:¥1,524(税抜)
・通常盤Type-C(CD + DVD)
価格:¥1,524(税抜)
・通常盤Type-D(CD + DVD)
価格:¥1,524円(税抜)
・劇場盤(CD)
価格:¥952(税抜)

『だってだってだって』Type-C に収録
Team BIIメンバーによる自主制作作品
「Be happy/Team BII」
YouTubeのURLはこちらから
Lyrics:秋元康 Music & Arrangement:ツキダ タダシ
Team BII メンバー:
東由樹、梅山恋和、岡本怜奈、小川結夏、加藤夕夏、小嶋花梨、塩月希依音、上西怜、新澤菜央、中川美音、中野美来、原かれん、本郷柚巴、三宅ゆりあ、山田寿々、山本彩加、山本望叶、横野すみれ

監督:小嶋花梨
振付:加藤夕夏

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