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彩風咲奈が役者の卵を演じる宝塚雪組『ハリウッド・ゴシップ』が開幕

ぴあ

『ハリウッド・ゴシップ』 (C)宝塚歌劇団

宝塚歌劇団雪組の2番手スター、彩風咲奈が主演する、『ミュージカル・スクリーン「ハリウッド・ゴシップ」』が、本日10月11日、KAAT 神奈川芸術劇場 ホールで開幕する。

舞台は、サイレントからトーキーへと時代が変わりつつあった1920年代のハリウッド。黄金期と呼ばれた30年代を前に、活気を見せ始めていた映画の都で、見果てぬ夢を追い求める人、過ぎ去った栄光にすがる人、さまざまな人たちの光と闇が交錯する。

彩風が演じるコンラッド・ウォーカーは、映画スターを志しながら、好機に恵まれず、エキストラとしての日々を送っていた。最後のチャンスと決めて臨んだ大作映画のスクリーンテストでも、選ばれたのは若手人気スター、ジェリー・クロフォードで、“出来レース”だったと知ったコンラッドは、怒りにまかせてスタジオに押しかける。しかし、そこで往年の大女優アマンダと出会い、彼女からスターになるための手ほどきを受けることになった彼は、悲願だったハリウッドスターへの階段を昇り始めたのだが……。

前回の大劇場公演『壬生義士伝』で、藩の重臣としての立場と、幼馴染みとの友情の狭間で苦悩する大野次郎右衛門役を好演した彩風が、これまで演じてきた同じ俳優役でも、『凱旋門』のアンリ・ジャルダン、『20世紀号に乗って』のブルース・グラニットとは違う、野心を抱き、成功を夢見ながら、ハリウッドで生きる青年役に挑む。

相手役の潤花は、永久輝せあ主演の『PR×PRince』に次いで、今年2回目の小劇場ヒロインとなるが、演技力には定評があり、ジェリーの恋人と噂される新進女優エステラ役をどう造型するか、注目される。

そのジェリーを演じるのは、華やかな美貌がスター役にはよく似合う彩凪翔。そのほかの出演者には、映画会社の大物プロデューサー役に専科の夏美よう、大女優アマンダには同じく専科の梨花ますみ、映画監督ロバートに真那春人など、芸達者な面々が顔をそろえる。

演出を担当するのは田渕大輔。雪組作品を手がけるのは、2016年に大ヒットした早霧せいな主演の『ローマの休日』以来となるが、今回はオリジナル作品をどんな舞台に作り上げるのか、こちらにも注目が集まっている。

本日から10月17日(木)までKAAT 神奈川芸術劇場 ホール、10月23日(水)から31日(木)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演。

文:原田順子

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