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記録映画『私たちの青春、台湾』にオードリー・タン、多和田葉子らコメント

CINRA.NET

20/9/30(水) 12:00

©7th Day Film All rights reserved 2017

ドキュメンタリー映画『私たちの青春、台湾』の著名人コメントが到着した。

『第56回金馬奨』最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した同作は、「ひまわり運動」の関係者と台湾の民主化にフォーカスした作品。フー・ユー監督と、「ひまわり運動」のリーダーであるチェン・ウェイティン、社会運動に参加する中国人留学生ツァイ・ボーイーらとの出会いや、彼らの運命が失速していく様子、アグネス・チョウらとの交流、台湾、香港、中国が直面する問題、民主主義の持つ残酷さが映し出される。

コメントを寄せたのは台湾デジタル担当大臣のオードリー・タン、安藤桃子、多和田葉子、李琴峰。今回の発表とあわせて予告編が公開された。公開日の10月31日には、フー・ユー監督が登壇するオンライン舞台挨拶を実施。

オードリー・タン(台湾デジタル担当大臣)のコメント

三・一八ひまわり運動は、一九八〇年代以降の台湾における最大規模の学生・市民による抗議運動で、台湾における行政をも巻きこむ社会活動の展開に、現在に至るまで深く影響を及ぼしている。運動の主力として、多くの若者が痛みや熱い思いを体験し、改めて人生の進むべき道を決めていった。

『私たちの青春、台湾』は、運動の過程での喪失や奮闘を真摯に記録しており、民主的な社会にとって最も意義のある教訓になっていると言っていい。それは、単に未来を夢見るだけではなく、困難と向き合い勇気を持って挑戦してはじめて、本当に自分の進むべき道に出ることができ、私たち自身を通して未来を呼びこむことができる、ということなのだ。

安藤桃子のコメント

かつての日本の学生運動を彷彿とさせる本作は、タイトルの如く「青春」を捉えたドキュメンタリーだと思っていた。しかし、気付けば私は予測とは違う出口に立っていた。この映画が“このような終わり方”が出来たことが、社会の視点が逆転しつつある象徴であり、希望だと感じる。

多和田葉子のコメント

まちがいだらけで、もろくて、おそろしく魅力的な若者たちが集まって、社会をゆさぶる。そのようすを記録に撮ろうと張り切る若い監督の期待はある時点でみごと裏切られるが、映画を観た人の心には、「過ぎ去った青春」という言葉で括ってしまえない強い残響が残り続けるだろう。

李琴峰のコメント

女性大統領、同性婚、優れたコロナ対策――近年の「進歩的な台湾」の礎を成した2014年のひまわり学生運動は、決して突然起こった出来事ではない。無数の小さな流れがやがて歴史を変える奔流となっていくそのさまを見つめては何度も涙ぐみ、同時に民主主義の、何かを変えることの、そして人間の難しさに、思わず溜息を漏らさずにいられない。

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