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勅使川原三郎「ダンスだからこそ可能な舞台化」、「白痴」が愛知県芸術劇場で開幕

ナタリー

20/7/17(金) 12:18

「白痴」過去公演より。(c)Akihito Abe

勅使川原三郎 芸術監督就任記念シリーズ「白痴」が、本日7月17日に愛知・愛知県芸術劇場 小ホールで開幕する。

本作は、今年4月に同劇場の芸術監督に就任した勅使川原三郎による、芸術監督就任記念シリーズの第1弾。2016年に東京のカラス・アパラタスで初演された本作は、同年に東京・シアターX、2018年にフランス、イタリア、2019年にはイギリス、ロシアで上演されている。

ドストエフスキーの同名小説を下敷きにした本作では、“白痴”と呼ばれるムイシュキン公爵役を勅使川原が、ナスターシャ役を佐東利穂子が担当。構成・照明・衣装・選曲を勅使川原が手がける。開幕に際し、勅使川原は「このダンス作品によって現れる世界は、文化や時代背景を超えて『今、ここ』でもありつづける葛藤であると私は考えます。揺れ動く内面を抽象的に、あるいは象徴的に展開する身体の詩的表現と言っていいでしょう。ダンスだからこそ可能な『白痴』の舞台化であります」とコメントした。

公演は7月19日まで。なお関連企画として、勅使川原によるドローイング展「見知らぬ国」が19日まで愛知・愛知芸術文化センター地下2階 アートスペースXにて開催される。

勅使川原三郎コメント

原作はドストエフスキーの「白痴」。

この長編小説から私は、ムイシュキン公爵と貴婦人ナスターシャという男女の間にひそむ不可能な愛に焦点をあてました。

精神があまりに純粋であるが故のはかなさと過剰さを内容の基盤に、互いに抱く愛情への葛藤がつづく。

未解決のすれ違いは、決定的な孤立へ向かい愛情はより高まる。その孤立は人間の本来の姿なのかもしれない。

このダンス作品によって現れる世界は、文化や時代背景を超えて「今、ここ」でもありつづける葛藤であると私は考えます。

揺れ動く内面を抽象的に、あるいは象徴的に展開する身体の詩的表現と言っていいでしょう。

ダンスだからこそ可能な「白痴」の舞台化であります。

勅使川原三郎 芸術監督就任記念シリーズ「白痴」

2020年7月17日(金)~19日(日)
愛知県 愛知県芸術劇場 小ホール

構成・照明・衣装・選曲:勅使川原三郎
出演:勅使川原三郎、佐東利穂子

勅使川原三郎ドローイング展「見知らぬ国」

2020年7月14日(火)~19日(日)
愛知県 愛知芸術文化センター地下2階 アートスペースX

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