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横浜・みなとみらい特集

“超縦長”だからこそできるアニメーション表現!「ぴあアリーナMM」 参加アーティストらが語る座談会第3弾

特別連載

第4回

20/9/4(金)

横浜みなとみらいに今年7月10日に開業した新施設「ぴあアリーナMM」。普段から多くの市民や通勤者、観光客が行き交い、公演時には最大1万2千人の観客が訪れるそのエントランス前の空間「Motion Corridor(モーションコリドー)」で、7月1日より、映像と音響によるインスタレーションアートの放映が開始された。

横浜みなとみらいにオープンしたぴあアリーナMM。写真右は1Fエントランス前の空間「モーションコリドー」

約50メートルの通路にある8本の柱には、それぞれ55インチの縦型ディスプレイ2台を使った、巨大な縦長のサイネージが設置。 今後、この環境を舞台に、さまざまなクリエイターの作品が展開される予定だ。

今回は、その記念すべきオープニング作品を制作した3名の映像作家のうち、シュールで個性的なアニメーション『エウロパ』を手がけた山田遼志、企画・制作を担ったバスキュールの上田昌輝、「ぴあアリーナMM」の体験型コンテンツの企画を担当するぴあの平野淳による座談会をお届けする。 街に開かれた実験的な空間における作品づくりで、彼らはどのような点にこだわり、何を考えたのか? そこから見えたパブリックアートの可能性とは?

「エウロパ」Ⓒ 2020 RYOJI YAMADA

現実にあり得ない世界を描くアニメーションを“超縦長”のフレームで
山田遼志 × 上田昌輝 × 平野淳 座談会

左から山田遼志、上田昌輝(Bascule)、平野淳(ぴあ)

── 公演日には最大で1万2千人の人が訪れるこの「Motion Corridor」。アート作品を流し、観光客や、この街に在住・在勤する人々に向けたパブリックアートの場となっています。山田遼志さんに作品をオファーした理由はどんな事でしょうか?

上田 3名のアーティストさんに映像制作をお願いしていますが、アニメーション作家の方は必ず1人はお願いしたいなと思っていました。「9:32」っていう、超縦長のサイネージでアニメーションって一体どんな感じなのだろうと思ったのが最初のきっかけです。

アニメーションの良さは、現実にあり得ない世界を描ける所にあると思っていて、それに加えて超縦長ってどんな表現が出来るのだろうと。簡単に言うと、物が上下に移動していくとか、りんごが無重力で上に登っていくとかあると思うんですけど、そういうすぐ思いつける発想だと、どうしても斬新な映像にはならないだろうなと思いました。この「9:32」という縦長を、大喜利力というか、ユーモアのあるアイデアで面白く作ってくれる方がいいなあと思い、山田さんにご相談させていただきました。

山田 僕がアニメーション制作をした「キセル」のMVを見てくださったんですよね。

上田 そうです。無重力感がすごく良いなと思って、勝手に縦長の枠に当てはめて見ていたりして。

山田 あれは水彩でアニメーションを作っているのですが、時間がすごくかかるのと、レギュレーションがしっかりしているクライアントワークとかだとあんまり採用できる機会がなくて。またどっかでやりたいなぁと思っていたら、ちょうどそれをリファレンスにしていただいていたので、「またやれるんだ!」っていう感じで嬉しかったです。普段作っているアニメーションは「16:9」で横長なんですよね。横長って、横の移動だったりとか、横と奥の空間の移動によって映像の中に空間を出すんですけど、縦だからこそ面白い表現が出来るかもと考えました。

アニメーションを手掛けた山田遼志

上田 特に本作はショートフィルム形式でストーリーがあるので、縦長でショートフィルムとなると、なおさら珍しいですよね。

山田 他には無いと思います。

上田 「落ちてくる」というのは一つあったとして、その他は最初にどういうものを取っ掛かりにしてアイデアを出されたんですか? 

山田 上田さんとオリエンする中で、「8本柱があって、その間に人が並ぶ」と伺っていたので、という事は、ここに並んでいる人を覆うような作品になるんだろうなと思って。その人たちの周縁を描かければ良いなと思ったんですね。

毎回そうなんですけど、作品を作る時は、散文詩だったり、詩にもならない様なその空間を思い描いた感じの文章をバーッと書くんですよね。それが字コンテになるんですけど、そこからいろいろ精査していってモチーフを選んでみたりとかして、絵を選んでいきます。

上田 字コンテというか、本当にプロットですよね。プロットが出てきて、そのプロットから絵を考える。なるほど、なるほど。

バスキュールの上田昌輝

山田 色々なイメージみたいなものを精査するために、まず文字から考えて、それを絵にしていくみたいな。たくさんのイメージを最初から絵にするとまとまらないから、まずストーリーを考えます。

上田 山田さんは脚本込みでいつも考えていらっしゃいますよね。もうずっと前からそういうスタイルなんですか?

山田 大学を出て、3年働いてフリーになって、そこからドイツに留学し、「フィルムアカデミー」というところに1年間在籍していたのですが、その時にかなり鍛えらました。そこには世界的な作家さんがいたので、弟子入りしに行くみたいなかたちで行ったんですけど、その方がよく一緒にやっている脚本家の人にもつかせていただいて、その人の脚本の作り方というのをいろいろ教えてもらいました。

日本にいる時はアニメーションを独学でやっていて、プロットの様なものは作っていたのですが、ドイツの先生には「普通の脚本の作り方じゃないよね」と言われて、「(山田さんの作品には)メタファーがめちゃくちゃあるから、1個1個のメタファーのつながりをちゃんと理解しながらまとめていけ」みたいな。それをかなり、本当にセラピーみたいな感じで対談してやっていくんですよ。そのやり方を日本に帰ってきてからも続けています。ドイツから帰ってきてまだ1年くらいなので、まだ浅いんですけどね。前は、絵から文章でつなげていくみたいなことをやっていたんですけど、最近は絵を文章で削っていくみたいな感じにしています。

独自の世界観を生み出す「水彩アニメーション」

── コロナ禍での作品作りはいかがでしたか?

山田 本当に時間がかかりましたね。元々はアシスタントもいて、そんなに時間をかけない座組みにはなっていたのですが、アシスタントの子がおじいさんと住んでるから、コロナの感染防止の為に作業場に呼べなくなっちゃって。単純計算で倍の作業が発生してしまって。

上田 本当に予想つかない事態でしたものね。紙に水彩で描いて、それをスキャンして映像にするっていうやり方ですか?

山田 いえ、パソコンで1回アニメにして、それを印刷して、水彩で描いて、またスキャンする。アニメを2回描いているんです。水彩紙だから1枚ずつしかできなくて。普通紙でやればそんなにかからないんですけど。今回の場合は1枚10分くらいかかっています。それを1,000枚いくかいかないかくらいの枚数やるのと、「あ、ここ描き忘れた!」とか、チェックして修正して…の流れもあるので。すごく非効率で、ちょっと今回はやりすぎました(笑)

── そこまで大変な想いをされて、全てデジタルにしないというのは、表現に差が出てくるからなのですか?

山田 そうですね。どれだけ一般的なメインストリームから外せるか、という想いで作っているので、パソコンで描いちゃうとちゃんと作っちゃうというか。色もしっかり塗ってあって遊びが無い感じになってしまう。水彩だとどうしても滲みや歪みが出るし、パソコンの水彩画風というのもあるのですが、それは「水彩のテクスチャが乗っている」だけになってしまうので。

上田 聞いているだけで大変そうですよね……作業時間にかかった時間でいうと、2ヶ月半くらいか。

山田 企画している時が一番楽しいんですよ。「こういうのやりたい」と話して、OKもらって、話すうちにまたアイデアが膨らんで。で、実際に作業をはじめると「これ大変だなぁ、やりたくねぇな〜」みたいな。「なんであんなこと言っちゃったんだろうなぁ」って。「オールデジタルにしようかな、今ならバレねぇかな」っていつも後悔しながらやってます(笑)。

列に並ぶ時間を「待っている」から「一息つく」余裕へ変えたかった

上田 今回コアに置いたテーマは何だったのか、改めて聞いてもいいですか?

山田 やっぱり「この場所に人が並ぶ」、というところじゃないですか。僕もライブとかよく行くんですけど、並ぶのってやっぱ、あんまりいい気はしないですよね。イライラする気持ちを抑えながら、ワクワクする気持ちを選んでいくみたいな感じだと思うんですけど。それをけ自分でバイアスかけてワクワクする気持ちに持っていくのはストレスかもしれないと思って、そこのバイアスを作品で削るようなものになればいいなぁと。なので、アニメーションの中でどれだけふざけられるか、というのをやったんですね。「そんなに真面目に自分の好きなアーティストを待たなくていいんだ」というか。わかります?(笑)

上田 あの空想にふける男の人から始まって、ふざけた世界が始まるという。なるほど、あの男性は待っているんですね。

山田 「待ってる時間を、なんか自然に受け入れられるんじゃない?」みたいな、そういう自分の経験にも基づいているんですけど。時計を見ていたり、歩いてみたり、それを8本の柱にはめていって、8本が同じ動きをしているわけではなくて、柱と柱の間のところに想像する余裕を生みたいなと。

── 完成された作品をご覧になっていかがでしたか?

山田 まず、色がすごく綺麗に出ていて。音も良くて。

上田 思った通りに出てましたか?この状況下で何度も現場に足を運べたわけではありませんでしたが、作品の完成形というか、想像してたのと、実際に体験したのと。

山田 出ていました。音楽を担当してくださった、クチロロの三浦さんに、真面目っぽかったりカッコいい感じにはしたくないと伝えていたのですが、分かってくださって。口笛とかやまびこみたいな音がすごくアクセントになっていて。

上田 吐息もありますよね。

山田 あれは僕の声が採用されています(笑)。あの「はぁ〜」みたいなのとかって、ぴあアリーナMMの様なワクワクする場所では聞かないような声だとは思うんですけど、「いったんここで呼吸を置こうよ」みたいな、深呼吸の様な呼吸をイメージしています。

上田 素敵なゆるさですよね。気持ちとして、気張って見なくていい感じになってるっていうのは、体験としてとても面白かったです。

山田 それは意識しました。最後まで、観なくてもいいというか。どこから見てもいいし、別にずっと見なくてもいいし、みたいな。彫刻とか、ホテルの絵画とかは、たぶんそういうものじゃないですか。意識して見るものじゃないけど、そこにあることでその空間をちゃんと包み込んでくれるみたいな、空間を定義づけてくれるものだと思うんですよね。なので、押し付けがましいものになるのはよくないなぁと思ったんですよね。難しい感じになっちゃうのは嫌だなと思ったんです。

「映像はアートなのか?」デジタルサイネージは社会貢献になり得る

山田 デジタルアート、デジタルサイネージって、結構最近出てきた言葉じゃないですか。「映像はアートなのか?」みたいな話は、けっこう仲間内でもよくするんですよ。

上田 その話すごく聞きたかったんです。

山田 僕もよく分からないんですけど(笑)、まず価値をどうやって決めるのかが必要ですよね。それには文脈が必要なんですけど、映像の文脈がまず100年ないので、どうしてもエンターテインメントの方向に行ってしまうみたいなことがあって。エンターテインメントのほうに行くと、やっぱり視聴者がいて成り立つものじゃないですか。だから、果たして映像は、今までの価値観で言うとアートって言うのかなっていうのがあって。映像ってエンターテインメントとアートの間らへんにあるのかなぁといつも思うんですけど。だから今回の様に「自由にやってください」と言われて、アート的な表現をするのは一つの実験の様にも思えました。

上田 映像作品って、世間の認識として、それそのものがアートとして販売されるということは多くないですよね。今回の山田さんの作品も、1個形として「16:9」以外の媒体として離れたときに、アート作品として成立するのってどうなんだろうみたいな感じはしていて。どうやったら売れるんだろうか、映像って、みたいな。

データじゃないですか、今の映像って。フィルム自体が売れるのはなんかわかるんですけど、映像っていうのは、もうデータとしてコピーしうるものじゃないですか。それをどうやって売っていくんだろうとなったときに、その映像の持っている付加価値なんだろうなぁと思っていて。それこそフレーミングで、あの柱込みでセットだったりとか、映像がそこでしか見れないみたいなような空間としてのセットだったりとか、そういう体験というか、今までにない新しさ込みなんだろうなぁみたいなものはありますし、一方で、じゃあそれがアートなのかみたいなのは、ちょっと難しいですけどね(笑)。今回アート作品ということで出したけど、そのへんにかなり課題を感じていたということですよね、山田さんが。

山田 そうですね。話を聞いていてそういえばと思ったんですけど、公共空間にそういう新しいセットを組んでやっていくというのは、けっこう社会貢献の一環だと思うんですよね。こうしてぴあアリーナMMみたいな建物だったり、都市みたいなところにどんどん置かれていくというのは、アートが時代に合ったかたちに変わっていくことだと思うんですよね。

上田 日本においてアニメーションをアートとしてやっていくって、けっこうハードルがあると思うのですが、そういうところのアウトプット先で「Motion Corridor」の様な場所が増えていくといいなぁとは思っています。これが山田さんに今回お願いした理由でもあるんですけど、海外と比べてアニメーション作家と呼ばれる人が少ない中で、今回の作品が多くの人の目に止まって、若手アーティストたちの目標になっていったらいいなと。

山田 いやぁ、恐れ多いですね(笑)。横浜市が若手のアニメーション作家を支援するコンペティションみたいなのをやっているのですが、こういうデジタルサイネージを使ったコンペティションとかがあってもおもしろいですよね。ぴあも『PFF』というコンペティションやっているじゃないですか。映画館以外のそういう場所が存在して、もっと門戸が開かれているっていうのはあったほうがいいだろうなぁとは思いますね。横浜はたぶんそういう都市じゃないですか。もっと活性化されるといいだろうなというのはあって。

上田 歴史が短いからこそ、フォーマットにとらわれずに自由な作品をいろいろ募集していける場になったらいいなとは思いますね。

歴史学者の親に影響。山田遼志の発想の根源とは?

上田 今回もそうですが山田さんの作品って、現実には存在しないストーリーで、次のフレームが読めないんですよね。でもストーリーにはなっている。頭の中がどうなってるのかなって思うんですよね(笑)。

山田 自分でもシュールだなぁとは思います。どうなってるんですかね? どうなってるんだろう(笑)。シュールレアリスムが出てきたのが1920年代ぐらいから30年代、そこから止まってるんですよ、僕の頭って。スチームパンク的な考え方だと思うんですけど、あれって「もし世界に電気がなかったら」みたいな発想じゃないですか。「もし写真がなかったら」と考えると、たぶん写真のような絵をずっと描き続けて、ピカソみたいなのは生まれないみたいな話にもなったりもするんですよ。マルセル・デュシャンとかは『階段』というアニメーション的な絵画を描いていて、それがアニメーションの原点のひとつという説にもつながって。ただ、その場合、そもそも写真がなかったらフィルムがないから、アニメーションにならないんですけどね(笑)。そのへんの1900年代の前後らへんで頭が止まっていて、あと、歴史の背景ですよね。第一次世界大戦とか二次大戦のところとか、大戦後のヨーロッパの世界観みたいなところにずっととらわれていたところがあって。

上田 面白いですね、その発想というか考え方の根源はどこから?

山田 親がまず歴史学者っていうのがあって。なので、僕が小さい頃から、中世の戦争の理由みたいなテーマで論争しているのをよく見ていて。例えば夕飯に餃子が出てきたら、餃子にまつわる歴史的な背景を聞くんです。「フビライ・ハーンがヨーロッパまで行ったから、ヨーロッパにも餃子あるんだけど知らないの?」みたいな。

上田 すごい家庭環境(笑)。

山田 昔って写真がないから伝える手段が絵画だったじゃないですか。だから親が絵画にも結構詳しくて、一人っ子だったというのもあって絵を描いている時間も多くて。そこからサッカー部にいきなり行くんですけど、高校三年生くらいで「やっぱり美術やろう」って。それまでは絵を書いていることは隠していたんですよ。「男はこう、女はこう」みたいな考え方に染まってたので、「絵を描く」とか「美術をやる」っていうのは大きく女性のもので、男性は外に出て行ってもっといろいろ快活にやっていこうみたいなのにけっこう縛られてたんですけど、それがくだらないなと気づいてやめました。

多摩美術大学のグラフィックデザイン科に進み、世界中のいろんなアニメーション作品を授業で見させてもらってショックを受けました。大学院では映画文法を一から教えてもらったり。会社では『AKIRA』の制作スタッフの方がいたり小さいころ見てたアニメCMのアニメーターの方がいっぱいいたりして、技術の高さや経験の豊富さに圧倒されました。あとは、母親は東ヨーロッパのほうとかロシアのことに詳しかったので、そっちの方のアニメーションはよく見ていました。本当はでも、画家になりたかったですけどね。多摩美生や芸大生の油絵を見て「無理無理無理!」みたいな(笑)。「こんなに上手い人いるんだ」と思ってやめて、じゃあいっぱい描くか!と。

上田 アニメーションで表現するのも、それはそれで難しくてかなり茨の道だとは思うのですけどね。それを実現されていて素晴らしいです。

山田 本当は画家になりたかったからこそ、絵画とどう匹敵できるような作品を作れるか、というのは考えます。美術館で、すごい絵画の前では1〜2時間もう動けなくなったりもするし、逆にぜんぜん琴線に引っ掛からなかったらスッと通りすぎるじゃないですか。でも、映像って始めから終わりまで見ないとわかんないから、そこでの責任感みたいなのはいつも思いますね。「やっぱちゃんとやんなきゃな」みたいな。

大勢の人が訪れる、通りがかるこの場所で何かを考えるきっかけに

── 今回の制作を経て、今後の山田さんの作品作りに活かされそうなことはありましたか?

山田 改めて、パブリックな場所に映像を置く意味みたいな事を考えるきっかけになりましたし、映像におけるアートの位置づけみたいなのとか、そういうめんどくさいことを(笑)、考えるきっかけになりました。あとは、今回の様なプロットの作風は長いこと封印していたので、ここをまたチャレンジ出来たので、もう1回こっちを掘っていこうかなというのは思っているんですよね。今回みたいなシュールな方向というか、もっとやっちゃっていいのかなぁ、まだやれる事あるなあと思って。でも、本当今回やりたいだけやれたので、どうもありがとうございます。

上田 良かったです(笑)。

平野 山田さんの作品を見て「一息ついてほしい」みたいな部分は、確かにそうだなと思いました。上田さんも言ってたんですけれども、肩肘張らずに触れられるアート作品というのがとても魅力的だと思います。僕自身、普段エンターテインメントを仕事にしているので、なかなかアートというものとちゃんと向き合うタイミングってないんですけれども、今後エンターテインメントを目的に来たお客さんも、アートの入り口としてすごく触れやすいのかなって。「Motion Corridor」という場所に合ったすごくいい作品を作ってもらい、また山田さんに「やりたいいだけやれた」と言ってもらえたのは、本当に嬉しいです。

「ぴあアリーナMM」の体験型コンテンツの企画を担当したぴあの平野淳

山田 あぁ、よかったです(笑)。

平野 今後イベントが始まると1万人規模の人が来たり、また公演がない日にも2階のカフェを訪れる人がいたりと、日によって人の流れが大きく変化します。「Motion Corridor」が訪れた人たちに色々なことを感じてもらえるきっかけになると嬉しいです。



(取材・文:中村梢 インタビュー撮影:藤田亜弓)

最後に3Fラウンジ「CLUB 38」にある雑誌表紙風フォトスポットで!

プロフィール

山田遼志/RYOJI YAMADA
http://ryojiyamada.com/
アニメーション作家、アーティストとして活動。文化庁新進芸術家海外派遣研修員としてドイツに留学。手書きのシュールな世界観のアニメーションは国内外で高い評価を得ている。

上田昌輝 / Masaki Ueda
映像ディレクター
1993年生まれ、Bascule inc.所属。MVや広告映像のディレクションから、インタラクティブコンテンツ制作まで、映像領域をデザイン。映像作家100人2019選出。2019年、野外フェス「岩壁音楽祭」立ち上げ、音楽領域でも活動中。

平野 淳 / Jun Hirano
ぴあ株式会社 共創マーケティング室 分析ユニット 兼 アリーナ事業創造部 企画ユニット 兼 戦略企画室
2014年ぴあ株式会社入社。チケット販売サイト「チケットぴあ」の新規サービス企画・開発や、音楽イベントのチケット仕入営業を担当。現在は、横浜・みなとみらいに新設された音楽アリーナ「ぴあアリーナMM」の体験型コンテンツの企画を担いながら、顧客分析や新規事業企画などに携わる。

関連情報

「ぴあアリーナMM」モーションコリドー
デジタルサイネージ放映時間
11:00~20:00  ※7/1(水)~当面の間
アートインスタレーション放映時間
毎時00分、30分~
※ぴあアリーナMMでの公演の有無に関わらず放映されます。
※放映スケジュールは急遽変更となる場合がございます。



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