押井守の あの映画のアレ、なんだっけ?
『ゲーム・オブ・スローンズ』ってお好きですか?
月2回連載
第15回
Q.
『ゲーム・オブ・スローンズ』のDVD&ブルーレイのコンプリートボックスが12月4日に発売になります。僕はどうしようか迷っているんですが、押井さん、買いますか!?
※本記事では、本シリーズ全話を観ていることを前提に、ネタばれをまったく気にせずにトークしておりますので、未見の方はご注意ください!
── 今回は『ゲーム・オブ・スローンズ』(以下『GOT』)についてです。全章・全話収録したボックスセットを自腹でも買うのかという何ともダイレクトな質問。ちなみに12月4日に発売で、DVDは3万5000円くらい、ブルーレイは4万3000円くらいのようですね。
押井 いただけたら買いませんが、いただけないなら買います。Macのパソコンでも再生できるDVDですね。
私にとって『GOT』はとても大きい存在。自分の仕事を考える上でも重要だし、ファンタジーとしてダントツでしょう。
── ピーター・ジャクソンの『ロード・オブ・ザ・リング』より?
押井 全然レベルが違います。
── うっそー! 押井さん大好きだったじゃないですか?
押井 最初はね。第1作目を観たときは確かに凄いと思いましたよ。でも、回を重ねるたびにどんどんダメになっていった。長尺過ぎるし、やはり描写がハンパ。PG-13の描写だから官能も血もない。ファンタジーは、架空の世界を舞台にしつつ人間を語るものだから、もれなく血みどろだし、とても人間臭いはず。そういう現実原則を無視すると絵空事になってしまう。『ロード・オブ・ザ・リング』はそこまではないけど、やはりきれいすぎた。
そういう不満にすべて応えてくれたのが『GOT』ですよ。
たとえばこのシリーズには3頭のドラゴンが出てくる。ドラゴンってファンタジーにおいて、どんな役割を務めていると思う?
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