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小芝風花が語る、『モコミ』など相次ぐ主演作での経験 「今後の役作りにもきっと生きてくる」

リアルサウンド

21/1/23(土) 10:00

 テレビ朝日系土曜ナイトドラマ『モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~』が、1月23日より放送される。本作は、『妖怪シェアハウス』(テレビ朝日系)で連ドラ初主演を飾った小芝風花が、再び土曜ナイトドラマ枠で主演を務めるヒューマンホームドラマ。『僕の生きる道』シリーズ(関西テレビ・フジテレビ系)など数々のヒューマンドラマを手がけてきた脚本家の橋部敦子と初タッグを組む。

 リアルサウンド映画部では、ヌイグルミや植物など、感情を持たないとされているモノの気持ちが分かってしまうという繊細な“感覚”の持ち主の主人公・清水萌子美を演じる小芝にインタビュー。「今まで演じたことがない役」という萌子美との向き合い方、コロナ禍で考えたこと、そして今年の目標まで話を聞いた。

「自分の意見をちゃんと言えるように」

ーー本作の脚本を読んだ感想は?

小芝風花(以下、小芝):家族の日常会話がすごくナチュラルで、清水家それぞれのキャラクターがよく出ている作品だと思いました。清水家のみんなが抱えている問題や本心が今後どんな形で出てきて、再びみんなが家族としてどうつながっていくのか楽しみです。

ーー小芝さん演じる萌子美は、ヌイグルミや花と会話ができるという少し変わったキャラクターです。

小芝:萌子美ちゃんはモノの気持ちが分かるからこそ、人の気持ちも敏感に感じられる優しい子なんです。ただ、小さい頃からその能力のせいで「変わっている」とか「気持ち悪い」と思われてしまったが故に、人と向き合うことが怖くなってしまったという過去がある役柄でもあります。

ーーほかの人からネガティブに思われるんじゃないかという不安は、萌子美に限らず誰しもが少なからず持っているものかもしれません。

小芝:そうですね。萌子美ちゃんはおじいちゃんの存在がきっかけで自分が閉じこもっていた殻を破るんですが、そういうきっかけって、なかなか日常の中で見つけづらいものだとも思うので、萌子美ちゃんと同じように不安を抱えている人たちにとってこの作品が殻を破るきっかけになったら嬉しいです。私も、「こういうことを言ったら嫌な雰囲気になるかな」と考えて、笑ってごまかしちゃったりすることがこれまで多かったんです。でも最近は、やっぱり自分の意見をちゃんと言えるようにならなきゃいけないと考えるようになりました。

ーー小芝さんがそう考えるようになったきっかけは?

小芝:昨年からコロナウイルスの影響で家にいることが多くて、自分と向き合う時間も自然と増えたんです。自分もいろんな作品や人に会う中で、考え方や知識も少しずつ増えてきたのですが、それを自分が言うのはおこがましいかなとか、生意気と思われるんじゃないかという怖さがあって。ただ、当然相手も自分もエスパーじゃないから言葉にしなきゃ伝わらない。そのことは、これまでもずっと悩んでいたことなんですが、そんなときに自粛のタイミングが訪れて、ただ自分の気持ちを押し通すのではなくコミュニケーションとして、現状を良くしていくためにどうするべきか、改めて意識するようになりましたね。

ーーお仕事でもそうした意識は反映されていますか?

小芝:そうですね。お仕事柄、いろんな人とお会いする機会が多いのですが、撮影の期間はスタッフさんや共演者の方とぐっと距離が縮まるので、監督だけじゃなくてカメラマンさんや照明部さん、音声さんたちの意見もお伺いできるようになるべく積極的にお話をするようにしています。

「キャッチボールを楽しめるようになってきた」

ーー一方、そんな小芝さん演じる萌子美は、少し無口なキャラクターでもあります。

小芝:今まで演じた役とも全く違うキャラクターなので、萌子美ちゃんを演じるのはすごく難しいです。口数がそんなに多くない子なので、表情を大切にするようにしています。今は、毎シーン毎シーン模索しながら取り組んでいます。人との距離感って、家族や友達といった関係で全然違うんだと萌子美ちゃんを演じると実感します。その経験は、今後の役作りにもきっと生きてくると思います。あと、萌子美ちゃんに近づけるようにというわけではないですが、お花や観葉植物に対して丁寧に扱うように心がけています。萌子美ちゃんはモノを大切にしている子だから、部屋がすごくおしゃれで。私も萌子美ちゃんにならって、最近はドライフラワーに挑戦しています。

ーー小芝さんにも、萌子美のようになかなか人には伝わらないものはありますか?

小芝:それがないんです。私は自分のことを個性があまりないタイプだと思っていて。ただ、金縛りにはよくあいます(笑)。目が覚めても眠気がとれないときに、耳がボーとなって夢と現実の狭間にいるような感覚になるんです。そういうときに家にいたら家族の話し声が聞こえるし、移動中だったらマネージャーさんや周りのスタッフの方の声が聞こえるんです。でもその声で起きてみたら周りに誰もいないってことがあって、怖いです(笑)。

ーー2020年は主演作も相次ぎ、今年も早速の主演ドラマと大活躍が続いている印象です。

小芝:ありがとうございます。嬉しいです(笑)。ただ、とにかく今後どうなるかわからない、不安が尽きないお仕事なので、とにかく目の前のいただいたお仕事を今年も1つ1つ全力で頑張っていきたいです。

ーー経験を積むにつれ、演じる方法の変化はありますか?

小芝:最初は右も左もわからないので、自分で台本を読んで考えてきたお芝居をするという感じだったんですが、「お芝居はキャッチボールだ」と、監督や共演者の方から教えていただいてからは、相手のお芝居をちゃんと見て、感じることを大切にするようになりました。いまは、そのキャッチボールを楽しめるようになってきたのかなと思います。まだアドリブは苦手なんですが(笑)。

「作品を作ることができる環境って当たり前じゃない」

ーー2020年の印象的だったお仕事は?

小芝:たくさんありますが、やっぱり撮影期間にコロナウイルスの影響を受けた『美食探偵 明智吾郎』(日本テレビ系)は思い出深いです。途中で撮影が中断したこともあって、この作品の続きが撮れるのか不安になったこともありました。でも、無事撮影を再開できてみんなで集まって撮影をしていると、作品を作ることができる環境って当たり前じゃないんだと改めて実感しました。もうちょっと自己管理も頑張らなきゃいけないなと『美食探偵』のときに思いました。

ーー先ほどもお話にありましたが、小芝さんにとってもコロナの影響は大きかったと。

小芝:そうですね。自分がこの先どうなっていたいのかとか、マネージャーさんやメイクさんたちスタッフの皆さんとより良い関係を築いていくためにどうすればいいのかとか……本当にたくさんのことを考えました。ここまで自分に向き合う時間は、これまで取れていなかったようにも思います。どうしても忙しかったりすると後に回してしまったり、空き時間にゲームをしちゃったりするので(笑)。

ーー役者というお仕事への向き合い方にも変化があったんですね。

小芝:このシーンではこれを伝えたいとか、見てくださっている方にこういうふうに感じてほしいとか、考えるのが楽しいんです。演技を通して、そんな自分の思いが見てくださっている方に伝わったときがすごく嬉しいです。あと、ほかの役者さんのお芝居を見ていて、泣くつもりじゃなかったのに自然と涙が出てきたり、自分の想定外の出来事が起こるのがこの仕事の面白いところだと思います。先ほどのキャッチボールの話じゃないですが、みんなで一つの作品を作っている感覚がいまはすごくやりがいにつながっています。

ーー最後に、小芝さんの2021年の目標を教えてください。

小芝:怖い役をこれまでやったことがないので、やってみたいですし、恋愛モノにも挑戦したいです。今までのイメージとは違う役ができたら嬉しいです。プライベートでは家族でキャンプに行きたいです。去年はたくさん行く予定だったんですが、コロナの影響で行けなかったので、今年はコロナが終息していることを祈って、キャンプが目標です。キャンプグッズはいっぱいあるので!

■放送情報
『モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~』
テレビ朝日系にて、1月23日(土)スタート 毎週土曜23:00~23:30放送
出演:小芝風花、加藤清史郎、工藤阿須加、田辺誠一、富田靖子、橋爪功、水沢エレナ、内藤理沙ほか
脚本:橋部敦子
演出:竹園元(テレビ朝日)、常廣丈太(テレビ朝日)、鎌田敏明
音楽プロデュース:S.E.N.S. Company
音楽:森英治
エグゼクティブプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー:竹園元、中込卓也(テレビ朝日)、布施等(MMJ)
制作著作:テレビ朝日
制作協力:メディアミックス・ジャパン(MMJ)
企画協力:オスカープロモーション
(c)テレビ朝日

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