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嵐、5人の音楽ルーツや個性が明らかに? Spotifyプレイリスト企画「#聴いてつながろう」に注目

リアルサウンド

20/6/4(木) 6:00

 Spotifyの企画「Listening Together #聴いてつながろう」の第8弾アーティストとして嵐が登場した。

(関連:嵐、「Listening Together #聴いてつながろう」視聴はこちら

 この企画は、アーティストがいま一緒に聴きたい音楽を選曲しプレイリストを公開するというもの。嵐の5人はそれぞれ5曲ずつ計25曲の洋楽と、それらについてのコメントとともに選曲している。

 たとえば相葉雅紀は、ルイス・フォンシによる「Despacito」のリミックスや、ジェイ・ Zとアリシア・キーズの「Empire State Of Mind」のような近年のヒットソング、そして最近になってまた話題を集めたレイ・パーカー Jr「Ghostbusters」といった作品を選んでいる。本人のコメントによれば「どれも大好きな曲。踊り出したくなるし、歌い出したくなる。いつ聴いても盛り上がる」とのことだ。ジャンルは様々だがエド・シーランやシーアからも1曲ずつ選び、明確に近年作で固めていることからも、常に海外のトレンドに敏感なことが伝わってくる。どれもダンサブルなナンバーで、非常に”ポップスの人”といった印象を受ける。

 同様に、二宮和也も今年リリースのSZAとジャスティン・ティンバーレイクによる「The Other Side (from Trolls World Tour)」を筆頭に、MAX「Love Me Less (feat. Quinn XCII)」、ジョナス・ブラザーズ「Sucker」と近年作が中心。どことなく“Reborn”企画の作風にも通じるところがあり、現在の嵐(あるいは今後のジャニーズ?)の作品の方向性を汲み取れるチョイスと言えるかもしれない。ただし、本人は「実はそんなに洋楽に詳しくないので、スタッフさんのお知恵をお借りしながら選ばせていただきました」と正直に答えている(笑)。

 一方で大野智は、本人曰く「基本は絵を描いてるときに聴いてた曲」としつつ、「掃除してるとき」や「ひとりでお酒を飲んでいるときにBGM的にかけてる曲」を選んだという。いわゆる“ながら聴き”で、気分を盛り上げる作品とのことだ。そんな彼の選曲からは2つの路線が感じ取れる。一つは、クリス・ブラウンやブルーノ・マーズ、ジャスティン・ティンバーレイクといったR&B系アーティスト。そのうちバラードが2曲あり、歌唱力に定評のある彼のらしさが伝わる。そしてもう一つが、2曲選んでいるLinkin Parkのロック方面。

 そういう意味では、櫻井翔にも共通する傾向がある。ローリン・ヒルなどのソウル~R&B系のアーティストに対して、Mr.BIGやLinkin Park(大野と被っているのが興味深い)といったロック系のバンドも選曲している。櫻井は「家の中にいて、徐々に日が落ちてくるような、そんな夕暮れ時に聴きたい曲を選びました。10代の頃に聴いてた曲から、最近の曲まで幅広く選んでみたつもりです」とコメントしている。まさに彼が10代として過ごした90年代から2000年代にかけての作品に集中していることからも、この時代のR&Bやロックが嵐のルーツと言えるかもしれない。

 最後に、松本潤は5人の中では異色の選曲をしている。彼の音楽への造詣の深さを考えれば、今回のチョイスはルーツというよりはコンセプト重視で、本人の言う「夜に一息ついてゆっくりと時間を過ごそうと思ったときにリラックスして聴く音楽」というテーマに忠実に沿った結果と捉えるのが正しいだろう。その証拠に1曲目にブライアン・イーノの名盤『Ambient 1: Music for Airports』から選曲している。この17分超えのアンビエントトラックは、5人の選んだすべての楽曲の中でも異彩を放っている(筆者個人的にも学生時代によく聴いていた作品なので親近感が湧いてしまった)。続いてマイケル・ジャクソン「Heal the World」、The Beatles「Good Night」、ビル・エヴァンスの名曲のライブテイクなど、どれも穏やかなムードを持ったものに絞っている。

 ”一緒に聴きたい曲”というテーマでも、メンバーによって違った解釈が生まれるのが面白い。その人の個性がにじみ出たり、その世代の音楽的なルーツを感じ取れたり、コンセプト重視に選んだりと、ひとつの企画でも5人の人柄がよく表れている。(荻原 梓)

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