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KinKi Kids 堂本光一はジャニー喜多川を超えるべく新たな作品を創り出し続けるーー誕生日を機に考える

リアルサウンド

20/1/1(水) 6:00

 ついに、2020年がスタートした。誰もが新たな年を良い1年にしたいと願う、1月1日。このめでたい日に、生まれたアイドルがいる。それが、KinKi Kids 堂本光一だ。新しい年の幕開けを歓ぶと同時に、誰かの誕生日をお祝いできるというめでたさ。そんな2つのHAPPYを届けてくれるという意味でも、やはり彼は生まれながらにしてスター性があったのではと思いたくなる。

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 「明けましておめでとうございますって、俺ら言っていいのかな……ってとこあるよね」と、ラジオ『KinKi Kidsどんなもんヤ!』(文化放送)12月23日放送回で、堂本光一はこう語り始めた。ご存知の通り、2019年はジャニーズアイドルたちの“親”とも言える、ジャニー喜多川氏が亡くなった年でもあった。通常の感覚であれば、喪中時の正月に当たるのだろう。

 しかし、ジャニー氏の心情を推し量りながら堂本光一はこう続ける。「僕が思うに、ジャニーさんは、やっぱりみんなとファンのみなさんのために、“おめでとう“と”その年を祝いなさい“って、絶対言うと思うんだよね」「ジャニーさんは“エンターテインメントを届けなさい“、”お客様に楽しい時間を提供しなさい“っていう人なのね」「だから楽しい時間を過ごせればいいなと思っております」と。

 以前から、「ジャニーさんに褒められたことがない」と語っていた堂本光一。渾身の作品を「“最悪だよ“と言われた」とも。堂本光一とジャニー喜多川氏の間には、他のジャニーズメンバーとはまた異なる特殊な関係性があったと伺える。教えを説く師弟でもあり、生き様を見せる父親と息子でもあり、そしてある部分ではエンターテインメントを手がける強烈なライバルのようでもあった。

 そんな2人の関係性が浮き彫りになったのが、堂本光一主演のミュージカル舞台『SHOCK』シリーズだったように思う。2000年、堂本光一が20歳の年に初演を迎えた『SHOCK』。ミュージカル舞台の座長という新たなミッションは、ジャニー氏からの期待を表すものに他ならない。

 作・構成・演出ジャニー喜多川の舞台は、古き良きアメリカ・ブロードウェイのように華やかできらびやかなもの。だが次第に、堂本光一はその派手な演出の中に核となるストーリーを表現したいと考えるようになる。ジャニー氏の信念である「ショー・マスト・ゴー・オン(何があってもショーを続けなければいけない)」というテーマを、より観客の心に届けるために。その思いを聞いたジャニー氏も「YOUの好きにしなさい」と承諾。2005年以降、堂本光一に脚本・演出・音楽を手がけるようになった。

 「ジャニーさんの名前を傷つけちゃいけない」「ジャニーさんにノーと言われるものは作ってはいけない」という強いリスペクトを念頭に置きながら、自分なりにこだわりを持った演出には「絶対にいいシーンにする」と一歩も引くことはなかった。「勝手にすればいいじゃない!」と言い残し、ジャニー氏が帰ってしまったということも。そのときの心境を、堂本光一は「ぶつかっておかないと、いつまで経ってもジャニーさんを超えることはできない」と語っていた。(参照:https://thetv.jp/news/detail/101965/)

 師の言葉を守り、その中で自分なりの方法で改善し、そして新たな舞台を創り出す。「守・破・離」の3段階を経て、堂本光一とジャニー喜多川氏は同志のような存在になれたのではないだろうか。偉大な存在を崇めるだけではなく、「超えたい」とぶつかってこそ、同じ世界を見ることができるのかもしれない。

 だが、親や師と呼べる人は、長く生きてきた分、先に空へと旅立つ可能性が高い。それをわかっていても、なかなか日常ではその感謝や恩を返せずにいるものだ。だから、私たちも今日このタイミングで改めて、堂本光一の誕生日とジャニー氏との関係性に思いを馳せ、親や師と仰ぐ人に挨拶をしてみるのも、いい1年の幕開けとなるのではないだろうか。

 「もうすぐ41になるのに、まだ王子様というふうにね、言っていただけるのは……早く王様になりたいよ! フフフ(笑)」見た目はいつまでも美しい王子様キャラだが、その内面には芸能界の育ての親であるジャニー喜多川氏にも負けない、職人的なエンターテイナーのキングがあることをファンは十分わかっている。堂本光一がジャニー喜多川氏を超えるべく新たな作品を創り出し続けることを、そして今度は堂本光一を「超えたい」と挑むような次世代が育つことを期待しながら、2020年の活躍も楽しみにしている。(佐藤結衣)

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