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「週末映画館でこれ観よう!」今週の編集部オススメ映画は『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』

リアルサウンド

20/2/21(金) 19:00

 リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、いつも編集部の誰かにスマホの充電器を借りている大和田が『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』をプッシュします。

『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』

 前作がヒットを記録し(参考:この秋の隠れたヒット作 『スマホを落としただけなのに』と『日日是好日』から学ぶべきもの)、続編として製作された『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』。今回は千葉雄大が主演、新ヒロインに白石麻衣、そして前作から引き続き成田凌が出演し、中田秀夫が再び監督を務めた。

 前作からその影を曇らせていた千葉が演じる加賀谷刑事のトラウマ的な過去がフィーチャーされる本作。連続殺人鬼・浦野(成田凌)は捕まり、ある事件をきっかけに加賀谷と浦野が再び対面し、なんと手を組むことになる。

 実際に身近にも、LINEアカウントやTwitterなどのSNSを乗っ取られている友人はいるし、海外でスマホを落とした友人が、何らかの方法で自分のApple IDにログインしたところ、全く知らない人の顔写真がいっぱい増えていたという話を聞いたことがある(恐らく拾った現地の住民の顔だろう)。別に盗もうという気はなくても、満員電車の中、目の前に立っている人のスマホが目に入り、LINEの内容も見えてしまうし、ツイート途中の画面からはTwitterのアカウントが分かってしまう。そして、おそらくほとんどの人が同じように、どこにいっても何も知らないフリーWi-Fiには繋ぎがち(ほとんどが繋がりにくい)。そんな私たちの最初の犠牲者として、加賀谷の恋人である美乃里(白石麻衣)が、偽のカフェのWi-Fiに繋いだところ、被害に遭ってしまうのだ。

 外の世界でそんな事件の火種が怒っている最中、牢屋の中では、とにかく浦野の温度差が激しい。ザ・殺人鬼が如く、狂ったようにこちらを挑発したり、パソコンのキーボードに手を置くと突然冷静になったり、どの表情の時に何を考えて、何を企んでいるのか、そんな浦野から目が離せず、成田の演技に翻弄されるのが、とても楽しく感じる。

 前作でスマホの恐怖をしかと学んだ人はもちろん、まだなめている人たちも大勢いそうなので、代わりに被害に遭って気づかせてくれている加賀谷、美乃里らの姿をみて、これからのスマホの向き合い方を考えるきっかけにしてほしい。とは言いつつも、前作に続き描いているのは、田中圭と北川景子からバトンを繋いだ千葉と白石の愛の物語だったりする。

 『パラサイト 半地下の家族』を観逃して、「アカデミー賞取ったし、観よっかな」な3連休を送る人も多そうだが、満席で埋まっていた時のためにそのほかの最新公開作品も紹介。夏帆と妻夫木聡によるセンセーショナルな愛が描かれる『Red』、予告編をあちらこちらで見かける、アメリカで実際に起こった女性キャスターへのセクハラ騒動を映画化した『スキャンダル』、ポスターなどの爽やかなビジュアルには騙されていけないアリ・アスター監督(『ヘレディタリー/継承』)の第2作『ミッドサマー』、青春世代には涙なしでは見れないだろう『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』などが封切られる。

■公開情報
『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』
全国東宝系にて公開中
出演:千葉雄大、白石麻衣、鈴木拡樹、音尾琢真、江口のりこ、奈緒、飯尾和樹(ずん)、高橋ユウ、ko-dai(Sonar Pocket)、平子祐希(アルコ&ピース)、谷川りさこ、アキラ100%、今田美桜(友情出演)、田中哲司、北川景子(特別出演)、田中圭(特別出演)、原田泰造(特別出演)、成田凌、井浦新
原作:志駕晃『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』(宝島社文庫)
監督:中田秀夫
脚本:大石哲也
配給:東宝
(c)2020映画「スマホを落としただけなのに2」製作委員会
公式サイト:http://sumaho-otoshita.jp/

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