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ぴあ

いま、最高の一本に出会える

キョンキョンが山Pに初週チャートで敗れる…しかし長期的にはNHKパワーでキョンキョン勝利へ

リアルサウンド

13/8/8(木) 16:44

2013年07月29日~08月04日のCDシングル週間ランキング

1位:SUMMER NUDE’13(山下智久)
2位:潮騒のメモリー(天野春子/小泉今日子)
3位:Vitalization(水樹奈々)
4位:Lady(CNBLUE)
5位:I LOVE YOU(D-LITE(from BIGBANG)feat.葉加瀬太郎 )
6位:Summer Trip(LALALALALA/IS THIS TRAP?/TOUCH DOWN)(倖田來未)
7位:美しい稲妻(SKE48)
8位:いつも抱きしめて/無限∞REBIRTH(DAIGO)
9位:APOLLON/starting over(ν[NEU])
10位:Horse Riding EP(the HIATUS)

 目下のところ大人気のドラマ『あまちゃん』(NHK)の挿入歌である「潮騒のメモリー」がどこまで売り上げを伸ばすかが注目された週だが、結果は77,700枚だった。順位的にも2位。近年のCD販売数の水準からすれば少ないというわけではないが、極端に多いというほどでもない、ドラマの話題のわりには、少しピンと来ない数字になった。

 ただ、こういう長期にわたる人気コンテンツの主題歌や挿入歌というものは、ロングヒットが望みやすい。なぜかと言うと作品が話題になればなるほど曲がテレビで流される機会も増え、人の耳に触れるからだ。世の中というのはわかりやすいもので、そういうことが想像以上に売り上げに影響する。

 というわけでこの曲も、今後しぶとく100位以内くらいに残り続け、ドラマの最終回あたりで少し順位を上向かせつつ、しかし最終的には年末の紅白歌合戦でNHKが時間を大々的に割いて小泉今日子に歌わせ、年明けにもう1回チャートで目立った動きをして総仕上げということになるだろう。繰り返すが世の中というのは本当にわかりやすいもので、紅白歌合戦で歌われた曲は、間違いなく新年1発目のチャートで順位を上げるのだ。どこまで伸びるかまでは予想できないが、毎年お正月気分のせいか、意外と注目されない事実ではある。そういう意味では、この「潮騒のメモリー」は既に、初週の売り上げが最大の勝負となる他のシングルとは別の動きをしていると言っていい。

 さて、その「潮騒のメモリー」を抑えて1位になったのは山Pによる真心ブラザーズのカバー曲で、これは同曲をイメージして作られたドラマの主題歌である。しかも単なるドラマではなくフジテレビの月9だ。

 そのこと自体がすごい。「サマーヌード」は今や広く知られる名曲だが、実は1995年に発売された原曲は、あくまで当時のCDの売り上げだけに注目するとオリコン最高位81位。推定累積売り上げ枚数も19,000枚だし、真心ブラザーズのシングルとしても売れたほうではない。その曲が長年かけて定番曲となり、月9ドラマのモチーフになり、しかも山Pが歌い、そして98000枚も売れてオリコン1位になるというのは快挙に違いない。CHOKKAKUとOKAMOTO’Sによる今回のアレンジだってさすがにそつがないし、エロさを強調した山Pの近作の路線ともマッチしている。

原曲はこれ! 真心ブラザーズ「サマーヌード」

セルフカバー版の「ENDLESS SUMMER NUDE」が『GOODDEST』(キューンレコード)に収録

 ただ、ドラマの人気はまずまずといったところ。フジテレビの宣伝文句では「山下智久、香里奈、戸田恵梨香という、今もっとも見たい旬の3人の豪華共演」が売りだということだったが、視聴率を見る限りでは、今もっとも見たいのはこの3人よりも「あまちゃん」という人のほうが多いらしい。しかも楽曲の順位では裏腹な結果となったが、前述のように「潮騒のメモリー」はこれからまだ先が長いはず。その意味でこの2曲は好対照となった。単純に発売初週のチャート、しかも順位だけに注目してもあまり意味はないということの見本のような結果に思われる。

■さやわか
ライター、物語評論家。『クイック・ジャパン』『ユリイカ』などで執筆。『朝日新聞』『ゲームラボ』などで連載中。単著に『僕たちのゲーム史』『AKB商法とは何だったのか』がある。Twitter

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