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木村拓哉は王道の「日曜劇場」をどう料理する? 『グランメゾン東京』に漂う“本物感”

リアルサウンド

19/10/20(日) 6:00

 木村拓哉主演の日曜劇場『グランメゾン東京』(TBS系)がいよいよ今夜、スタートする。木村が扮するのは型破りなフランス料理シェフ。“木村拓哉×日曜劇場”というだけで気分が上がる本作だが、先日行われた第一話特別試写会に参加した筆者が、その見どころを紹介していきたい。

 木村演じる尾花夏樹は、料理に人生をかけ、フランス・パリに自分の店を持ち二つ星を獲得するも、とある重大事件によってその座を追われ、店も仲間もすべて失ってしまう。そんな尾花が、女性シェフ・早見倫子(鈴木京香)との出会いを機に、もう一度シェフとして生き直そうと決意。周囲と衝突しながらも、世界最高の三つ星レストラン「グランメゾン東京」を作り上げようと奮闘する姿を描く。

【写真】主演の木村拓哉

■随所に感じられる大人の余裕に心酔

 木村主演の日曜劇場といえば、2000年に放送された『ビューティフルライフ』をはじめ、『GOOD LUCK!!』(2003年)、『華麗なる一族』(2007年)、最近では2017年の『A LIFE~愛しき人~』など、とにかく話題作ばかり。ゆえに『グランメゾン東京』への期待も必然的に高まるわけだが、先日ハイアット リージェンシーで行われた特別試写会&制作発表会見で木村が見せたのは、現場を楽しむ柔らかな表情だった。

 共演は、鈴木京香、沢村一樹、及川光博、尾上菊之助という抜群の安定感を誇る役者たち。さらには事務所の後輩・Kis-My-Ft2の玉森裕太という確かな演技力を持つフレッシュさを加え、盤石の布陣といったところ。試写会当日は、集まった観客にミシュラン三つ星の「メゾン・トロワグロ」が手掛けたオリジナルマカロンを振る舞うなど、おもてなし精神がきらりと光った。

 そんな“大人の余裕”は、劇中でも随所に感じられる。及川が「大人の青春ドラマになっています」とアピールしていたように、年を重ねた大人たちが再び夢を目指して走り出すという物語には刺々しさがない。笑いから涙まで振り幅は自在だが、そこにある一貫した余裕に、自然と身を委ねたくなるような第一話だった。

■王道の“日曜劇場”をどう料理する?

 華やかだった尾花の過去と、どん底に落ちるまでの経緯、さらには新たなパートナーとなる早見との出会いなど、尾花が料理人として再び歩き始めるまでの軌跡がギュッと詰め込まれた初回放送。

 ドラマのプロローグとも言える本話を経て、“挫折した主人公が再起し、ライバルに立ち向かう”というストーリーに突入していくわけだが、これはまさに“THE 日曜劇場”といえる展開。王道に王道を重ねる潔さすら感じるが、そのまま突っ走るだけではつまらない。

 この“王道の物語”にどんな味付けをして、「やっぱり、おもしろい」と我々を魅了し続けてくれるのか。これこそが、木村をはじめとするキャスト陣、さらにはヒット作を連発してきた脚本家・黒岩勉(『ストロベリーナイト』、映画『キングダム』)、演出家・塚原あゆ子(『アンナチュラル』、『中学聖日記』)らスタッフ陣の腕の見せどころであり、本作一番の見どころとなるはずだ。

■何もかもに漂う“本物感”で物語に深み

 今作でシェフ役を演じる木村だが、そのコックコート姿に思い出されるのは、やはり『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)内の “BISTRO SMAP”である。20年以上、同コーナーに出演してきた木村の腕は確かで、ドラマからもビシビシと伝わってくる“本物”の凄み。制作発表会見の際、沢村が「頭から最後まで作り方を覚えて現場に入ってきている」と木村の料理シーンの舞台裏を明かしていたが、その上、料理監修は三つ星レストラン「カンテサンス」の岸田周三シェフが手掛けるという徹底ぶり。

 さらに撮影は本場パリのみならず、フランス大使館でも行われ、実際のフランス警官がポリス役で出演しているといった驚きのエピソードも。料理から撮影現場まで、すべてに妥協しない“本物感”が、物語に深みをもたらしており、言わずもがな注目すべきポイントとなっている。

 プレッシャーに打ち勝つスター性と男気を携え、日本ドラマ界のトップを走り続ける木村拓哉。『グランメゾン東京』では、気負うことなく、それでいて自身のブランド力を遺憾なく発揮するという比類なき領域へ。そんな木村を筆頭に、丁寧に贅沢に仕上げられていく一皿。日曜夜のリラックスタイムに、堪能しない手はないだろう。

(nakamura omame)

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