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キノコホテル マリアンヌ東雲が語る、島崎貴光と追求した踊れる音楽「自分といちばん向きあった」

リアルサウンド

19/7/1(月) 18:00

 2017年に創業10周年記念作品として、それまでの5枚のアルバムから選曲した10曲に新たなアレンジを施し録音した6thアルバム『プレイガール大魔境』をリリースしたキノコホテル。端的に言えば再録ベストだが、単なる再録に止まらず発展し続けるバンドのクリエイティビティを遺憾なく発揮し、ピカピカな新曲のようにアップデートをした作品になったが、今回のニューアルバム『マリアンヌの奥儀』は、さらに大胆にキノコホテルとはなんぞやというところを、キャッチーにグルーヴィに、そしてマニアックに踏み込んで作り上げたアルバムとなった。初めて外部のプロデューサーを迎えて、共同プロデュースをした作品だが、タッグを組んだのは意外にもAKB48やSMAP等の曲や、J-POPシーンからアニメ、ゲームとさまざまな音楽を手がけてきた作曲家で音楽プロデューサーの島崎貴光。多彩で、メインストリームのJ-POPの曲作りにも長けた島崎氏と、ニッチな音楽を掛け合わせコアでディープな音楽を生み出すキノコホテルという、一見食い合わせの悪い両者が、がっちり手を組んだ。

 完成したのは、両者の程よい折衷というものなんかではなく、キノコホテルの毒っぽいアクもあり、うっとりするような美メロあり、ゴージャスで妖艶でいて、それでいてキッチュなB級感もプンプンと匂うのに、ポップで高揚感のある作品だ。初めて触れる人にも優しく、それでいてキノコホテルの深いいろはも堪能できる、まさに“奥儀”と呼ぶにふさわしい内容。今回は、アルバムアートワークでも大胆でヌーディな姿を突きつけるマリアンヌ東雲に、今作に至る心境や、制作についての話を聞いた。(吉羽さおり)

誰かと一緒に壊してみたかった

ーー資料のキャッチに「キノコホテル、令和の大改修!?」とありますが。

マリアンヌ東雲(以下、東雲):私が考えたものです(笑)。

ーーぴったりのキャッチです(笑)。今作でのいちばんの変化は、初めて外部プロデューサーである島崎貴光さんを、アルバムの共同プロデュースとして迎えたことですが、これはどんな流れから一緒にやろうとなったのでしょうか。

東雲:もともと彼は、共通の友人を介して10何年以上前からお友達だったんです。当時はまだキノコホテルが存在していないどころか私自身音楽もやっておらず、チャラチャラダラダラと遊んでいた時期で。ただ10何年お会いしていなかったんですが、2、3年前に再会する機会がありまして。2017年の創業10周年公演にお招きしたら観に来てくださって、そこからまた交流がはじまったんです。相談にのってもらったり、バンドや創作のことを飲みながらお話ししたりしていて。その段階で、次のアルバムで思い切って彼と組んでみたらどうだろうか、と思ったんです。必ず、劇的な変化がもたらせるはずで、そういったものを求めていた時期だったんですね。島崎さんはいわゆるどメジャーなフィールドでやっていらっしゃる方で。

ーーアイドルやJ-POPの楽曲を多く手がけている方ですね。

東雲:キノコホテルとは地球の裏と表くらい、フィールドが違う方なんですけど。そういった方と敢えて組むことで、よくある言い方だと化学反応とか、そういったものを期待できるのではという思いがありました。

ーー今までキノコホテルとして、第三者と組んで制作をすることがなかったのは何が大きかったのですか。

東雲:今までは、誰にも何も言われたくない、とにかく指図されるのがいちばんイヤだというのがありました。それが活動を続けていくなかで、自由も結構だけれども、自分という枠組みにとらわれていることに気がついて。マリアンヌ東雲はこうだから、キノコホテルはこうだからと決めつけてしまっていることがとても多いなと気づいたんですね。そこで思考が止まってしまうと、作品もそこで止まってしまうわけで、広がっていかないんですよね。そこに疑問を感じるようになったのが、創業10周年くらいのタイミングだったんです。

ーーなるほど。第三者と組むことで、でき上がっているものを壊される恐怖のようなものはなかったですか。

東雲:まあ、壊されるのはイヤですけど、誰かと一緒に壊してみたかったという感じでしょうかね。あくまで自分が主体であるのは変わらないんです。誰かに委ねるといっても、完全に委ねることは性格的にできないので。うまいこと、一緒に楽しみながらぶっ壊してくれる人は誰かいないかしら? という気持ちでした。

ーー実際、島崎さんとの作業はどんなふうに進んでいたんですか。

東雲:まずは打ち合わせをして、コンセプトを決めていきました。その段階で彼から“ダンスミュージック”、“踊れるもの”というキーワードが出てきて。あとは、デモができたら聴いてもらって意見を聞いたりしていましたね。昨年『有閑スキャンドール』という4曲入り(内1曲がカバー曲)の会場限定盤CDを出したんです。当初はそこから1、2曲ほどリテイクして、ニューアルバムに入れようかしら? くらい軽く考えていたんですけど、島崎さんからいただいた刺激の賜物で、曲の着想が、どんどん溢れてきてしまって。

ーーそうだったんですね。島崎さんからダンスミュージックだという提案をもらったときは、マリアンヌさんとしてはどう感じたんですか。

東雲:いいんじゃない? って思いました。そもそもコンセプトを決めてアルバムを作ったことがなかったんです。なんとなく曲が溜まってきて、ステージで披露して、ぼちぼちかなというタイミングで収録してという流れできていたので。コンセプトを決めるということ自体が新鮮で。踊れる音楽というのは、じつは私もキノコホテルで追求したかったものではあったんですね。今まではなかなか、踊れるような楽曲を作っても、楽器隊の捉え方や解釈の仕方に限界があって、納得のいかない結果になることが多かったんですけど。今回島崎さんと組むことで、メンバーも巻き込んでキノコホテルなりに踊れる音楽に向き合ういいタイミングかもしれないと思いました。

ーー島崎さんから参考曲としていろいろなダンスミュージックも送ってもらったそうですが、どんな曲があったんですか。

東雲:島崎さんからきたのは、本当に誰でも知っているような有名なものばかりだったんです。ジャミロクワイとか。あまりにもメジャー過ぎて私が真面目に通ってこなかったようなものを色々と(笑)。そういうどメジャーなものをいろいろ聴かせてもらって。でも曲作りの参考として聴いてみると、新鮮でしたね。キノコホテルがそういったものを仮に模倣しても絶対ジャミロクワイにはならないし、どうしてもキノコホテルになりますしね。どうなるのだろう、とニヤニヤしながら、聴かせて頂きました。

ーーキノコホテルに敢えてそういうものをぶつけてくるあたり、島崎さんの面白さがありますね。

東雲:わざとそういものをぶつけてきているんですよね。もしかしたら、本当に私がそういうものをまったく知らないと思っていたのかもしれないですけど。でも、自分では思いつかないお題を与えられるのは面白いですよね。そこにどう自分の持ち味や個性をぶつけて、自分のものを作っていくのかという経験がなかったので、取り組み甲斐を感じました。

ーーそういうことで、敢えて今までは封印していた禁じ手をやってみるということもあったんですか。

東雲:島崎さんと組むということは、当然そういう意見なり提案なりがくるっていうことでもあるので。それに対して、自分がどの程度受け入れて、どうやって曲に落とし込んでいくのかという。それはゲームのようで面白かったですね。長年活動してきて、いい意味で丸くなったというのか(笑)。もちろん島崎さんの意見だから耳を傾けようと思えたわけですけども。デビューしたての頃は、とにかく自分の主張を押し通す事で常に頭が一杯でした。誰の指図も受けたくない気持ちが初期の頃はより強くて。レコード会社の方からアドバイスをされても、無視したりしていたので(笑)。

ーーそうでしたか(笑)。

東雲:今にしてみれば、人からアドバイスを頂いたり、一緒に作るというのは、どこかで経験したほうがいいことなのではないかと思いますね。それが自分の場合は、10年も経ってからというタイミングでしたけど。自分的には良かった気がするんです。自分で言うのも変ですけど、ずいぶん素直になりましたよ、私(笑)。

ーー今回の新たな試みについては、メンバー3人はどんなリアクションだったんですか。

東雲:あの人たちは基本的に私に付いて来るだけですから、面白がってましたよ。「支配人が信用できる人なら、大丈夫だと思います」って。実際にレコーディングも楽しそうでしたしね。島崎さんは褒めるのが上手で、プレイヤーに指摘するにしても言い方も優しいし、人をやる気にさせてくれるアプローチをする方なんです。3人も、いつもより気分がよかったんじゃないですかね。普段だと、私が不機嫌になって無言になっちゃって、メンバーもエンジニアさんも無言になるとか、ついつい重たい空気感になることもありましたし(笑)。今回は和やかでしたね。

ーーマリアンヌさん自身も、褒められる機会がたくさんあったのでは。

東雲:曲を作る過程ではありましたね。素直に褒めて頂いてこれでいこうというものもあれば、この展開がもう少しひねってもいいんじゃないかとか、このままだともったいないから少しこうするだけで変わるんじゃなかという。でも基本的には肯定してくれた上でのことなので、理想的な物言いですよね。ただアレンジの方向性では、意見が衝突することもありました。島崎さんは普段、いかに大衆的で世間に受け入れてもらうものを作るか、要はヒットを生む事に重きを置いてお仕事をされている方なので。彼のセオリーではあり得ないような選択肢を私が採ろうとする事も度々ありましたけど、そこはキノコホテルとしてどうしても譲れない部分だったりもして。対話を重ねる中で最終的には彼も、私に決定権を委ねてくれました。そういうふうに意見を戦わせる経験も初めてのことだったので。逆に嬉しかったんです。ここまでキノコホテルのことを考えてくれている人がいるなんてという感じで。

自分自身が開けてきた 

ーーそういった制作で完成した『マリアンヌの奥義』ですが、一聴してまずアレンジへの深いこだわりを感じましたし、ゴージャスかつエレガントでもあり、それでいてパンクっぽい作品だなと感じました。

東雲:なかなかそういう対極の要素が同居する作品はないと思うんです。混じり合わないであろう要素で難なく遊べてしまうところが、我ながらキノコホテルを気に入っている部分でもありますね。

ーーそういうキノコホテルというものが明快となった作品だと思います。そして踊れるキノコホテルというテーマもありますが、それは現在、2000年代のバンドたちの“踊れる”というのともまたちがった解釈がありそうですね。

東雲:1曲くらいパロディでバカにした感じで作ってもよかったなと一瞬思いましたけどね(笑)。リズムとかも定型がありますもんね。変拍子からサビで突然ディスコビートになっていくみたいな。

ーー敢えてそういう定型は使わないという?

東雲:忘れてました(笑)。私は完全にダンスミュージックというものの捉え方が違っていましたね。島崎さんは、どちらかというと今時の要素を盛り込もうとしてくれた部分はあったので、その両方のおいしいところ採りをしている感じですね。

キノコホテル「ヌード」MVショート・バージョン(アルバム「マリアンヌの奥儀」より)

ーーその踊れる曲が、リードトラックとなった「ヌード」です。パンク的な匂いも歌謡的な匂いもあり、そして妖しい香りも漂いと、いろんなものが折衷されたダンスミュージックになりました。

東雲:まさにこの「ヌード」が、島崎さんがいうところのダンスミュージックを自分なりに提示してみた曲ですね。この曲を聴いて、はじめはいろんな意味でびっくりする方が多いんじゃないかと思うんですが、聴けば聴くほどキノコホテルの音として腑に落ちていく、そんな楽曲ではないかと。

ーーアレンジをしていくなかでは、かなり駆け引きはあったんですか。

東雲:そもそものデモは私がすべて打ち込みで作るんですが、デモの時点でアレンジの方向性はほぼできあがっていました。なので、この楽曲についてはアレンジよりむしろ構成を練る上でのアドバイスをかなり島崎さんから頂きました。最初はサビ部分が今ひとつ盛り上がりに欠ける進行だったんですね。AメロBメロと進んで盛り上がるべきところでまた進行がAに戻ってしまう流れでした。結構それは私の手癖というか、ついついやりがちなパターンで。そこで島崎さんが、「これ、かっこいいんだからサビでもっと盛り上がったらいいのに」と。「転調とかはお好きじゃないの?」というので、転調か……と思いながら、闇雲に転調させたものを送ったら、すごく褒めてくれて。じゃあこれでいこうと。なんなら、リード曲にする予定もなかったんですが、結果的にこれでいいじゃないかという話になって。

ーー新しさが伝わるという意味合いでも、今作のなかでいちばん鮮烈に飛び込んでくる曲ですしね。かなり強靭なグルーヴのある曲ですが、レコーディングについてはすんなりといったんですか。

東雲:「ヌード」に関しては、わりと早い段階で3人にデモを聴いてもらって、練習をしてもらっていたんです。ベースのジュリエッタ(霧島)さんとかは、すごく気に入ってくれていましたね。スタジオでリズム隊を録っていたときに、すごくいいなという話になったんです。今回はエンジニアの方が普段はドラマーでもあるので、スネアのチューニングから何からいろんなことを助言してくれて。ファビエンヌ(猪苗代)さんにも、とにかくタイトに叩いてくれと話して。それでリズム隊が決まったときに、これをリードにしようっていうのがスタジオで決まったんですよね。

ーーそれくらいハマりの良さがあったんですね。

東雲:おお!っていうのはありました。

ーーそういうスタジオの高揚感は、大事ですね。

東雲:なかなか、ないことなんです。過去作は淡々と作業していたので、それがよかったですね。

ーー今回はそういうことがより多い感じもしますね。レコーディングでのマジックが曲の高揚感や密度にもつながっていて。なので、オープニング曲の「天窓」からリスナーとしては、いろんな魔法をかけられていく感覚がありました。

東雲:1曲目の「天窓」はイントロのチェンバロのフレーズを最初に思いついて、順を追って書いていった曲ですね。普段はイントロは最後につけたり、つけなかったりするんですが、この曲はたしかある日イントロを思いついて、ここから何を続けていこうかと順を追って考えていった曲で。自分のやり方としては珍しい曲ですね。

ーーそれだけに発想がどんどん繋がって、ラストはプログレッシブな展開をしていく曲になったんですね。

東雲:そういうところがいかにもキノコホテルっぽいですね。島崎さんには長いと言われたんですけど(笑)。とりあえずこれくらいはやらせてくれとお話しまして。

ーーまた変わったところでは、「東京百怪」がかなりシュールな曲です。

東雲:これね(笑)。4年くらい前から原型はあった曲で、その構成を変えて、サビで出てくる部分は、最初の段階ではいわゆるコーダのような、最後に一度だけ出てくるもので、それまでは淡々と同じリフレインが続いていく曲だったんです。これも島崎さんの助言で、「何でこれ最後にしか出てこないの? もったいない」って話になって。このパートが多発することでポップになりすぎやしないかと危惧していたんですけど、逆にこの曲はポップでいいのかもなと。ニューウェーブっぽい感じもするし、いわゆるただポップなだけの曲でもない、結果的にはいい仕上がりになりました。

ーーかと思えば「愛の泡」のような都会的なエッセンスが効いた新たな歌謡性を感じる曲もあります。

東雲:この曲では生でブラスが入っているんですが、それもキノコホテルとしては新しい試みですね。曲ができてくるに従って、このアルバムにあと足りないものは何だろうかとか、曲作りの後半はそういう目線になってくるんです。それがいいか悪いかはありますけどね。そのなかで、「愛の泡」というのは元祖キノコホテルがアップデートされた曲でもあるんです。ベタっぽい歌謡的な面もあり、ゴージャスさもありという。こういう曲を1曲入れてもいいかなという感じで、レコーディングがわりと目前に迫ってから思いついて書いた曲でしたね。

ーー自然とアップデートもできていたんですね。

東雲:これも島崎さんとの作業を詰めていくなかで、今までのキノコホテル風ではあるんだけれども、確実にアップデートしているものを何曲か入れたいなという思いがあって。

ーー今振り返ったとき、今回の制作でこういうところを引き出されていたんだなと気づくことはありますか。

東雲:サビは潔くサビらしくするとかですかね。そういうことを避けがちだったんです。これは私がひねくれているからなのか、先ほどの「ヌード」の初期版の話ではないですが、Aメロ、Bメロときて、次にいいサビをつければいいのに、しかもいいサビをいくらでもつけられるのに、それをやらないでAメロに戻っちゃうとか(笑)。そういうことばかりやってきたんですけど。島崎さんは、「そこは全然怖がらないほうがいい」と言ってくれて。そうですね、サビだもんねと。自分で決めつけていたところを取り払うことで、曲に対して自由になれる、考え方ひとつでこうも変わるんだなというのは、島崎さんと話したことで、自分自身が開けてきた部分でしたね。

ーーだいぶ、ひねくれていたんですね。

東雲:王道にいけばいいのにっていう。居心地が悪いというか、いい曲になりすぎて恥ずかしいというおかしな話なんですけどね。いい曲作れば、もっと売れていたかもしれないのに(笑)。

ーー今回はそこにしっかり踏み込んだということですね。美メロの曲も多くありますが、なかでもとても退廃的で美しい曲が「レクイエム」です。これは、セルジュ・ゲンズブールの「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」をやってみたかったそうですね。

東雲:はい、「ジュテーム」を絶望的にしてみたっていう(笑)。「ジュテーム」は、ただ男女がいちゃついてるだけの歌じゃないですか。あれを真逆の方向に持っていきたいなっていうイメージでした。この曲は、最後のフェードアウトはなんなんだっていう話をよくされますけどね。あれは、もう少し聴きたかったのになという寸前で突き落とすみたいな。わざとやっている感じです。

ーーはい(笑)。唐突な感じもあり、驚きますね。でもこのアルバムだからこそハマる曲だなとも思います。

東雲:冒頭からキノコホテルの新しい挑戦が続いて、若干面食らっているところにこの曲ですからね。ここでさらにフェードアウトに面食らってという(笑)。

ーーさらに、アルバム後半もその驚きの連続です(笑)。「華麗なる追撃」の振り切った疾走感もまたぐっと熱くなるものがある。この疾走感、グルーヴ感は今のバンド感があるからこその曲でもありますね。

東雲:バンドとして積み上げてきたものがうまく結実した感じがありますね。今回はもともと自分が用意しておいたデモも作り込んで仮歌も入れた状態で、そのデータを活用しながらリズム隊を録っていったんです。今まで思いつかなかった方法を今回ようやく採り入れた事でリズム隊のふたりものってくれたというか。

ーーリズム隊も、曲の全景が見える状態でのレコーディングだったんですね。

東雲:そうですね。過去作ではリズム隊はリズム隊だけで録っていたので、彼女たちは自分たちの音だけで、他のプレイバックが何もない状態で録っていたんです。仮歌を入れてほしいって言われても、そんな気分じゃない、なんてゴネたりして。なんて最悪なリーダーなんでしょう(笑)。今回は効率よく、気持ち良くやろうじゃないかと。それも島崎さんの提案のおかげですね。だからリズム隊もすごくのっていて。この手法じゃないと、きっと録れなかったですね。

ーー今回のタイトルにある奥儀、キノコホテルの奥儀とは改めてどんなものだと言えますか。

東雲:何でしょうね(笑)。奥儀というか、今回は自分のことが非常によくわかる制作過程でしたね。それくらい、自分といちばん向きあった作品だと思います。あとは、聴く方が妄想を膨らませてくださったらそれで満足なのかも知れません。

(取材・文=吉羽さおり)

■リリース情報
『マリアンヌの奥儀』
発売:2019年6月26日(水)
価格:¥3,200(税抜)
【収録曲】
<CD>
01.天窓
02.ヌード
03.愛の泡
04.東京百怪
05.レクイエム
06.雪待エレジィ
07.華麗なる追撃
08.茸大迷宮ノ悪夢
09.女と女は回転木馬
10.秘密諜報員出動セヨ
<DVD>
PV「ヌード」+メイキング

■ライブ情報
『キノコホテル・アルバム発売記念ツアー
<サロン・ド・キノコ~奥儀大回転>』
7月6日(土)大阪・梅田Shangri-La
7月13日(土)福岡・BEAT STATION
7月14日(日)大分・別府 Copper Ravens
8月4日(日)宮城・仙台FLYING SON
8月30日(金)愛知・名古屋クラブクアトロ
8月31日(土)広島クラブクアトロ

『キノコホテル・アルバム発売記念ツアー
<サロン・ド・キノコ~奥儀大回転vs首振りDolls〜PSYCHO SHOCK!!>』
7月15日(月・祝)北九州・小倉FUSE

『キノコホテル単独実演会
<サロン・ド・キノコ~奥儀大回転>』
9月13日(金)東京キネマ倶楽部
9月21日(土)大阪・味園ユニバース

オフィシャルサイト

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