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Maroon 5、新曲「Memories」は日本でも受け入れられる一曲に? チャートの動向に注目

リアルサウンド

19/9/24(火) 7:00

 Maroon 5と聞いて真っ先に思い出す曲はと問われれば、日本では「This Love」か、もしくはCMに起用された「Sunday Morning」、「Won’t Go Home Without You」が真っ先に浮かぶ方が多いかもしれません。実はこれらの楽曲、米ビルボードソングスチャートではいずれも1位になっておらず(「This Love」は5位を記録した一方、「Sunday Morning」は31位、「Won’t Go Home Without You」に至っては48位が最高)、同チャートを制したのは「Makes Me Wonder」、クリスティーナ・アギレラを客演に迎えた「Moves Like Jagger」、「One More Night」および「Girls Like You」の4曲。「Girls Like You」は最新アルバム『Red Pill Blues』からシングル化するにあたり、今や引っ張りだこのカーディ・Bをフィーチャーしたことも功を奏したと言えるのですが、トラックは至ってシンプルでありMVも質素なもの(しかしながらジェニファー・ロペスやメアリー・J・ブライジ等著名な女性が大挙出演するゆえ、セットは簡素でも華やかさがありました)。ラジオエアプレイでは長く愛された「Girls Like You」ですが、7週連続で米ビルボードソングスチャートを制しながらもストリーミングが強いとはいえず、日本でもこの曲がそこまで盛り上がっていたとは言い難いのではないでしょうか。

 そのMaroon 5、「Girls Like You」を収めたアルバム『Red Pill Blues』(2017年)以来初の新曲となる「Memories」を9月20日金曜にリリースしました。Spotifyでは「New Music Friday」プレイリストの冒頭を飾っており、高く期待されている証拠と言えます。

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 先に「Girls Like You」をシンプルと形容しましたが、この「Memories」は輪をかけてシンプル。レイドバック感のあるトラック、そして全編で敷かれているリバーブが、聴いた者に心地よい余韻をもたらしてくれます。

 さてこの「Memories」、一聴して感じたのは”カノン進行っぽい”ということ。カノン進行とは、マキタスポーツさんが著書『すべてのJ-POPはパクリである(~現代ポップス論考)』で取り上げた、ヒットしたJ-POPによく見られるとされるコード進行のこと。『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)でも過去に取り上げられており、耳にしたことがある方も多いはずです。

 “カノン進行”と検索すればJ-POPの代表曲が次々と出てくるのですが、注目すべきはこの「Memories」がそれら楽曲群に比べて圧倒的に「カノン」っぽいこと。すなわちコード進行のみならず、歌い出しのメロディからしてパッヘルベルの「カノン」を彷彿とさせるのです。カナダの公共放送であるCBC(カナダ放送協会)は、「Memories」が”基本的に(basically)”パッヘルベルの「カノン」であるというインパクトの強いタイトルの記事を楽曲リリース日に掲載、「Memories」と「カノン」双方の動画を登場させています。

 似ているかどうかは聴き手が各自判断していただくとして、仮にMaroon 5側が「カノン」を意識して制作したとしても、元の楽曲が著作権の保護期間を過ぎたクラシック曲であるため類似性が指摘されても問題はないでしょう(とはいえ安易に断言は出来ませんが)。また喪失がテーマとなっている「Memories」が美しい旋律の「カノン」を想起させることで、失くしたことをもがき苦しむのではなくその温かさに触れやがて前を向くというテーマを描くことに成功していると言えるのではないでしょうか。

 Maroon 5「Memories」は9月20日付Spotifyデイリーチャート、グローバルにおいて32位発進。アメリカでは16位スタートとなった一方、日本では50位以内には入っていないものの急上昇チャートで4位に登場しています。「This Love」等の彼らが好きな方にとっては楽曲のシンプルさに驚くかもしれませんが、カノン進行を知っていればパッヘルベル「カノン」と比較しながら、知らないとしてもJ-POPのヒットの方程式を敷いたこの曲に知らず識らず惹き込まれ聴いていくうちに、「Memories」は再生回数を伸ばしていくことでしょう。そうなれば「Memories」は海外以上に日本でも受け入れられ、日本におけるMaroon 5の代表曲になる可能性を秘めています。(Kei)

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