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大原櫻子、中川晃教、ソニン……『FNS歌謡祭』出演、ミュージカルで活躍するアーティストの歌唱力

リアルサウンド

19/12/11(水) 15:00

 12月4日と11日の2週にわたって放送される『2019 FNS歌謡祭』(フジテレビ系)では、今年もミュージカルで活躍する俳優やアーティストが、劇中で歌うナンバーやパフォーマンスを行う人気企画を実施。第一夜では、『Endless SHOCK』主演の堂本光一が番組史上初となる“フライング”に挑戦したほか、大ヒット中の『アナと雪の女王2』公開記念特別企画として中元みずきが「イントゥ・ジ・アンノウン~心のままに(エンドソング)」を、May J.が「レット・イット・ゴー~ありのままで~」を歌唱。また、『ヘアスプレー』に出演する渡辺直美、Crystal Kayらが来年6月の公演開始に先駆け、「You Can’t Stop The Beat」を披露し話題を呼んだ。

 そして11日放送の第2夜では、『ミス・サイゴン』から市村正親・大原櫻子ほか、『ジキル&ハイド』から石丸幹二、 『レ・ミゼラブル』の伊礼彼方、『マリー・アントワネット』 よりソニン、『モーツァルト!』の中川晃教、『アナスタシア』から葵わかな、海宝直人、『四月は君の嘘』の生田絵梨花・小関裕太らがラインナップされている。ここではその中から、大原、中川、ソニンにスポットを当て、それぞれの歌唱力について紐解いていきたい。

大原櫻子『Shine On Me』(通常盤)

 まずは、『ミス・サイゴン』出演の大原櫻子。ミュージカル『アニー』に憧れ、芸能界入りを目指したというバッググラウンドを持つ彼女だが、17歳で映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』のヒロイン役を射止めてデビュー。決め手となったのは歌唱力で、音楽プロデューサーの亀田誠治らオーディションに参加した関係者の満場一致で決まったという。いわば当初から女優だけでなくシンガーとしても期待される存在だった。そんな彼女がミュージカルに初挑戦したのは2016年上演の『わたしは真悟』でのこと。翌2017年には『リトル・ヴォイス』で初主演を果たした。大原櫻子といえば、まっすぐで衒いのない歌声が魅力だが、ミュージカル出演時は、情念のこもった激しさや、しっとりとした大人っぽさなどそこに表情が生まれている。シンガーとして、女優としてそれぞれに経験を積んできたことが、ミュージカルの世界でも活かされているように思う。

大原櫻子 圧巻の初主演舞台 『Little Voice(リトル・ヴォイス)』 ゲネプロ

 中川晃教はといえば、今や押しも押されぬミュージカル界のトップスター。シンガーソングライターとしてデビュー後、翌年には『モーツァルト!』で「第57回文化庁芸術祭」演劇部門新人賞などを総なめ。2017年には『ジャージー・ボーイズ』で「第24回読売演劇大賞」最優秀男優賞を受賞し、人気、実力とも頂点を極めるまでに。伸びやかで透明感のあるハイトーンボイスを持ち味とし、舞台上で放つ存在感には定評がある。ミュージカルで培った表現力は、自身の単独ライブでも遺憾なく発揮。歌の上手さはもちろんだが、発声の美しさ、声量の多さでは、並みのシンガーではもはや太刀打ちできないだろう。ストイックに歌に向き合い続けてきたからこそ身につけることができた歌唱スタイルと言える。

『JERSEY BOYS』JAPAN Official Trailer

 舞台女優、特にミュージカルで花開いた女優といえば、ソニンも忘れてはならない。30代前後の世代にはアイドルとしてのかわいらしいイメージが強いかもしれないが、2000年代後半から本格的に舞台へ進出。芸能活動を休止して1年間ニューヨークに留学後は、『RENT』『トロイラスとクレシダ』『ダンス・オブ・ヴァンパイア』と立て続けに話題作に出演。「第41回 菊田一夫演劇賞」演劇賞を受賞するなど、華々しい活躍を見せている。美しい高音を武器にする女優陣が多いなか、彼女の魅力といえばアルト寄りで迫力のある歌声。破滅的な悲劇のヒロインを演じさせたら右に出る者はいないだろう。苦労を重ね掴んだ道で、正々堂々と勝負するソニンには、今後さらなる飛躍が待っているに違いない。

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 『FNS歌謡祭』ではもはや恒例になったミュージカル企画。その意図は、劇場に行くのはハードルが高いと感じている人にこそミュージカルの素晴らしさを伝えたいというのが一番だろう。それゆえ製作スタッフはもちろん役者たちにとっても、いつも以上に気合の入ったステージになるはずだ。地上波ではなかなか見ることのできない、豪華なパフォーマンスに期待したい。

■渡部あきこ
編集者/フリーライター。映画、アニメ、漫画、ゲーム、音楽などカルチャー全般から旅、日本酒、伝統文化まで幅広く執筆。福島県在住。

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