冬の夜ばなし 鯉昇十八番
19/11/23(土)
私の今年の締めくくりは、瀧川鯉昇の“冬の夜ばなし”である。
冬の噺で「鯉昇十八番」となると、高座にかける演目は何だろう。『二番煎じ』『時そば』『芝浜』あたりだろうか?
今年聴いた中では『粗忽の釘』がとても面白かった。主人公を粗忽者とせずに、世間との日常感覚、生活感覚がかなりずれている人間に設定し、慌てたり、うっかりして、周囲を騒がせたり、驚かせたり、あきれさせたりするのではなく、「ああ、こういう人、昔、町内にいた、いた」と思わせる人物像で笑わせ、いつもと一味違った妙味があった。
そうした意味で、ぜひとも今回聴いてみたいのが『芝浜』。
主人公の魚勝がどんな人間として登場するのか、真面目に更生するのか、しないのか、興味が尽きない。鯉昇師匠、『芝浜』をかけてくださらないかなぁ。
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