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保坂知寿×大空ゆうひ×笠松はる×磯田美絵が立ち上げる、清水邦夫「楽屋」

ナタリー

unrato #7「楽屋~流れ去るものはやがてなつかしき~」ビジュアル

unrato「楽屋~流れ去るものはやがてなつかしき~」が、10月16日から24日まで東京・赤坂RED/THEATERで上演される。

清水邦夫の「楽屋」は、1977年に初演された作品。今回は演出を大河内直子が務め、出演者には保坂知寿、大空ゆうひ、笠松はる、文学座の磯田美絵が名を連ねた。劇中では、チェーホフ「かもめ」を上演中の劇場の楽屋を舞台に、4人の女優の姿が描かれる。女優Aと女優Bが舞台化粧をしていると、そこに若い女優Dが姿を現す。Dは、今舞台でヒロイン・ニーナを演じている女優Cのプロンプターらしいのだが……。

大河内は上演に向けて「『楽屋』には死せる者の魂と生きる者の魂が響き合っている。『生きていきましょうよ。』『楽屋』の中で蘇る三人姉妹の台詞に不思議な実感を覚えた。今、『楽屋』に描かれる女優たちと一緒に一歩踏み出したいと思う。この長い長い夜の中、愛する遠方にはきっちり目を向けて」とコメントしている。チケットの先行販売は8月、一般販売は9月に行われる予定だ。

大河内直子コメント

1977年初演以来、繰り返し上演されてきている「楽屋」。

はじめて戯曲「楽屋」を手にしたのはまだ10代の頃だった。

作家のリリカルかつ壮絶な言葉に憑かれて折々開いた。

昨年の冬から続く長い長い夜の中、私を強く保たせたのは、清水邦夫さんの台詞だった。

それは10代の頃から応援してくれている友人からの便りがきっかけだった。

「直子、今は生きたマネより死んだマネ」

「真情あふるる軽薄さ」の台詞だ。

1回目の緊急事態宣言の打撃をもれなく受けていた私は、この言葉が、友人の便りが、引き金となり再び清水さんの作品を貪り読んだ。

そして「楽屋」と再会。

「楽屋」には死せる者の魂と生きる者の魂が響き合っている。

「生きていきましょうよ。」

「楽屋」の中で蘇る三人姉妹の台詞に不思議な実感を覚えた。

今、「楽屋」に描かれる女優たちと一緒に一歩踏み出したいと思う。

この長い長い夜の中、愛する遠方にはきっちり目を向けて。

「死人たちは決して血を失っていない。

死人たちは決して血を失っていない。

僕らはただしばらく眠りたいだけだ、

ほんの一分間、ほんの一世紀。」(清水邦夫「血の婚礼」より)

unrato #7「楽屋~流れ去るものはやがてなつかしき~」

2021年10月16日(土)~24日(日)
東京都 赤坂RED/THEATER

作:清水邦夫
演出:大河内直子
出演:保坂知寿、大空ゆうひ、笠松はる、磯田美絵

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