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クボタ×ヤマハにNコム×キヤノン、近鉄×パナ! TLプレーオフ2回戦は好カード続々!!

ぴあ

立川理道(クボタスピアーズ) (C)スエイシナオヨシ

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最後のトップリーグ王者を決める戦いが、今週末より本格化する。『ジャパンラグビー トップリーグ2021』プレーオフトーナメントが2回戦に突入。レッド・ホワイト両カンファンレンスの上位勢も、ノックアウト方式のトーナメントに参戦するのだ。

2回戦屈指の好カードに4月24日(土)・江戸川区陸上競技場でキックオフを迎えるクボタスピアーズ×ヤマハ発動機ジュビロを挙げるファンも多いだろう。初のトップ4、その先にある日本一も目論むクボタは開幕5連勝をマークするも、第6節はサントリーサンゴリアスに試合終了間際逆転トライを許し26-33、第7節・トヨタ自動車ヴェルブリッツ戦でもラストワンプレーでトライ、逆転コンバージョンを喫し24-25と2戦連続となる逆転負けが響きレッドカンファレンス(RC)3位に甘んじた。一方、五郎丸歩の現役ラストシーズンを初優勝で飾ろうと鼻息荒いヤマハ発動機だったが、第2節・リコーブラックラムズに22-23、第4節・キヤノンイーグルスにも32-40、V候補の神戸製鋼コベルコスティーラーズとパナソニック ワイルドナイツには完敗となり3勝4敗、まさかのホワイトカンファレンス(WC)6位に沈んだ。よって、トーナメント序盤戦からクボタ×ヤマハの好カードが実現する運びとなったのだ。

4月20日にはクボタ・ヤマハ発動機の合同オンライン取材が行われた。クボタのセンター(CTB)立川理道主将、ロック(LO)大戸裕矢主将は次のように意気込みを語った。

「ここまでいい準備ができている。ホームでヤマハとできるのは楽しみ。負けたら終わりという緊張感もあるが、それも楽しみたい。最後2試合負けてしまったが、7試合のリーグ戦では初キャップの選手も出て、毎試合反省しながらもチームとして成長してきた手応えがある」(立川)
「負けたら終わりの中、どれだけ自分たちのフォーカスできるか、どれだけ自分たちのラグビーをできるか。6位に終わって満足している選手はひとりもいない。悔しさをプレーオフにぶつけたい。開幕前からケガ人がいる中、若手が成長した。とくにプロップ(PR)。これからのヤマハスタイルを継承する意味でもリーグ戦の意義はあった。あと12・13番も固定せずにチャレンジした。パナソニック、神戸相手にレベルアップできたのでは」(大戸)

勝敗を分けるキーポイントとキーマンを問われた両主将はこのように答えた。

「セットピース。ヤマハもこだわっているので、クボタとしてもセットピースを安定させてクボタらしいラグビーをしたい。(キーマンは)ひとり挙げるのは難しいが、80分間タフな試合になると思うので、ゲームをコントロールする9・10番に注目してもらえれば」(立川)
「セットプレーがカギを握ると僕も思っている。(キーマンは)FW全員と言いたいが、山本幸輝かな。ヤマハがエネルギッシュにできるのは幸輝がいるから」(大戸)

大戸裕矢(ヤマハ発動機ジュビロ)ヤマハ発動機ジュビロ提供

スクラムの命運を握るPRのふたりも登場。クボタ・北川賢吾、ヤマハ・山本は今週末のゲームを盛り上げるべくサービス精神旺盛に挑発合戦を繰り広げた。

「ヤマハと言えば代名詞が強力なスクラム。僕らも今季スクラムに力を入れてFWパックを作っているのでそこは負けられない。トイメンになるであろう幸輝さんには個人的にも負けられない」(北川)
「ヤマハは絶対スクラムで負けられない。いいスタッツは出していないが、今究極のスクラムができている。試合が楽しみ。僕が近大4年の時に創部以来初めて北川選手がいた同志社大に勝った」(山本)
「僕が出た試合では近大に負けた記憶はない」(北川)
「(北川は)試合中ポーカーフェイス。PRには珍しく涼しい顔で組んでくるので、今回の試合では押されて“やっちまった”という顔にさせたい」(山本)
「幸輝さんは1番としてはトップレベル。ただ押したら声を出す。言い方は悪いけどムカつく。今週は押させない」(北川)
「俺を調子に乗らすんじゃないぞ」(山本)

試合開始48時間前に発表された試合登録メンバーは以下の通り。
【クボタスピアーズ】
1海士広大、2マルコム・マークス、3北川賢吾、4デーヴィッド・ブルブリング、5ルアン・ボタ、6トゥパ フィナウ、7ピーター・ラピース・ラブスカフニ、8バツベイ シオネ、9井上大介、10バーナード・フォーリー、11タウモハパイ ホネティ、12立川理道、13テアウパ シオネ、14ゲラード・ファンデンヒーファー、15金秀隆、16杉本博昭、17羅官榮、18山本剣士、19青木祐樹、20末永健雄、21岡田一平、22岸岡智樹、23ライアン・クロッティ

【ヤマハ発動機ジュビロ】
1山本幸輝、2名嘉翔伍、3伊藤平一郎、4マリー・ダグラス、5ヘル ウヴェ、6大戸裕矢、7庄司拓馬、8クワッガ・スミス、9吉沢文洋、10清原祥、11シオネ・トゥイプロトゥ、12ヴィリアミ・タヒトゥア、13石塚弘章、14伊東力、15奥村翔、16平川隼也、17植木悠治、18大塚健太、19フレッド・ヒュートレル、20松本力哉、21篭島優輝、22中井健人、23サム・グリーン

クボタ×ヤマハの翌日、同じ江戸川区陸上競技場で行われるNTTコミュニケーションズシャイニングアークス×キヤノンイーグルスに注目するファンも多いだろう。元スコットランド代表スクラムハーフ(SH)のグレイグ・レイドローが加入し、悲願のトップ4入りを目論んだNTTコムだが、試合によって波があり3勝1分3敗のRC4位、サントリーを2度優勝に導いた沢木敬介監督を迎えて上位進出を狙ったキヤノンイーグルスは日野レッドドルファンズ戦の試合中止が響き3勝3敗、WC5位に甘んじた。同じ五分の星だが、戦況は異なる。NTTコムは第7節にメンバーを落としたサントリーに31-94と大敗となったのが気になる。

一方、キヤノンは3連敗スタート。神戸製鋼に10-73、パナソニックに0-47と沢木監督に代わったからと言ってすぐに結果を出すのは難しいと思われたが、第4節・ヤマハ発動機にシンビン(10分間の一時退場)を出しながら40-32で逃げ切ると、リコーには31-28と逆転勝ち、最後はNECグリーンロケッツに71-24と大勝で締めた。

NEC戦後、沢木監督は「前半の入り20分、選手たちがしっかりいいパフォーマンスを出してゲームをコントロールできた。次のトーナメントに向けてチームとして成長できたゲームとなった」と手応えを口にした。

重ねて言うが、惜しむらくは第6節・日野戦である。日野に新型コロナウイルス感染症陽性者が出て試合は中止、規定により両チームとも勝点2ずつを分け合った。スポーツの世界に「たられば」は意味をなさないが、もし試合が行われて下馬評通りにキヤノンが勝利していれば、勝点18となりNTTドコモレッドハリケーンズに代わってWC3位に浮上していた。プレーオフトーナメント2回戦の相手もRC6位のHonda HEATになるはずだった。NEC戦後、スタンドオフ(SO)田村優主将も「先週試合がなくなり、選手はすごく落ち込んでいた。(第6・7節で)勝点10を取りたかったので、できなかった思いを今日の試合にぶつけた。(3勝3敗という結果について、どう評価するか問われると)4勝3敗のつもりだった。先週、残念なことがあったので」と悔しさを露わにした。キヤノンフィフティーンとしては割り切れない思いもあるが、NTTコム×キヤノンの好カードが見られるファンは大歓迎だろう。NTTコムに2014年から在籍していた日本代表NO8アマナキ・レレイ・マフィが3月に退団、キヤノン入りした。第7節には今季初出場を果たし、トライも決めている。沢木監督も「力があるのは、みなさんも知っての通り。田村をはじめチームメイトが、しっかりサポートしてくれているので、彼もいい状態でゲームに臨めている。1年ぶりのゲームだったので、これからどんどん良くなっていくと思う」とフィジカルモンスターの復活に期待を寄せた。当の本人はいきなりの古巣との対戦に「がんばります」と語るのみ、秘めた思いはグラウンドで表現する。

NTTコム×キヤノンと同様に東芝ブレイブルーパス×リコーも両カンファレンスの力関係を測る絶好のモノサシとなるだろう。ともに3勝4敗、東芝はRC5位、リコーはWC4位である。リコーはヤマハに23-22と逆転勝ちし、前回王者・神戸製鋼を相手に19-20と最後まで苦しめたのに対し、東芝は開幕戦こそトヨタ自動車に33-34と迫ったが、クボタに7-39、NTTコムに19-45と完敗。サントリーとの府中ダービーでは5-73というショッキングな大敗を喫している。サントリーとともに最多5回の優勝を誇る東芝の復活を願うオールドファンも多いが、結果はいかに。

『ジャパンラグビー トップチャレンジリーグ2021』勢唯一の勝ち残り、近鉄ライナーズに期待するファンも決して少なくない。プレーオフトーナメント1回戦では後半早々にNO8ロロ・ファカオシレアが危険なプレーで一発退場(4月22日に以後6試合の出場停止が決定)となり、数的不利を強いられたものの、アグレッシブなディフェンスを貫き、宗像サニックスブルースに31-21と勝ち切った。次の相手はパナソニックである。トップリーグ4度の優勝を誇り、鉄壁のディフェンスでホワイトカンファレンスを1位突破したパナソニック絶対有利は揺るがない。両軍の戦力、今季の戦いぶりを比較すれば、ワンサイドゲームになることも濃厚だが、それでも、ホーム花園で大一番に挑む近鉄に期待を寄せずにはいられない。「パナソニックはチャンピオンだが、同じ人間に変わりない。彼らを倒して自分たちの目標を達成したい」というロック(LO)マイケル・ストーバーク主将の心意気もよし。SHウィル・ゲニア&SOクウェイド・クーパーの元オーストラリア代表ハーフ団の手綱捌き、4月12日発表の日本代表候補に最年少で選出されたCTBシオサイア・フィフィタの躍動に期待したい。

【トップリーグ2021 プレーオフトーナメント2回戦】
4月24日(土) 東芝ブレイブルーパス×リコーブラックラムズ パロマ瑞穂ラグビー場
サントリーサンゴリアス×NECグリーンロケッツ 秩父宮ラグビー場
クボタスピアーズ×ヤマハ発動機ジュビロ 江戸川区陸上競技場
三菱重工相模原ダイナボアーズ×神戸製鋼コベルコスティーラーズ 東大阪市花園ラグビー場
4月25日(日) 近鉄ライナーズ×パナソニック ワイルドナイツ 東大阪市花園ラグビー場
トヨタ自動車ヴェルブリッツ×日野レッドドルフィンズ 秩父宮ラグビー場
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス×キヤノンイーグルス 江戸川区陸上競技場
Honda HEAT×NTTドコモレッドハリケーンズ パロマ瑞穂ラグビー場

『トップリーグ2021』プレーオフトーナメント2回戦のチケットは発売中(カードによっては予定枚数終了)。準々決勝のチケットは4月25日(日)午前10時~26日(月)午後11時59分まで先行抽選プレリザーブ、5月1日(土)午前10時より一般発売。

チケット情報
https://t.pia.jp/pia/search_all.do?pfdy=&kw=%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B0&sg=0300103&mode=3

チケットぴあトップリーグ特設ページ
https://t.pia.jp/pia/events/rugby-topleague/

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