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まふまふ×そらる、みきとP×まじ娘、宮下遊…人気ボカロ曲「ロキ」“歌ってみた”動画をピックアップ

リアルサウンド

18/12/13(木) 8:00

 2018年も終わりを迎えるところで先日、JOYSOUNDが年間カラオケ総合ランキングを発表した。同ランキングの7位にはボカロP・バルーンの「シャルル」がランクイン。その上で目に留まったのは、VOCALOIDランキングで1位の「シャルル」、2位の「千本桜」に続き、3位にランクインした、みきとP feat.鏡音リンの「ロキ」だ。同曲は、ボカロPである、みきとPとボーカロイド・鏡音リンによって歌われるデュエット曲。2018年発表曲VOCALOIDランキングでは堂々の1位を飾った。若者を中心に流行している「TikTok」(ティックトック)でも歌われていることから、広いシーンで歌われる人気楽曲として定着しつつあると言えるだろう。今回は歌い手、ボカロPによる「ロキ」の“歌ってみた”動画をピックアップ。徐々にヒートアップしていく展開が繰り広げられるなかで、同じ土俵にいる同士が、互いの健闘を讃え合い、シンクロしていく趨勢に注目だ。

まふまふfeat.そらる

ロキ/まふまふ feat.そらる【歌ってみた】

 ソロ活動以外にも、2016年1月8日から音楽ユニット・After the Rainとしても活躍し、今では歌い手界のトップの地に君臨し続けている、まふまふと、そらる。ソウルフルな歌声や幅のある曲調、キャラクター性などの魅力の他に、対照的な2つの声が、絶対的な相乗効果を生み出してきたことはいうまでもない。まふまふは、アンニュイ感漂わせた歌声を、Bメロから力強い歌声に一転させ、サビに超ハイトーンボイスを重ねる。一方でそらるの低音寄りの歌声が常にあることで、楽曲全体に、より一層調和が取れているように感じられるのだ。

みきとP&まじ娘

『ロキ』みきとP&まじ娘で歌ってみた。

 「ロキ」の制作者・みきとPが、majiko(まじ娘)とタッグを組んだ2作目の「ロキ」。2人は、音源による共作やライブでの共演も重ねてきた仲であり、今回も、みきとPから声を掛けたそう。原曲は女性ボーカル(鏡音リン)とのデュエットだが、意外にも、“歌ってみた”に男女のデュエット動画は少ない。雄々しいフレーズでも違和感がないのは、ロックが似合う洒脱な声色を持つmajikoだからであろう。一聴すると、それぞれが互いを心頼みにしているのが伝わってくるようだ。

Eve×Sou

ロキ – みきとP(cover) / Eve×Sou

 “歌ってみた”のコラボ動画共作やアルバム展開などだけでなく、プライベートでも気心が知れた間柄のEve×Sou。ポップなセンスが光る彼らが「ロキ」に反映させているのは、“純粋に楽しむこと”だ。パート分けをすることで、どちらかが引けを取るということがなく、Eve×Souが横に並び、対等に歌っている絵が浮かんでくるのだ。アレンジなどの技術的な面を超えて、楽しむことが彼らの抜群の統一感を生み出していると言える。

宮下遊

ロキ 歌ってみた/宮下遊

 宮下遊は、前述した3組と異なり、2つの歌唱パートを1人で完遂。そのクオリティーの高さには目を見張るものがある。艶のある声色を、時には耽美に、時には力強く変化させる様は変幻自在であり、一気にリスナーを自らの世界観へと連れていく。基本的には1人で歌うスタンスで一貫しているのだが、称賛したいのは、そのアレンジ能力の高さだ。サビで、独自のメロディが流れた後の反響も絶妙であり、随所に施されたアレンジがリスナーを楽しませてくれる。漂流するように歌う軽快な歌い方には、余裕すらも感じられるほど。1人であっても、物足りなさを感じさせない「ロキ」は、人数にこだわることなく、歌うことの楽しさを教えてくれているようだ。

 1人で挑戦する歌い手もいるように、「ロキ」はデュエットという形態に囚われることなく、自分なりにいかに楽しむことができるのかが、今のトレンドなのかもしれない。まさに、〈キメろ Take a “Selfy”〉。来年の年間カラオケ総合ランキングにも新たなボカロ曲がランクインするのか、今から楽しみだ。

■小町 碧音
1991年生まれ。歌い手、邦楽ロックを得意とする音楽メインのフリーライ
ター。高校生の頃から気になったアーティストのライブにはよく足を運んでます。『Real
Sound』『BASS ON TOP』『UtaTen』などに寄稿。
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