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金子大地と石川瑠華が過ごした鮮度の高いひと夏、「猿楽町で会いましょう」撮影に密着

ナタリー

「猿楽町で会いましょう」

金子大地と石川瑠華のダブル主演作「猿楽町で会いましょう」の撮影現場に、映画ナタリーが密着した。

本作は駆け出しのフォトグラファー小山田修司と読者モデル・田中ユカの関係を描くラブストーリー。小山田が東京・猿楽町で撮ったユカの写真が、2人の運命を大きく変えていくさまが描かれる。存在しない映画の予告編を制作する未完成映画予告編大賞 MI-CANの第2回でグランプリを獲得した作品がもとになっており、児山隆は本作で長編監督デビューを飾った。

2019年の初夏、東京都内の焼肉店で行われたロケでは、まず小山田とユカが焼肉を楽しむシーンが捉えられた。現場には児山の「楽しい撮影にしましょう!」との声が響き、スタッフたちはアイデアを出し合いながらてきぱきと準備をしていく。“シロコロ担当大臣”や“空調担当大臣”といった役職名が必要に応じてスタッフにどんどん付けられるなど、撮影は終始和やかな雰囲気の中進められた。

これが初共演の金子と石川は「うまいね」「よく来るの?」と時折アドリブを挟みながら小山田とユカの距離が近付く様子を自然に体現し、その姿をモニタで見ていた児山は「すごくいい!」と頬をゆるませる。同じ空間で石川と雑誌編集者・嵩村秋彦役を務めた前野健太のシーンへ移行すると、前野の個性あふれる芝居に現場は笑いに包まれていた。

その後は場所を移し、ガールズバーのシーンが切り取られた。金子はピンクと水色のライトに照らされながら、小山田の感情が揺れ動くシーンを繊細に表現して「いいね、そういうことです」と児山から声を掛けられる。この場面でひと足先にすべての撮影を終えた前野は「静かで熱い現場。離れるのが寂しい」と名残惜しそうに挨拶をした。

石川は、グランプリに輝いた予告編に続いてヒロインを演じた。彼女は「本当に純粋で愛おしくなる」と小山田への思いを述べ、金子については「筋が通っていてすごく魅力的な俳優さん。引っ張ってくれて頼りがいがあります」と言及する。ミュージシャンとして活躍している前野は「みんなが100%の力で仕事をまっとうしている姿にグッときました」と俳優仕事に臨んだ心境を明かし、「休みの日に、ふと最初の撮影を振り返って『このセリフを言うことはもう二度とないんだ』と思ったらすごく寂しくなった。歌はいつでも自分で歌えるけど、映画ってそこが不思議ですよね」と続けた。

そして先頃、金子は完成した作品を観た印象を「脚本よりもさらにキラキラしていました。小山田はすごくダサかったですが。これほど鮮度の高い恋愛映画は他にないと思います。まだ何者でもない僕と、鮮度の高い石川さんだからこそにじみ出る生々しさ。本来、ラブストーリーってそういうものだと思うんです」と伝え、「未完成な人や、かつて未完成だった人には特に響くのではないかと思います。未完成な小山田とユカの姿を見てもらいたいです」とアピールする。本作が1年の公開延期を経たことに関しては「何が起きるかわからないからこそ、こんな状況でも楽しめる作品を一つひとつ一所懸命に作って残したい。そう考えると、この映画の公開が今年になって良かったかもしれないと思います。そこにはかつて当たり前だと思っていた世界が映っているという、今だから感じられる価値もありますし、ちゃんと残っていく作品だと思うので」と思い入れたっぷりに語った。

「猿楽町で会いましょう」は6月4日より東京・WHITE CINE QUINTO、シネ・リーブル池袋ほか全国で順次ロードショー。

※「猿楽町で会いましょう」はR15+指定作品

(c)2019オフィスクレッシェンド

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